サービス指向アーキテクチャー (SOA) の標準

IBM の標準

サービス指向アーキテクチャー (Service-Oriented Architecture: SOA) は大きな転換をもたらす技術であり、さまざまな企業で使用され、アジリティー、コスト削減、製品化に要する時間の短縮、競争力強化といったビジネス上のメリットを発揮しています。この記事では、サービスが顧客にもたらす成果を高め、相互運用性を実現する上で、いかに SOA ソリューションの標準が重要であるかに焦点を当てています。

Heather Kreger, Destinguished Engineer, CTO International Standards, IBM

Heather Kreger は、IBM Software Group で SOA 標準の国際標準化最高技術責任者兼主任アーキテクトを務めています。標準化に 15 年間取り組んできた彼女は、これまで ISO/IEC、W3C、OASIS、DMTF、および The Open Group で SOA、クラウド、Web サービス、管理、および Java を対象とした標準の開発を主導してきました。数々の記事を執筆するとともに、仕様の作成にも携わっています。著書には『Java and JMX, Building Manageable Systems』があります。また、『Navigating the SOA Open Standards Landscape Around Architecture』では編集を手がけました。



Vince Brunssen, Senior Software Engineer, IBM

Vince Brunssen は、IBM の標準化組織に勤めるシニア・ソフトウェア・エンジニアです。現在、OASIS で S-RAMP (SOA Repository Artifact Model and Protocol) の標準化への取り組みを主導しています。彼は、The Open Group の SOA 標準化の取り組みにも貢献しています。



2012年 5月 10日

概要

これまで技術の標準とアーキテクチャーの標準の両方で、大々的な進歩が遂げられました。ミドルウェア製品に焦点を絞った技術標準が相互運用性と移植性を実現する一方、SOA アーキテクチャーの標準は、業界で検証された、ベンダーに依存しない手法、タクソノミー、用語などを使用して SOA ソリューションを設計、デプロイする上での指針を提供します。

さまざまな企業が SOA を採り入れて柔軟で再利用可能な資産を作成し、エンド・ツー・エンドのビジネス・ソリューションを実現するにつれ、SOA 標準の必要性が一層明確になってきました。The Open Group からは 4 つの非常に重要な SOA アーキテクチャー標準が公開されています。これらの標準は、ビジネスが SOA ソリューションを作成する上での土台となります。以下にこの 4 つの標準を挙げます。

  1. SOA Reference Architecture (SOA リファレンス・アーキテクチャー: SOA RA)
  2. The Open Group Service Integration Maturity Model (The Open Group サービス統合成熟度モデル: OSIMM)
  3. SOA Governance Framework (SOA ガバナンス・フレームワーク)
  4. Service-Oriented Architecture Ontology (SOA オントロジー)

SOA Reference Architecture

The Open Group による SOA Reference Architecture (SOA リファレンス・アーキテクチャー: SOA RA) 標準は、クラウド・ソリューションのアーキテクチャーを含め、サービス指向ソリューションのアーキテクチャーにおける、アーキテクチャー上、設計上、そして実装上の決定を下すためのガイドラインおよび選択肢を提供します。SOA Reference Architecture 標準の目標は、アーキテクチャーを作成、評価する際の青写真を示すことです。また SOA Reference Architecture 標準はソリューション、つまりエンタープライズ・アーキテクチャーに SOA の基本要素を統合するための洞察、パターン、ビルディング・ブロックも提供します。


The Open Group Service Integration Maturity Model (OSIMM)

国際標準として承認されている The Open Group Service Integration Maturity Model (The Open Group サービス統合成熟度モデル: OSIMM) 標準は、組織がサービスの使用状況を評価し、SOA によるビジネス目標達成へのロードマップを作成するための手段を提供します。SOA を導入するシナリオはそれぞれ非常に大きく異なる場合が多く、組織が明確なロードマップ (SOA 導入に至るまでの道筋についてのビジョン) を持たない場合はなおさらです。SOA への移行は 1 つのプロジェクトを開始して終了するというものではありません。IT 戦略の基礎としてサービス指向の採用を進める組織の数が増えるにつれ、それらの組織にとって、いくつかの次元で (ビジネスの次元からインフラストラクチャーの次元まで) 現在の状態を評価し、SOA への移行によって得られるビジネス上のメリットを最大にする手段を見つけることが次第に重要になってきています。


SOA Governance Framework

IBM の SOA ガバナンス・メソッドに関する業界との協力の結果として、The Open Group によって SOA Governance Framework (SOA ガバナンス・フレームワーク) が標準化されました。このフレームワークではガバナンスのことを、組織の目標を実現するために人とソリューションとが連携する方法を確立して実施する手段であると定義しています。組織はガバナンスのおかげで確実に、適切なサービスを適切な方法と適切なタイミングで構築し、それらのサービスを効果的に管理、再利用することができます。SOA ガバナンスはそれを、価値の高い (つまり最大の投資利益率が得られる) ビジネス・サービスやビジネス・ソリューションを積極的に特定、評価、構築、管理するプロセスを監督することによって実現します。これはつまり、ビジネスと IT の管理機能においてサービスの再利用を図り、アジリティーを実現するということです。

表 1. 仕様と関連資料の入手先
資料名日付アクセス方法
The Open Group による SOA Reference Architecture (SOA RA) 標準

SOA リファレンス・アーキテクチャー標準に対する IBM のアドバンテージ
最新HTTP で Web ページへアクセス
OSIMM V2 標準

サービス成熟度モデル標準で優位に立つ IBM
2011年 11月 04日HTTP で Web ページへアクセス
SOA Governance Framework 標準

SOA ガバナンス標準に対する IBM のアドバンテージ
2009年 8月 20日HTTP で Web ページへアクセス
Service-Oriented Architecture Ontology 標準

The Open Group による技術標準 SOA Ontology Framework バージョン1.0
2010年 10月HTTP で Web ページへアクセス

参考文献

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Zone=SOA and web services
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ArticleTitle=サービス指向アーキテクチャー (SOA) の標準
publish-date=05102012