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IBM Tivoli Monitoring Hints & Tips: 第3回 TEMSのデータベース(EIB)を覗いてみる

花田 祐樹, Tivoli テクニカル・セールス, IBM
花田祐樹
花田 祐樹 Tivoli テクニカル・セールス : 大型DASD製品 RAMAC の Asia Pacific 担当地域のサポートとして日本アイビーエムに入社。その後、ミッドレンジストレージ製品の SCSI, Fibre Channel を中心とした 生産技術エンジニアとして活動。ミッドレンジ・ストレージ製品の開発終了後は、日本IBMの自動化・監視ソリューションであるAOEMF の分散系のデリバリー業務を担当し、System p 製品のLPAR監視・制御技術に対するソリューション・デリバリーを行う。その後、Tivoli ブランドに移籍し、Technical Salesにて運用監視製品の技術営業に携わる。HWからSWまで技術全体を見渡した最適なソリューションを提供できる事を目指す。ITを使って社会を少しでも幸せにする事が目標。

概要: IBM Tivoli Monitoring のTEMS(Tivoli Enterprise Monitoring Server)は、シチュエーションの設定情報や稼働情報をTEMS(Tivoli Enterprise Monitoring Server)のデータベースに格納しています。この記事では、TEMSのDBの中のデータを参照する方法について解説します。

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日付:  2010年 4月 25日
レベル:  中級
アクティビティー: 5256 ビュー
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ITMのデータベース

ITMは、複数の種類のデータベースを持っています。

TEPS(Tivoli Enterprise Portal)が持っている Database 、TDW(Tivoli Data Warehouse) の Database、そして、TEMS(Tivoli Enterprise Monitoring Server)が持っている EIB(Enterprise Inforamtion Base)と呼ばれるデータベースです。


ITMのデータ・ベース

TEMSのデータベースは、TEPS/TDWが使用する一般的なRDB(Relational Database)と、対比される形で「プロプライエタリ(製品独自の)なデータベース」と呼ばれる事があり、組み込み型のデータベースで、スキーマ等の仕様は公開されていません。

TEMSのEIBは、実体としてはファイル形式で、"ITMの導入ディレクトリ"/tables/"TEMS名"下に存在しています。


TEMSのEIBを構成するファイル群

[root@xt01 HUB_XT01]# pwd
/opt/IBM/ITM/tables/HUB_XT01
[root@xt01 HUB_XT01]# ls -ltr
total 300272
drwxrwxrwx 2 root root      4096 Nov  6 11:59 SQLLIB
-rwxrwxrwx 1 root root     22092 Nov  6 11:59 kmsiobj.dat
-rwxrwxrwx 1 root root        25 Nov  6 11:59 QA1DWORK.DB
-rwxrwxrwx 1 root root        26 Nov  6 11:59 QA1DWGRP.DB
-rwxrwxrwx 1 root root      8192 Nov  6 11:59 QA1DSWUS.IDX
・・・・・
-rwxrwxrwx 1 root root    147456 Apr 24 18:51 QA1CSTSH.IDX
-rwxrwxrwx 1 root root  35274789 Apr 24 18:51 QA1CSTSH.DB
-rwxrwxrwx 1 root root  15921152 Apr 24 18:51 QA1CSTSC.IDX
-rwxrwxrwx 1 root root 227175178 Apr 24 18:51 QA1CSTSC.DB
-rwxrwxrwx 1 root root     16384 Apr 24 19:03 QA1DNAME.IDX
-rwxrwxrwx 1 root root     53248 Apr 24 19:03 QA1CSITF.IDX
prw------- 1 root root         0 Apr 24 19:04 DSPIPE
prw------- 1 root root         0 Apr 24 19:04 CMSPIPE
-rwxrwxrwx 1 root root      8192 Apr 24 19:04 QA1DDYST.IDX
-rwxrwxrwx 1 root root     32768 Apr 24 19:04 QA1CNODL.IDX
[root@xt01 HUB_XT01]# 


各テーブル毎に、.DB/.IDX という拡張子のファイルが存在しています。

この記事では、このTEMSのデータベースの中身に実際にどんな情報が入っているか、覗いてみたいと思います。


TEPクライアントからEIBのデータを確認してみる

TEMSのEIBの中のデータを、TEP(Tivoli Enterprise Portal)コンソールから確認してみます。


照会エディター

TEPコンソール上から、「照会エディター」を起動します。「照会エディター」のアイコンをクリックするか、「Ctrl + Q(Query)」で起動します。


データ・ソースの選択

新規の"照会"を作成します。 TEMSに対して"照会"を作成するので、"カテゴリーは"、「Tivoli Enterprise Monitoring Server」を選択します。 "データ・ソース"として、タイプのカラムに"TEMS"と書いてある行を選択します。 Window の左下端にある、"カスタムSQL"をチェックします。


照会の作成

ここでは、"dw_SAMPLE_QUERY" と言う名前で、現在稼働しているシチュエーションの一覧を表示する"照会"を作成してみます。以下のSQLをボックスに入力し、「OK」ボタンで保存して「照会エディター」を終了します。


シチュエーションの情報を取得するためのカスタムSQL
SELECT LCLTMSTMP, SITNAME, DELTASTAT, NODE, ORIGINNODE FROM O4SRV.ISITSTSH

この SQL Query 以外にも、いろいろなサンプルが、「IBM Tivoli Monitoring V6.1 管理者用ワークスペースとビュー」というガイドで公開されています。


Viewの作成

今度は、作成した"照会"を割り当てるためのViewを作成します。適当なワークスペース上で、表形式のアイコンを選んで、Viewにドラッグアップ&ドロップします。

「今すぐ照会を割り当てますか?」と聞かれるので、「はい」をクリックします。


Viewの作成

Viewのプロパティが表示されるので、「照会を割り当てる場合は、ここをクリックしてください。」という横長の四角のボタンをクリックします。


Viewの作成

先ほど作成した、"照会"を割り当てます。"照会"を割り当てたら「OK」ボタンを押して設定画面を抜け、Viewのプロパティ画面も「OK」を押して保存して抜けます。


Viewの作成

View には上記の様な一覧が表示されるようになります。

EIBのデータベースのスキーマ情報については、公開されていないため、出力結果については想像するしかありませんが、"状況"が"開始済み"のものでフィルタリングすれば、TEMS環境内で稼働中のシチュエーションの一覧として使えそうです。

表示されている内容をよく見ると、UADVISOR_ で、始まっているシチュエーションが表示されているのが見えますが、これらは監視用のシチュエーションでは無く、ヒストリカルデータの収集設定を行うと作成されるものです。

ユーザーがTEPからヒストリカルデータの収集設定を作成している分には、意識する事はありませんが、ITMのシステム的には、ヒストリカル・データの収集設定も通常の監視設定と同じように、シチュエーションと似た仕組みを使って監視対象に配付されており、ここでは、その情報が見えています。


コマンドラインからEIBのデータを確認してみる

今度は、コマンドラインから同様の事を行ってみます。

TEPS(Tivoli Enterprise Porta Server)をインストールすると、KfwSQLClient.exe(Windowsの場合)/KfwSQLClient(Linux/UNIXの場合) というツールも一緒に導入されています。TEPSのDBにアクセスするためのツールですが、このツールを使って、TEMSのEIBにもコマンド・ラインから SQL Queryを投げる事ができます。

Linux/UNIXの場合は、このコマンドの実行前に多少、環境のセットアップが必用になります。

環境のセットアップも含め、TEPクライアントで行ったのと同様な事を行う、query.shと言うシェルを作成してみました。


EIBへ照会を行うシェル(query.sh)

#!/bin/ksh

# If there is no CANDLEHOME set, just exit
if [[ $CANDLEHOME == "" ]]
then
    echo "please export CANDLEHOME"
    exit 1
fi
export PATH=$PATH:$CANDLEHOME/bin

# If there is no JAVAHOME set, set JAVAHOME
if [[ $JAVAHOME == "" ]]
then
   export JAVAHOME=`$CANDLEHOME/bin/cinfo -s cq | grep JAVAHOME | awk '{ print $5 }'`
fi

# Get Architecture
ARCH=`cinfo -s cq | grep BINARCH | awk '{ print $2 }'`

# setup environment
. $CANDLEHOME/$ARCH/cq/bin/pathsetup.sh

# Added for AIX
export LIBPATH=$LIBPATH:$JAVAHOME/bin:$JAVAHOME/bin/classic:$CANDLEHOME/$ARCH/cq/lib
# Added for RHEL
LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$JAVAHOME/bin:$JAVAHOME/bin/classic
export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$CANDLEHOME/$ARCH/cq/lib

# Sample :
CMD="$CANDLEHOME/$ARCH/cq/bin/KfwSQLClient /e"
$CMD "SELECT SITNAME,ORIGINNODE,DELTASTAT,ATOMIZE FROM O4SRV.ISITSTSH" | grep -v UADVISOR


上記のコードは、ITM 6.2.2 TEMS/TEPS (RHEL 5) の環境で稼働を確認しました。コピー&ペーストで使用できると思います。一部、不自然に行を分割して書いている部分がありますが、特に他意は無く、develepoerworks のソース部分のスタイルの横文字の字数制限(90文字)に引っかかったために分割したものです。

このコードでは、TEPクライアントで表示した時とは違い、UADVISOR で始まるヒストリカルデータの収集設定のシチュエーションは、grep -v で除外しています。

また、Agentが接続する TEMS名のカラムである"NODE"を外し、代わりにシチュエーションの"表示項目"を表す、"ATOM"カラムを出力する様に変更しました。

UNIX/Linuxの環境であれば、grep が使用できるので、以下の様に、特定のノードで、現在オープンしているシチュエーションをリストする事も簡単にできます。


query.sh の実行

[root@xt01 tmp]# ./query.sh | grep WINX64 | grep " Y "
[206]  NT_Log_Space_Low  Primary:WINX64:NT  Y  Security 
[208]  NT_Paging_File_Critical  Primary:WINX64:NT  Y  \??\X:\pagefile.sys 
[209]  NT_Paging_File_Critical  Primary:WINX64:NT  Y  \??\Z:\pagefile.sys 
[213]  NT_Physical_Disk_Busy_Critical  Primary:WINX64:NT  Y  0 D: Z: X: C: 
[root@xt01 tmp]# 


この例では、作成した query.shを使用して、WINX64 というホストに導入した Widowns OS Agent で現在、オープン中のシチュエーションの一覧とその表示項目を出力しています。

また、以前に AIXでテストした別のシェルのサンプル・シェルも、こちらの ITM の Wiki に貼ってありますので、ご興味のある方は、Wiki の方もご参照いただければと思います。


この記事の作成環境

この記事の作成で使用した環境は以下の通りです。

  • ITM 6.2.2 TEMS/TEPS / RHEL 5

また、ここでご紹介したコードは、特にサポートや動作保証等はありませんので、御参考程度にお使い頂ければと思います。


参考文献

著者について

花田祐樹

花田 祐樹 Tivoli テクニカル・セールス : 大型DASD製品 RAMAC の Asia Pacific 担当地域のサポートとして日本アイビーエムに入社。その後、ミッドレンジストレージ製品の SCSI, Fibre Channel を中心とした 生産技術エンジニアとして活動。ミッドレンジ・ストレージ製品の開発終了後は、日本IBMの自動化・監視ソリューションであるAOEMF の分散系のデリバリー業務を担当し、System p 製品のLPAR監視・制御技術に対するソリューション・デリバリーを行う。その後、Tivoli ブランドに移籍し、Technical Salesにて運用監視製品の技術営業に携わる。HWからSWまで技術全体を見渡した最適なソリューションを提供できる事を目指す。ITを使って社会を少しでも幸せにする事が目標。

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Zone=Tivoli
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ArticleTitle=IBM Tivoli Monitoring Hints & Tips: 第3回 TEMSのデータベース(EIB)を覗いてみる
publish-date=04252010
author1-email=yhanada@jp.ibm.com
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