レベル: 中級 developerWorks Rational team, editorial staff, IBM Japan
2005年 04月 21日 Rational Portfolio Managerの特長および機能とPMIプラクティスの相互関係
第2回 RPMの特長・機能とPMIプラクティスの相互関係
この節では、PMI PMBOK 知識エリアのプロセスと、Rational Portfolio Manager(以下、RPM)の特長および機能との間のマッピングを示します。表3の後に、RPMの特長および機能がPMIプラクティスの導入に役立つ理由を説明します。
表3:RPMの特長と機能へのPMI PMBOK知識エリアのプロセスのマッピング
| 知識エリア・プロセス | プロセス群 | | RPMの特長と機能 | 立ち上げ | 計画 | 遂行 | 監視/コントロール | 終結 | | 4.0 プロジェクト統合マネジメント | 4.1 プロジェクト憲章作成
4.2 プロジェクト・スコープ記述書暫定版作成 | 4.3 プロジェクトマネジメント計画書作成 | 4.4 プロジェクト実行の指揮・マネジメント | 4.5 プロジェクト作業の監視コントロール
4.6 統合変更管理 | 4.7 プロジェクト終結 | | 提案書、テンプレート、属性、文書、ポートレット、セキュリティー権限 | ワークフロー、文書、テンプレート | ワークフロー、通知、アラート、フィルタリングされたクエリー、時間と費用 | スコアカード、投資マップ、ピボット・テーブル、変更要求、ワークフロー、レポート、ダッシュボード | テンプレート、アーカイブ、ワークフロー | | 5.0 プロジェクト・スコープ・マネジメント | | 5.1 スコープ計画
5.2 スコープ定義
5.3 WBS作成 | | 5.4 スコープ検証
5.5 スコープ・コントロール | | | 文書、WBS、要件、スコアカード、ポートレット | 要件、文書、スコアカード、ワークフロー、WBS | | 6.0 プロジェクト・タイム・マネジメント | | 6.1 アクティビティー定義
6.2 アクティビティー順序設定
6.3 アクティビティー資源見積り
6.4 アクティビティー所要期間見積り
6.5 スケジュール作成 | | 6.6 スケジュール・コントロール | | | ポートレット、依存関係、WBS、財務実績、ワークフロー | ピボット・テーブル、属性、キャパシティー・プランニング、想定シナリオ、個人カレンダー、アラート、タイムシート | | 7.0 プロジェクト・コスト・マネジメント | | 7.1 コスト見積り
7.2 コストの予算化 | | 7.3 コスト・コントロール | | | 経費、資本、タイム・フェーズ、顧客/コスト・センター、外貨換算 | コスト・センター、ピボット・テーブル、経費、資本支出、タイム・フェーズ、EVMS、クロス・チャージ | | 8.0 プロジェクト品質マネジメント | | 8.1 品質計画 | 8.2 品質保証 | 8.3 品質管理 | | | ワークフロー、テンプレート、スコアカード、文書 | ワークフロー、チェックイン/アウト、バージョン履歴、スコアカード | ピボット・テーブル、健全性評価指標、EVMS | | 9.0 プロジェクト人的資源マネジメント | | 9.1 人的資源計画 | 9.2 プロジェクト・チーム編成
9.3 プロジェクト・チーム育成 | 9.4 プロジェクト・チームのマネジメント | | | ポートレット、ロール、コンピテンシー、スキル、部署、セキュリティー権限、データに対する許可 | ワークフロー、ポートレット、スコアカード | 課題、スコアカード、アラート、通知、ワークフロー | | 10.0 プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント | | 10.1 コミュニケーション計画 | 10.2 情報配布 | 10.3 実績報告
10.4 ステークホルダー・マネジメント | | | ワークフロー、アラート、通知、個人カレンダー、Webポータル、投資マップ、ピボット・テーブル、レポート | ワークフロー、通知、個人カレンダー、アラート、レポート、ポータル | スコアカード、投資マップ、ピボット・テーブル、レポート、ワークフロー、ダッシュボード、通知 | | 11.0 プロジェクト・リスク・マネジメント | | 11.1 リスク・マネジメント計画
11.2 リスク識別
11.3 定性的リスク分析
11.4 定量的リスク分析
11.5 リスク対応計画 | | 11.6 リスクの監視コントロール | | | テンプレート、WBS、リスク、文書、ポートレット | スコアカード、投資マップ、ピボット・テーブル、リスク、問題、ワークフロー | | 12.0 プロジェクト調達マネジメント | | 12.1 購入・取得計画
12.2 契約計画 | 12.3 納入者回答依頼
12.4 納入者選定 | 12.5 契約管理 | 12.6 契約終結 | | 顧客/コスト・センター、チャージコード、契約 | 文書、財務実績、契約、スコアカード | 顧客/コスト・センター、契約、請求書、チャージコード | 契約、テンプレート、アーカイブ、ワークフロー |

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RPMの機能とPMI PMBOK
残りのページでは、各PMI PMBOK プロセス群ごとに、RPMがベスト・プラクティスを実現するために提供している機能を詳細に取り上げます。この対応関係を理解することが、PMI PMBOK プラクティスとRPMツールを対応づけることの主要な利点です。
立ち上げプロセス群
立ち上げプロセス群の中心概念は、ユーザーのプロジェクトの境界を確定することです。プロジェクトの境界を文書化する上で、プロジェクト憲章とスコープ記述の作成(表4を参照)は重要な要素ではありますが、実際には、PMI PMBOKで扱われないプログラム・レベル、企業レベル、戦略レベルで、かなりの作業、意思決定、計画が行われます。この作業の多くは、「プログラムマネジメント」または「ポートフォリオマネジメント」と呼ばれます。RPMは、組織のすべての管理アクティビティー(組織のポートフォリオに含まれるプロジェクト、プログラム、資産などすべてのものに関する管理)をサポートします。より重要な点は、RPMがプロジェクトや資産を、投資と同じように扱うことです。プロジェクトについてあらゆる情報を知っておくことは重要ですが、組織のプロジェクトと資産のポートフォリオを比較し、優先順位を付け、ビジネスのニーズに応じて調節することのほうが、戦略上必要です。RPMは、プロジェクト自体、他のプロジェクトとの関係、そして似た特徴を持つ他のプロジェクトとの比較においてこれらの意思決定を行うための機能を提供します。
しかし、ここでは、PMI PMBOKの立ち上げプロセス群に関係するRPMの特長と機能に注目しましょう。
表4:立上げプロセス群のRPMの特長とPMI PMBOKプラクティスへのマッピング
| 知識エリア・プロセス | 立ち上げプロセス群 | | RPMの特長と機能 | | 4.0 プロジェクト統合マネジメント | 4.1 プロジェクト憲章作成、4.2 プロジェクト・スコープ記述書暫定版作成 | | 提案書、テンプレート、属性、文書、ポートレット、セキュリティー権限 |
立ち上げプロセス群は、プロジェクト統合マネジメントの2つの知識エリア・プロセスだけを使用します。しかし、プロジェクトの立ち上げ時に行う作業はたくさんあります。これらのプロセス(プロジェクト憲章とスコープ記述書の作成)は、主にRPMの6つの主要な要素に対応付けられます。すなわち、提案書、テンプレート、属性、文書、ポートレット、およびセキュリティー権限です。これらそれぞれについて、立ち上げプロセス群のコンテキストにおける意味を説明します。
RPMは、新しく作成した案件ごとに、提案書という要素を提供します。この要素は、初期のプロジェクト・フレームワークとして機能します。提案書を最初から作成することも、テンプレートから作成することもできます。提案書のテンプレートには、すべての新規案件が共通して持つ初期情報や、組織または企業内の標準的な初期情報、またはその両方を含めることができます。提案書フレームワークは、WBSとその構成、記述情報(スタッフ、リスク、要件、変更、問題、カレンダー、分析など)をすべて含みます。
PMI PMBOKでは、立ち上げアクティビティーが多くの場合プロジェクトのスコープ外であることが示されています。PMI PMBOKではさらに、これらのアクティビティーの内容をいくつか挙げています。しかし、立ち上げプロセス群のセクションでは、プロジェクトの境界を定義するこれらのスコープ外アクティビティーの結果を、プロジェクト憲章およびスコープ記述書という形で収集することに焦点を合わせます。RPMには、データベース・フォームとデータベース管理機能があり、憲章とスコープ記述書を、データベース・リポジトリーに文書として取り込んだり、外部文書としてリンクしたり、データベース・リポジトリーにある事前定義フォームのデータ・フィールドとして情報を取り込んだりすることが可能です。これらのフォームは、ポートレットと呼ばれます。プロジェクトの目標、属性、財務情報、前提条件、制約、リソース、文書(例えば、憲章とスコープ記述書)などを含むすべての特性は、情報ポートレットに取り込まれます。テンプレートを使用すると、これらのポートレットに事前に実証済みの情報、標準情報、または共通の情報を取り込み、プロジェクト間で一貫性を保つようにできます。
RPMには、プロジェクトの境界を、プロジェクトの属性として収集し、構成する機能があります。境界には、環境要因や、組織の資産といったものが含まれます。属性の例には、プロジェクトを提起しているビジネス・ユニット(例えば、財務、マーケティング、ITなど)やプロジェクト・タイプ(例えば、e-コマース、法規制、インフラストラクチャーなど)が含まれます。これらの属性は、プロジェクト内外においてプロジェクトの特徴を既定して分類するために、すべてのプロセス群のプロセスで使用されます。「監視コントロール・プロセス群」では分析論との関連で属性を説明します。
これらのすべての情報がリポジトリーに取り込まれた後に、必要なユーザーは誰でもこの情報にアクセスできるようにすることが可能です。RPMには、組織のリソースに対してセキュリティー権限を指定する機能が提供されています。これは、提案書やプロジェクトを見るための個々のユーザーの権限から、プロジェクト内での表示および編集権限まで、さまざまな権限が含まれます。
計画プロセス群
表5に示すように、PMI PMBOKの計画プロセス群から多数の知識エリア・プロセスが使用されます。これらは詳細な計画アクティビティーです。プロジェクトはこの時点で、立ち上げ状態の憲章やスコープ成果物より進んだ状態にあります。計画アクティビティーを実行する中でこれらの成果物を洗練し、WBSの作成、スケジュールの作成、概算の見積りに向けて進んでいきます。また、品質計画およびリソース要求を調べ、プロジェクトでのコミュニケーションおよびコラボレーションの方法を決定します。リスク計画に取り組み、初期のリスク・リストと関連する問題を設定します。購入、取得、および契約といったアクティビティーも取り扱います。
立ち上げプロセス群におけるように、RPMが扱う対象は、PMI PMBOKで説明される単一のプロジェクトの計画にとどまりません。RPMは、一連の案件、プログラム、プロジェクトすべてを、企業全体のポートフォリオに構成する際に役立ちます。RPMはプロジェクトにおける初期のスケジューリングおよび平準化を自動化し、ほかのプロジェクトへの変更を想定シナリオにて視覚化し考察できます。これらの想定シナリオの結果は、実際の計画として採用できます。企業内の全プロジェクトおよび資産に関する企業全体のリソース・キャパシティーは、RPMの個別のプロジェクトからのニーズを基にした計画アクティビティーの一部となります。ここでPMI PMBOK 計画プロセス群に関連するRPMの特長と機能に焦点を当てましょう。
表5:PMI PMBOKプラクティスにマップされる計画プロセス群のRPMの特長
| 知識エリア・プロセス | 計画プロセス群 | | RPMの特長と機能 | | 4.0 プロジェクト統合マネジメント | 4.3 プロジェクトマネジメント計画書作成 | | ワークフロー、文書、テンプレート | | 5.0 プロジェクト・スコープ・マネジメント | 5.1 スコープ計画
5.2 スコープ定義 5.3 WBS作成 | | 文書、WBS、要件、スコアカード、ポートレット | | 6.0 プロジェクト・タイム・マネジメント | 6.1 アクティビティー定義
6.2 アクティビティー順序設定
6.3 アクティビティー資源見積り
6.4 アクティビティー所要期間見積り
6.5 スケジュール作成 | | ポートレット、依存関係、WBS、財務実績、ワークフロー | | 7.0 プロジェクト・コスト・マネジメント | 7.1 コスト見積り
7.2 コストの予算化 | | 経費、資本、タイム・フェーズ、顧客/コスト・センター、外貨換算 | | 8.0 プロジェクト品質マネジメント | 8.1 品質計画 | | ワークフロー、テンプレート、スコアカード、文書 | | 9.0 プロジェクト人的資源マネジメント | 9.1 人的資源計画 | | ポートレット、ロール、コンピテンシー、スキル、部署、セキュリティー権限、データに対する許可 | | 10.0 プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント | 10.1 コミュニケーション計画 | | ワークフロー、アラート、通知、個人カレンダー、Webポータル、投資マップ、ピボット・テーブル、レポート | | 11.0 プロジェクト・リスク・マネジメント | 11.1 リスク・マネジメント計画
11.2 リスク識別
11.3 定性的リスク分析
11.4 定量的リスク分析
11.5 リスク対応計画 | | テンプレート、WBS、リスク、文書、ポートレット | | 12.0 プロジェクト調達マネジメント | 12.1 購入・取得計画
12.2 契約計画 | | 顧客/コスト・センター、チャージコード、契約 |
プロジェクト統合マネジメントの知識エリアは、変更と構成の管理、プロジェクトへのスタッフの配置、文書のレビューおよび承認、リスクおよび問題管理、およびプロジェクトと組織のニーズに基づく多数のものを含む、さまざまなプロセス・フローに焦点を当てます。RPMには、チームのコミュニケーションとコラボレーションを自動化するワークフロー・エンジンがあります。このワークフロー・エンジンは、ステークホルダーにイベントを通知する通知機能として、作業中に使用できます。ワークフローは、変更管理、スタッフ要求、アーキテクチャーの評価、および文書の承認などのアクティビティーのプロセスを表示および実行する前に、作成できます。プロジェクトマネジメント計画に関連したすべての文書は、バージョン管理された文書として、または外部文書管理システムへのURLリンクとして、リポジトリーに含めることができます。
スコープ計画、スコープ定義、およびWBS作成と呼ばれる、プロジェクト・スコープ・マネジメントの知識エリア・プロセスは、RPMでは、文書テンプレート、WBS、要件、スコアカード、およびポートレットによって対応できます。スコープ・マネジメント計画書を統合し、文書テンプレートとして活用することで、包括的かつ無駄がない計画を立てる上で、大きな効率化が図れます。RPMでは、各セクションに作業指示や記入例が記述された文書をテンプレートとして取り込むための機能が提供されます。それだけではなく、RPMでは、完了済みまたは納品済みの既存の文書をテンプレートとして取り込むことができます。このテンプレートは必要に応じて修正できます。
RPMには、スコープの定義の一部として要件機能があります。これは、ステークホルダーのニーズを取り込み、さらにポートレット(開始フェーズで説明)を取り込んで、スコープ記述書からプロジェクト受け入れ基準まで、あらゆるものを説明、定性化、定量化、見積り、およびトラッキングできるようにするためのものです。RPMは、主観的および客観的なプロジェクトマネジメント情報をグラフィカルなビューで示す、スコアカード機能を備えています。これは、顧客の期待を把握し、プロジェクトがどの程度その期待に合致しているかを理解するために使用します。さらに重要なこととして、要件機能を使用して、ステークホルダーのニーズ分析を把握することができます。これらの要件はリポジトリーに取り込めるだけでなく、他のWBS要素のようにスケジュールすることもできます。
WBSの作成は大変な作業です。RPMテンプレート機能は、組織の標準としてまたは直前の類似の成功したプロジェクトから得られた標準的な構造として作成された、WBS構造へのアクセスを提供します。PMI PMBOKのWBSの作成プロセス・エリアは、WBSを分解、操作、および調整して、そのプロジェクトを形作ることを意図しています。RPM WBS テンプレートを使用する際は、その全体を使用することも、必要なサマリー・タスク、タスク、およびマイルストーンのみを使用することもできます。RPMを使用することによって、任意のWBS要素を作成、調整、修正、変更、削除、および追加できます。WBSは、必要で十分などのようなレベルにも構成および再構成することができます。最後に、WBS辞書も、現行プロジェクトの必要に応じて修正される文書テンプレートとして使用できます。
計画に使用されるプロジェクト・タイム・マネジメントの知識エリア・プロセスには、スケジュール管理プロセス以外のすべてが組み込まれています。上記で説明した特長に加え、初期WBSを作成する際に、RPMはWBS要素のすべての局面において、すべてのポートレット情報を提供します。これによりWBSを記述し、そのためのリソースを配置し、WBSをスケジュールし、見積り、依存関係を確立し、制約事項を把握することができるようになります。アクティビティーにリソースを配置するためには3ステップがあります。最初に、すべてのWBS要素に対して、スキルおよびコンピテンシーの要件に応じたロールが識別されます。2番目に、既知のスキルおよびコンピテンシーによって、リソースがリポジトリー内で定義されます。3番目に、RPMが提供する柔軟な検索エンジンにより、ロールのコンピテンシーおよびスキルと、リソースのコンピテンシーおよびスキルが突き合わせられ、最適なリソース割り当てを可能にします。ワークフローを使用することにより、例えば広帯域デルファイ見積り法を使用して、さまざまなタイプのリソースや見積りアクティビティーを開始し、把握することができます。必要な作業量についての見積金額は、WBS要素ごとに財務実績ポートレットにて把握することができます。アクティビティーを順序付けしたり、同じプロジェクトまたは他の任意のプロジェクト内の任意のWBS要素に関する依存関係を設定したりできます。これは、ガント・チャート表示またはWBS要素ポートレットで実行可能です。PMI PMBOK内のスケジュール作成アクティビティーに従って、指定したリソースやスケジュールの制約条件に応じて、アクティビティーの順序の計算、平準化、ベースライン設定を行います。RPMにはこれらすべての機能が備わっています。しかし計画の変更を自動化する機能や、新しく提案された計画を現行のベースラインと自動的に比較する機能はありません。
計画プロセス群にあるプロジェクト・コスト・マネジメントの知識エリア・プロセスには、コスト見積りとコストの予算化が含まれます。これらのプロセス・エリアは、プロジェクト・タイム・マネジメント・エリアと連動します。つまり、RPMは、ワークフロー、ポートレット、WBS、および上記で言及した依存関係機能に加えて、これらの見積金額を取り込み、一定期間にわたってその管理を続けるための財務実績機能を備えています。任意のWBS要素の財務実績ポートレットから、費用、資本コスト、および収益を取り込み、投資収益率を計算することができます。さらに、企業全体におけるコスト・センター、チャージコード、および資金調達単位をすべて構成して、各プロジェクトで適切に使用することができます。最終的に、予算、資金調達、コスト、および費用はすべて、1つ以上の国際的な通貨および為替レートで表されます。
計画プロセス群のプロジェクト品質マネジメントの知識エリア・プロセスでは、良好な結果を得るためにチームが行うべきことの計画に焦点が当てられます。RPMは、品質計画をサポートするためのワークフローとテンプレートを提供します。適用できる方針と基準の定義を文書テンプレートに取り込んで、プロジェクトが開始されるときに使用し、また、必要に応じて調整することができます。さらに重要なこととして、費用対効果分析や精査などの品質アクティビティーについてワークフローを作成できます。スコアカードはプロジェクトの品質評価に使用できます。さらに、ベンチマークで格付けされた組織レベルのスコアカードを各プロジェクトのテンプレートに含めることもできます。ベンチマークで格付けされたスコアカードとプロジェクトで進行中のスコアカードの両方をプロジェクトの実行時に有効にし、両者を比較することができます。
計画プロセス群のプロジェクト人的資源マネジメントの知識エリア・プロセスでは、プロジェクトのロールと責任を確立します。人的資源計画の知識エリアでは、ロール、スキル、コンピテンシー、およびこれらに関連したリレーションシップをプロジェクトで確立する必要があります。RPMは、これらのすべての情報をリポジトリーに取り込む機能を備えています。これにより、人的資源計画マネジメントのロールを果たす人材は、リポジトリー内の各リソースと該当するロール、スキル、およびコンピテンシーとを関連付けることができます。プロジェクトにリソースを配置する際には、プロジェクト・ロールに割り当てられる人材の検索では、人材の空き状況だけでなく、リストされたスキルとコンピテンシーにその人材がどの程度一致するのかが考慮されます。さらに、RPMにはこの知識エリア・プロセスで明記されるもの以上の特長が備わっています。RPMが提案するポートレットは、リソースの学歴、地理的な情報、業界での経験などの特長を記述でき、リソース・マネージャーが該当のプロジェクトに適した人材を検索できるようになっています。
計画プロセス群のプロジェクト・コミュニケーション・マネジメントの知識エリア・プロセスでは、プロジェクトのステークホルダーの情報およびコミュニケーションのニーズを判別します。RPMは豊富なコミュニケーション・テクノロジーを提供します。まず、ワークフローを使用して、ステークホルダー間で情報をコントロールし共有することができます。 通知機能により、お使いの e-メール・システムを経由し連絡することができます。アラート機能は、ステークホルダーにイベントを自動的に通知、警告、および連絡するように構成できます。個人カレンダーによって、個人はWBSの中の担当部分を並行して確認しながら進めてゆくことができます。50を超える事前構成済みレポートを使用して、独自のレポートを設計することができます。バブル・チャート、ピボット・テーブル、スコアカード、およびWebポータルを利用して、RPMリポジトリーから分析結果(例えば、開始されていないWBSタスク、リスクの高い項目、など)を表示したり、同じWebポータルからアクセスして、その他のブラウザー・ベースのアプリケーションを表示したりできます。
計画フェーズで行われるプロジェクト・リスク・マネジメントの知識エリア・プロセスは、リスクの監視コントロール以外の、リスク・マネジメントに関係するすべてのことを扱います。リスク計画は、RPMの文書管理機能に含めることができます。RPMは、個々のリスクについて、リスクの識別と文書を情報ポートレットで把握する機能を提供します。定性的リスク分析機能としてはリスク・スコアカード内で各リスクの構成および評価を行うことでき、定量的リスク分析としてはリスクの発生確率と影響度のマトリックスを使用して自動化することができます。さらに重要なこととして、他のWBS要素と同様に、リスクへの対応をWBS内で計画し、スケジュールすることができます。つまり、リスクの監視コントロールのアクティビティーに入ってからは、あらゆるWBS要素に関するリスクに、さまざまな特長と機能で対処できます。最後に、このすべての情報はプロジェクト・テンプレートに組み込むことができるため、すべての新規開始プロジェクトに、すでにWBSで作業量、リソース、およびコストの見積りが行われている標準的なリスクを含めることができます。
計画プロセス群におけるプロジェクト調達マネジメントの知識エリア・プロセスには、購入・取得計画、および契約計画が含まれます。 社内で遂行できない作業がある場合は、PMIプラクティスに従い、そのカテゴリーに含めるべき作業を判別したり、プロジェクトでその作業を計画する方法を決定したりするためのガイドを提供します。RPMは、サービスについての契約を作成、識別、および定量化するための機能を提供し、契約に基づいて作業に課金されるようにして、そのプロジェクトをサポートします。さらに、RPMは事前定義されたチャージコードに対する経費の請求書作成機能を提供します。
最終回 Rational Portfolio Managerの特長および機能とPMI PMBOK
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