IBM Rational Rhapsody 8.0 と Rhapsody Design Manager 4.0 の新機能

システム・エンジニア向けに最適化された新しい要件ワークフロー、新規ユーザー向けガイド、ISO 26262 および IEC 61508 の安全性を重要視する開発向けキットの紹介

IBM Rational Rhapsody 8.0 と Rational Rhapsody Design Manager 4.0 は、要件と設計を統一する Jazz テクノロジー・ベースのデータベース・リポジトリーを使用した新しいシステム・エンジニアリング・ワークフローを持つ、簡素化された設計コラボレーションを提供します。注目される他の追加機能と機能強化は次のとおりです。OSLC 統合に基づく真の単一ソース; ISO 26262 Road Vehicles Functional Safety 標準および IEC 61508Functional Safety 標準下での開発に向けた、TÜV SÜD からの証明書を持つ参照ワークフロー; 新規ユーザーを補助し、ソリューションに重点を置いたガイダンスによるユーザー・エクスペリエンスと生産性の強化; UPDM 2.0、SysML 1.3、AUTOSAR 4.0 と 3.2 の更新; システム・エンジニアリング・ワークフローや、アジャイル組み込みソフトウェア開発とリアルタイム・ソフトウェア開発を改善する、ユーザビリティーとパフォーマンスの改善。これらの新しいバージョンによって、数多くのユーザビリティーが強化され、システム・エンジニアリングや安全性を重要視する開発が改善されます。

Paul Urban (purban@us.ibm.com), Senior Systems Market Manager, IBM Corporation

Paul Urban photoPaul Urban は、組み込みシステムとリアルタイム・システムの業界で、システ ム、ソフトウェア、ハードウェアの開発に 25 年を超える経験があります。1995 年から Rational ソフトウェアのさまざまな職務に就き、現在は IBM Rational の Senior Systems Market Manager です。



2012年 11月 23日

注:
Rational Rhapsody 8.0 と Rational Rhapsody Design Manager は、2012 年 9月 21日に電子版で使用可能になる予定です。

新機能の特長

The IBM® Rational® Rhapsody® 開発環境は、広範囲の技術をサポートし、多くの目的で使用できます。その例を以下に示します。

  • 要件分析
  • モデル・ベースのシステム・エンジニアリング
  • 取引調査分析
  • 組み込みソフトウェア開発とリアルタイム・ソフトウェア開発
  • 安全性を重要視するソフトウェア開発
  • モデル・ベースのテスト
  • AUTomotive Open System ARchitecture (AUTOSAR) 開発
  • DoDAF アーキテクチャー・フレームワークまたは MODAF アーキテクチャー・フレームワークの取り込み

Rational Rhapsody 8.0 と Rational Rhapsody Design Manager 4.0 のリリースには、上記のソリューションや他の多くのソリューションへの Rational Rhapsody の適用を容易にする新機能と機能改善が含まれています。

新規ユーザー用の新しいガイダンス

Rational Rhapsody バージョン 8.0 には、ユーザーが特定の目的で Rhapsody を構成して使用することを支援する新しい Guide Me 機能が用意されています。この機能は、特定のニーズで Rhapsody を使用したい新規ユーザーに特に役立ちます。ガイダンスはチュートリアル、ビデオ、ドキュメンテーションの形式で提供され、必要なタスクを実行するユーザーを補助します。

システム・エンジニア向けに拡張されたコラボレーション、柔軟性、制御

システム・エンジニアは、システム設計全体を評価、伝達、仕様決定するプロセスの改善に取り組んでいます。場合によっては、ドメインと作業分野全体での整合性を保ちながら、さまざまなシステム・アスペクト間でトレードオフを行うことがあります。Rational Rhapsody Design Manager は、作業分野を超えたチームによる効率的かつ直感的な方法でのエンジニアリング情報の共有、コラボレーション、レビューを支援します。Rhapsody Design Manager バージョン 4.0 は、Jazz™ ベースのリポジトリーに保管された Rhapsody モデルのバージョン、バリアント、構成、変更管理をシステム・エンジニアが扱えるようにすることで、Jazz™ テクノロジーとの統合をさらに進化させ、プロセスを簡素化します。これによって、よりきめ細かいアクセスと変更制御が可能になるため、システム・エンジニアは、ライフサイクル成果物に緊密に結び付いた並行開発に、より柔軟なワークフローを得ることができ、変更への対応が向上します。

成果物用の共通ストレージ・ロケーション

Rational Rhapsody 設計成果物や他のライフサイクル成果物 (要件やワークアイテムなど)を保管する Jazz リポジトリー上の共通のロケーションにより、幅広いシステムとソフトウェア・エンジニアリング・ライフサイクルとのより緊密なワークフローが使用可能になります。これらは共通のロケーションに保管されているため、重複のない設計情報で要件をトレースおよび参照することができます。これが可能なのは、成果物がサーバー・サイドの共有リポジトリーに保管されているためです。要件管理データベース (IBM ® Rational® DOORS® または IBM® Rational® Requirements Composer を使用) と設計情報 (Rhapsodyモデルから) との間で、要件のための真の単一ソースを使用可能にできます。Open Servicesfor Lifecycle Collaboration (OSLC) リンクを使用すれば、要件、設計、テストの間でトレーサビリティーを確立して関係を分析でき、プロジェクトの目的に合致する高品質の設計を確実に提供するために役立ちます。

広範囲のライフサイクル機能を持つ新しいコントリビューター役割

Rational Rhapsody の新しいコントリビューター役割により、変更管理、レポートのカスタマイズ、計画、設計管理、ソフトウェア構成管理、自動化 (ビルド・システム)、要求管理、テスト管理などの機能にアクセスできるようになります。

安全性を重視する複雑なシステムにおける標準への適合の支援

航空電子機器、自動車、列車、医療機器といった安全性を重視するシステムでは、ソフトウェアへの集中化が非常に高まっています。これらのシステムを開発している会社は、製品を市場に出してアプリケーションが標準に適合していることを証明するために、業界標準のガイドラインに従って作業する必要があります。Rational Rhapsody V8.0 には、文書化された参照ワークフローやテスト・ケース、他の成果物を提供する IBM Rational Rhapsody Kit for ISO 26262 と IBM Rational Rhapsody Kit for IEC 61508 が含まれています。他の成果物としては、自動車または一般機能の安全標準への適合を支援する Rational Rhapsody とRational Rhapsody TestConductor Add On を使うために必要な ISO 26262 用と IEC 61508 用の TÜV SÜD 証明書などがあります。これらの内容は他の業界にも使用できます。たとえば、航空電子機器用の DO-178B と DO-178C、医療機器用のIEC 62304、その他の安全標準などがあります。

複数の業界標準に適応可能な自動化

Rhapsody は非常に柔軟性の高い、カスタマイズ可能なソフトウェアであるため、多数の業界標準に準拠する設計の提供を自動化するのに役立ちます。Rhapsody には、システム・エンジニアリングや自動車エンジニアが最新の標準を使用してソリューションを開発できるように、SysML 1.3、OMG Unified Profile for DoDAF and MODAF (UPDM) 2.0、AUTOSAR 3.2 と 4.0 の各アップデートが含まれています。

ユーザビリティーとパフォーマンスの改善

Rational Rhapsody と Rational Rhapsody Design Manager には、ユーザビリティーとパフォーマンスを改善する次のような機能が追加されました。

  • スペル・チェック
  • モデル・メトリックのための統計的なモデル照会
  • 複数のプロセッサー・コアを使用したコード生成
  • 変更管理による設計レビュー・ワークフローの改善
  • プロジェクト間の検索
  • Web クライアントを使用したスケッチ

ソリューションに重点を置いたガイダンスによるユーザー・エクスペリエンスと生産性の改善

Rational Rhapsody の各リリースで焦点となる 2 つの主要領域は、ユーザビリティーとパフォーマンスです。Rational Rhapsody 8.0 では、新規ユーザーのために、タスクの実行を容易にする Guide Me 機能が導入されました。より経験のあるユーザーは、改善されたコード生成のパフォーマンス、モデル・メトリック、スペル・チェック、改良されたカスタマイズ・オプション、向上した Rational Team Concert との統合などを利用できます。

Guide Me 機能

Rational Rhapsody は、多数のさまざまな業界やドメイン向けの、広範囲のシステム・エンジニアリングとソフトウェア開発アプリケーションで使用できます。

新しい Guide Me オプションは、ソリューションに関連する一連のタスクを実行するためのガイダンスを提供し、新規ユーザーが使い始めるのを支援します。このガイダンスは、テキスト、チュートリアル、ビデオを用いてソフトウェアの構成や適用の手順をユーザーに示し、ユーザーの学習曲線を緩やかにし、生産性を早く高めるために役立ちます。現在、Guide Me の説明は、次のトピックに提供されています。

  • システム・エンジニアリング: システムの設計と仕様
  • Rational Rhapsody と MathWorks Simulink を使用したシステム設計の制御
  • ユニットと統合のテスト
  • AUTOSAR ソフトウェア開発

特定のソリューションの Guide Me ウィンドウを開くには、「ようこそ」画面 (図 1参照)から Rhapsody ソリューションを選択し、ステップバイステップの説明に従います。Guide Me ウィンドウは、「ヘルプ」ドロップダウン・メニューから開くこともできます。可能であれば、Guide Me の説明によって、手順を実行する操作が Rational Rhapsody で呼び出されます。

Guide Me のコンテンツは XML で構築されていて、組織の Rational Rhapsody アプリケーションのために独自の Guide Me コンテンツを作成できます。

図 1. Guide Me 機能によって提供されるステップバイステップのガイダンス
Guide Me 機能によって提供されるステップバイステップのガイダンス

メトリックの統計的照会

プロジェクトのリスクを緩和するには、進行状況、品質、複雑さに基づいてプロジェクトのアーキテクチャーと設計を理解することが重要です。モデルのメトリック (たとえば、照会とコンテキストに基づくモデル要素の数など) を表示して、現在のプロジェクトとその進行の状況を把握できます。メトリックの特定の入力値を提供する照会を使用すれば、カスタム・レイアウトを作成し、報告したいモデル要素とパラメーターを指定できます。

図 2. モデル・メトリックを表示してプロジェクト状況をより適切に把握
モデル・メトリックを表示してプロジェクト状況をより適切に把握

スペル・チェック

設計をさらに詳しく説明するために、モデルはグラフィカルな図だけでなくテキストによっても構成されます。「ツール」メニューのオプションはスペル・チェック操作を実行するために使用可能で、モデル要素の説明のスペリングの誤りをチェックできます。

複数コアを使用した、より早いコード生成

Rational Rhapsody は、多くの場合、大規模で複雑なアプリケーションの開発に使用されます。複数のコンポーネントで構成されるアプリケーションの生成時に、コンピューターの複数コアを使用できるようになりました。これは、コード生成のパフォーマンス向上に寄与します。CG::ParallelCodeGeneration プロパティーを使用して並列処理をアクティブ化し、CG::UserDefinedParallelProcesses プロパティーと連携して、起動する並行プロセスの数を制御します。起動するコード生成コマンドは、CG::ParallelCodeGenerationCommand プロパティーで指定します。

デフォルトでは、Rhapsody のコマンド・ライン (RhapsodyCL.exe) が起動されますが、たとえば、コード生成を他のマシンやサーバー・ファームで実行するように、起動するコマンドをカスタマイズできます。また、コード生成プロセスによって使われるメモリー管理も、システム・リソースをより適切に使用するように改善されました。

ステレオタイプによるモデリング・パターン

ドメイン固有の言語 (DSL) を定義するとき、ドメイン固有の用語 (車両、武器システム、レーダー、ビジネス企業など) をその用語の一部となる、対応するモデル要素とともに使うとよいでしょう。Rational Rhapsody 8.0 には、ドメイン用語に関連するモデル・パターンを作成する自動化された方法が用意されています。たとえば、レーダー用語を作成するとき、関連する IBD、パラメトリック図、標準文書へのリンクを自動的に作成できます。

SCCI を介した Rhapsody と Rational Team Concert のスタンドアロン統合

Rational Rhapsody 8.0 は、標準 SCCI インターフェースを介した Rational Team Concert との統合が可能です。Microsoft Windows クライアントはこの統合を使用することで、Rational Team Concert での設計の構成管理をサポートするようになりました。


Rational Rhapsody Design Manager によるコラボレーティブなシステム・エンジニアリング

Rational Rhapsody の設計管理機能により、チームにおける設計の管理、同僚や利害関係者とのコラボレーション、エンジニアリング・ライフサイクルへのシステム・エンジニアリングとソフトウェア設計の統合が容易になります。Rational Rhapsody Design Manager V4.0は、ライフサイクル統合を通じた各種ソフトウェア・エンジニアリング (システム、リアルタイム、組み込み) や分析、Web ベースのスケッチ、拡張、レポート作成、ドキュメンテーションの生成の改善に役立ちます。

設計の構成と変更管理

Rational Rhapsody Design Management サーバーは、設計をサーバー上で直接できるようにします。これには、設計への変更を管理するモデル・ベースの構成管理が含まれます。ユーザーは、Rhapsody デスクトップ・クライアント内から直接、サーバー上の Rational Rhapsody モデルを編集できます。これによって構成管理ソリューションが簡素化されるだけでなく、特にシステム・エンジニアにとって、さまざまな利点がもたらされます。

  • Web クライアントを使用して、同僚や他の利害関係者と共同で設計を行い、品質を改善します。
  • 簡素化された変更制御を持つ組み込みの構成管理サポートにより、サーバーに保管された設計に直接、並行作業を実施します。
  • 設計、要件、変更要求、テスト・ケース、テスト計画の間のトレーサビリティーを確立します。利害関係者は、関連する設計を素早く見つけ、カバレッジと影響分析を実行することが容易になります。
  • 設計を迅速に検索し、以前の設計から学習したり、再使用可能な設計コンポーネントを見つけたりすることができます。
  • テンプレートに基づく設計文書の生成を自動化することで、規制や契約上の要件への適合に必要な時間を短縮します。
  • 順次構成管理と並行構成管理をサポートします。
  • ファイル・ベースの操作とは対照的に、設計構造を認識した変更制御操作 (ロックやアンロックなど) を含んでいます。
  • 複数の設計変更をグループ化して1つの論理ユニットとして管理するための変更セットをサポートします。
  • 設計リソースの変更履歴の表示を使用可能にします。
  • グラフィカルな比較とマージのアクションをサポートします。
  • 構成管理システムを使用しているユーザーに、ファイル・ベースのモード・オプションを提供 します。

簡素化された要件トレーサビリティー・ワークフロー

OSLC リンクに基づく新しい簡素化されたワークフローにより、システム・エンジニアとソフトウェア開発者は、データの重複を避けるサーバー・サイドの共有リポジトリーを使用することで、要件を分析およびトレースすることができます。Rational DOORS または Rational Requirements Composer によるこの新しいワークフローは、Rational Rhapsody Design Manager を用いた Jazz サーバー上での設計データの管理を通じて使用可能になります。

Rhapsody Design Manager は、Open Services for Lifecycle Collaboration (OSLC) リンクによって、要件と設計との間の双方向のトレーサビリティーを追加します。要件から設計要素へのリンクや、設計要素から要件へのリンクを作成することが可能で、どちらのサイドにも表示できます。

  • ユーザー・エクスペリエンスの簡素化: 双方向 OSLC リンクは、要件エンジニアや Rational DOORS V9.4 と Rational Requirements Composer V4.0 を使用してモデリングを行うエンジニアに、トレーサビリティーのシナリオを実現します。
  • 真の単一ソース: リンクされたライフサイクル・データは常に最新の状態に保たれ、データの更新は 必要ありません。OSLC リンクは新しい Rhapsody Design Manager Impact Analysis ビューに表示され、チームのカバレッジと影響分析を補助します。

システム・エンジニアリングとソフトウェア・エンジニアリングのライフサイクル統合

このリリースは、Rational Rhapsody Design Manager を通じて Rational Rhapsody を Jazz プラットフォームに統合し、組み合わされたソリューションの管理を容易にします。

  • Rational Rhapsody Contributor V4.0 は、変更管理、レポートのカスタマイズ、計画に対し、読み取りと書き込みのフルアクセスを提供します。コントリビューター・ライセンスにも、役割ベースのプロセス許可によって制限されていない限り、設計管理、ソフトウェア構成管理、自動化 (ビルド・システム)、要求管理、テスト管理への読み取りアクセスが含まれています。
  • Jazz Team Server を共有し、Rational Rhapsody Design Manager、Rational Team Concert、Rational Requirements Composer、Rational Quality Manager の各サーバー全体で、共通のユーザー管理を行うことにより、管理時間とコストを削減できます。
  • 役割を超えたライセンス付与により、Jazz ライセンス (開発者、アナリスト、品質専門家、およびコントリビューター) を持つユーザーは、表示、検索、コメント、マークアップ、文書生成の各機能を使用して設計を共同で行うことができます。Design Manager の役割ベースのライセンスは、Design Management サーバーへの読み取りと書き込みのフルアクセスに加えて、コントリビューターの機能を追加します。
  • 設計プロジェクト領域をライフサイクル・プロジェクトに含めることにより、チームの稼働が容易になります。
  • サーバーのパブリック URL を変更する (サーバーのリネーム) 機能により、サーバー・インフラストラクチャーの変更が容易になります。

影響分析

Rational Rhapsody Design Manager によって、次のような新しい分析機能が追加され、チームが設計変更の影響を理解し、既存の設計コンポーネントを見つけるのに役立ちます。

  • 選択されたモデル要素から作成した影響分析図を表示します。この図には、関連するすべての設計要素とリンクされたすべての OSLC リソースが表示されます。
  • 生成された分析を編集して、要素を追加または削除します。
  • 複数のプロジェクト領域にわたって検索を行う照会を作成し、保管します。

Web ベースのスケッチ

スケッチは、設計アイデアを取り込んでコラボレーションを行うための簡単な方法です。設計管理プロジェクト領域の一部としてスケッチ図を作成し、スタンドアロンの Web クライアントを使用するか、Rational Rhapsody 内の組み込み Web クライアントを使用して、スケッチを編集できるようになりました。これらのスケッチには、他のすべての設計管理機能 (構成管理、OSLC リンク、文書生成など) を活用できます。

レポート作成と文書生成

Rational Rhapsody Design Manager には、設計文書の作成や管理のためのさまざまなオプションがあります。

  • 設計管理プロジェクト領域に追加し、Web クライアントを通じたリッチ・テキスト編集が可能な現行の設計文書を保持します。設計文書には、文書の一部としてビジュアルにレンダリングされる他の設計リソースへの埋め込みリンクを含めることができます。
  • 新しい Rational Reporting for Document Generation サポートを使用して、設計管理サーバー上で文書を生成します。Design Manager に含まれるテンプレートから、または Rational Publishing Engine Document Studio (別ライセンス) を使用して作成したカスタム・テンプレートから文書を生成できます。
  • Rational® Publishing Engine を使用して文書を生成し、Design Management サーバーからの設計、コメント、OSLC 関連のデータにアクセスします。

設計管理の拡張性

新しいドメイン・ツールキットにより、Rational Rhapsody Design Manager サーバーで カスタム設計ドメインを作成できます。

  • オントロジー・エディターを使用して新しいドメインを定義します。
  • SPARQL プロトコルと RDF 照会言語を使用して、ライブ・モデル制約、バッチ・モデル制約、データ検証規則を指定することにより、モデルの検証を実行します。
  • ドメイン・オントロジーから生成されたフォームを使用して、モデル・インスタンスを作成および編集します。

システム・エンジニアリングのモデリングとシミュレーションの強化

モデル・ベースのシステム・エンジニアリング (MBSE) に Rational Rhapsody を適用しているシステム・エンジニアは、SysML 1.3 と UPDM 2 への更新を利用できます。Simulink との統合は、サイバー・フィジカル・システムの設計を指定および検証できるように実質的に改善されています。

SysML 1.3 サポートの更新

Rational Rhapsody には、システム・エンジニアが最新の標準を使用してシステムを分析、検証、指定することを容易にする更新が含まれています。Rational Rhapsody は、SysML 1.3 をサポートするようになりました。これには、インターフェース・モデリング (プロキシー・ポート、インターフェース・ブロック、送信されたフィーチャー、ネストしたポートなど) や、より多くのモデリング・オプションのプロパティー値変更イベントが含まれています。

Rational Rhapsody は、SysML と MathWorks Simulink 設計 (SysML Internal Block Diagrams(IBD) で指定された構造化 Simulink ブロックの階層) との間の複雑なタイプ・マッピングをサポートするようになりました。また、可変ステップ解析、代数ループを避けるアルゴリズム、Simulink との同時シミュレーション、Rhapsody 内 のアニメーション表示のビューなどのサポートも改善しました。

図 3 は、Rational Rhapsody でブロックからスケルトン Simulink モデルを作成する操作のコンテキスト・メニューを示しています。

図 4 は、その操作の結果です。CruiseCtrlSimDomain というタイトルの浮動型の Simulinkウィンドウがあり、IBD に基づく、自動生成された Simulink モデルが表示されています。図 4 の 2 つの MATLAB プロットは、シミュレーションの結果を示すプロットです。右下にあるプロットは、車両の目的の速度 (青いライン) を示しています。これは、車両に接続されたドライバーのステートチャートによって設定されます (ステートチャートは表示されていません)。緑のラインは車両の実際の速度を示します。この速度は、制御アルゴリズムと、車両が受ける抗力をシミュレートする装置を表す 2 つの Simulink モデルの振る舞いによって影響を受けます。図 4 の左上に表示されているもう 1 つのプロットは、シミュレーションの間に車両のエンジンから発生する推進力を示しています。目的の速度が増加すると、エンジンから推進力のパルスが出力され、目的の速度が 80 から 120 に上昇すると、別のパルスがエンジンから発生することがわかります。目的のスピードが 120 から 10 に急降下したのち 60 に戻ると、実際のスピードが約 70に 減少する一方、推進力のネガティブ・パルスが確認されます。

Rhapsody と Simulink の統合により、SysML を使用してシステムの全コンテキストを指定するシステム・エンジニアと、Simulink でアルゴリズムと継続的なロジックを設計する開発者との間のコラボレーションを改善できます。また、統合でのユーザビリティーの改善により、再エクスポートを必要としないシミュレーションの複数回実行、シミュレーション後に自動的にプロットするシグナルの定義、スプレッドシートからのパラメーター化した複数のシミュレーションの実行などが可能になります。

図 3. SysML からの設計情報のエクスポートと Rhapsody で定義されたパラメーターを用いた Simulink シミュレーションの迅速な開始
SysML からの設計情報のエクスポートと Rhapsody で定義されたパラメーターを 用いた Simulink シミュレーションの迅速な開始

図 4 は、自動的に生成された Simulink モデルを示します。このモデルは、MathWorks Simulink で同時にシミュレートされた、Rhapsody からの IBD に基づいています。これにより、アルゴリズムと継続的なロジックが、SysML で指定されたアーキテクチャーで検証されます。

図 4. 自動生成された MathWorks Simulink モデル
自動生成された MathWorks Simulink モデル

迅速なシミュレーションのセットアップ

分析と設計の際、特に開発の早い段階では、設計の一部だけが完成します。早い段階で頻繁にシミュレーションすることにより、修正コストが最もかからない時期にエラーを把握できます。Rational Rhapsody では、簡単なマウス・クリックだけで、アクティビティー図、ステートチャート、内部パーツを含むクラスのシミュレーションを構成でき、他の設計パーツが用意されていない可能性がある状態での検証が容易になります。「シミュレート」操作(図 5 参照) では、シミュレーションのスコープを設定し、単一の操作で動作を素早く検証できます。

図 5 は、「シミュレート」コマンドを使用して、設計の一部のシミュレーションを迅速に開始し、その動作を検証する方法を示します。

図 5. 「シミュレート」コマンドの例
「シミュレート」コマンドの例

UPDM 2 によって更新された DoDAF 2.0 および MODAF 1.2 アーキテクチャーのサポート

米国国防総省 (DoD) は、UML ツールまたは SysML ツールを使用するすべての DoDAFプロジェクトで、UPDM 2 の使用を義務化しています。Rational Rhapsody では、DoDAF 2.0.2、British Ministry of Defence Architecture Framework (MODAF 1.2.004)、NATO Architecture Framework (NAF 3.1) の取り込みを可能にするために、UPDM 2 へのサポートが更新されています。XMI を介したアーキテクチャー・データのエクスポートもサポートされていて、他のモデリング・ツールとの交換が可能です。既存の DoDAF 1.x プロファイルと MODAF 1.x プロファイルは、もはやサポートされていません。


安全標準の開発をサポート: ISO 26262、IEC 61508、DO-178B、DO-178C

航空機、自動車、医療機器など、故障によって人の負傷または死亡につながる可能性がある製品を開発する企業は、厳格な開発プロセスに従う必要があります。自動車の場合は ISO 26262、商用航空電子機器の場合は DO-178B または DO-178C で、一般機能の安全標準は IEC 61508 です。優れた製造プロセスに従っていること (要件から 実装へのトレーサビリティーなど)、十分なテストを実行していること、さらに、使用したツールが製品にエラーをもたらさないことを示す証拠を提示するのは、各企業の責任です。

これらの追加手順は安全性の確保に役立ちますが、一方では開発ライフサイクルの時間とコストを増加させます。業界アナリスト・レポートでは、モデル駆動型の開発アプローチの大きな利点が示され、DO-178C のリリースに追加されるモデリングのプロビジョンは、開発でのモデリングの重要性をさらに強調しています。Rational Rhapsody は、モデル駆動型開発 (MDD) 手法をサポートしています。

  • UML または SysML を使用した、設計の視覚的な取り込み
  • 初期検証のためのシミュレーション
  • C++、C、および Ada アプリケーションの生成 (振る舞いも含む)
  • 自動化されたテストに対するモデリング・ベースのテスト
  • ライフサイクル成果物 (要件やテストなど) のトレーサビリティー

ISO 26262 と IEC 61508 用のキット

Rational Rhapsody の標準ドキュメンテーション・セットの一部として、Rational Rhapsody Kitfor ISO 26262 and IEC 61508 が含まれています。このキットには、Rational Rhapsody を使用するためのサンプル・ワークフローと Rational Rhapsody TestConductor Add On によるバックツーバックのテストが含まれています。また、TÜV SÜD 証明書と証明書レポートが含まれており、IEC 61508 に従うすべての SIL レベルと ISO 26262 に従うすべての ASIL レベルの安全に関連する開発において、Rational Rhapsody TestConductor Add On を適用できることが示されています。また、キットでは次のものも提供されます。

  • Rational Rhapsody Kit for ISO 26262 and IEC 61508 Overview: キットの内容を概説します。
  • Rational Rhapsody Reference Workflow 安全なコンテキストでのモデリング、コード生成、検証の模範的なワークフローが含まれています。
  • Rational Rhapsody TestConductor Add On Workflow 安全なコンテキストでのモデリング、コード生成、検証の模範的なワークフローが含まれています。
  • Rational Rhapsody TestConductor Add On Safety Manual 安全標準に従ってRational TestConductor を使用するための追加情報を提供します。
  • Rational Rhapsody TestConductor Add On Validation Suite, 別製品として利用できます。ご使用になっている開発環境で Rational Rhapsody TestConductor Add On を検証するために役立つテスト・ケースが含まれています。

実行フレームワークのための要件と検証スイート

Rational Rhapsody Developer for C と Rational Rhapsody Developer for C++ は、共通の実行機能とサービス (スケジューリング、メッセージング、イベント処理など) を使用可能にする実行フレームワークを提供します。このフレームワークにより、開発者は自分のドメイン・アプリケーションに重点を置くことができます。

Rational Rhapsody には、Simplified Micro-C eXecution Framework (SMXF) for C と Simplified eXecution Framework (SXF) for C++ のソース・コード用のドキュメンテーションと要件が含まれています。このドキュメンテーションと要件は、認証が必要なアプリケーションでフレームワークを使用するときに役立ちます。SMXF と SXF の Rational Rhapsody TestConductor Add On を使用する検証テスト・スイートには、ご使用の開発環境でフレームワークを検証するのに役立つ要件とステートメントのカバレッジが含まれています。

コード内に生成された要件

安全性が重要な標準 (DO-178B、DO-178C、ISO 26262、IEC 62304、IEC 61508 など) への適合が必要なソフトウェアを開発する場合は、アプリケーションのすべてのコードが要件をトレースバックできるようにすることが不可欠です。Rational Rhapsody 8.0 は、ステートチャートと自動生成機能用の自動生成コードにトレーサビリティーを提供することで、生成済みコードへの要件の生成を改善し、生成されたアプリケーション内でオペレーションの必要性の根拠を示すために役立ちます。プロジェクト設定の「SafetyCriticalforC++Developers」(C++ コード用) または「SafetyCriticalforCDevelopers」(C コード用) のいずれかを選択すると、振る舞いと機能用の自動生成コードのために、低レベルの要件参照パッケージが追加されます。コード生成に関する構成の「コードにコメントとして要件を組み込む」設定により、生成されたコードへの要件情報の生成が使用可能になります。図 6 を参照してください。

図 6. 要件へのコードのトレースを補助するために、要件情報をコード内に生成することが可能
要件へのコードのトレースを補助するために、要件情報をコード内に生成すること が可能

これらのコード・セクションの必要性を理由付けるために、要件はエントリー・アクションまたは終了アクションへのトレースと、内部の状態遷移へのトレースが可能です。図 7を参照してください。要件をコードに生成するとき、ステートチャートの遷移に番号が付けられ、コードからモデルへのトレースバックが可能になります。コーディング・ガイドラインへの適合を補助するために、仕様 (.h)、実装 (.c または cpp)、またはその両方のファイルに関数の要件を生成するオプションがあります。ライフサイクルでのレベルに基づいて要件を入力できるように、低レベル要件 (LLR: Low Level Requirements) と高レベル要件(HLR: High Level Requirements) の新しいステレオタイプが追加されました。

図 7. ステートチャートの遷移に番号が付けられ、リンクされた要件情報がコメントとしてコード内に生成される
ステートチャートの遷移に番号が付けられ、リンクされた要件情報がコメントとし てコード内に生成される

AUTOSAR 3.2 と 4.0 を使用した自動車の迅速な開発と統合のサポート

AUTOSAR のソリューションを開発している自動車エンジニアは、振る舞いのモデリングとコード生成のために、Rational Rhapsody とともにバージョン 3.2 と 4.0 を使用して、システムを指定できるようになりました。また、Rational Rhapsody TestConductor Add On では、個々の AUTOSAR ソフトウェア・コンポーネントの単体テストもサポートされています。このサポートにより、手動テスト・タスクの自動化、UML テスト・プロファイルを使用したテスト・ケースの可視化、検証結果を使用したテスト・ケースの実行が可能になり、より高品質な AUTOSAR ソフトウェアのコンポーネントと設計をより短時間で提供するのに役立ちます。

AUTOSAR 変更可能点

Rhapsody の AUTOSAR 4.0 プロファイルには、具体化の後で変更可能点を編集し、計算値を定義する機能があります。Rational Rhapsody によって生成された AUTOSAR XML(ARXML) は、変更可能点の計算値を反映します。

AUTOSAR ブループリント

AUTOSAR ブループリントの作成がサポートされるようになりました。これは、プロパティーを自動的に要素に割り当てるテンプレートの再利用可能な参照カタログを作成するものです。ブループリントは表を使って定義され、適用可能な要素の機能にある新しいタブを使うことによって適用されます。

新しい階層ブラウザー

Rational Rhapsody AUTOSAR プロファイルに、新しいブラウザー・ビューが導入されました。このビューはメインのブラウザーに組み込まれ、データの特定の観点からモデルを見ることができます。ARPackages には、あらかじめ定義された次の 3 つのビューが用意されています。

  • 「コンポジション Sw コンポーネント・タイプの参照 (Browse Composition Sw Component Type)」 は、コンポジション SWC タイプのすべて、全ポートとその内容、内部の振る舞い成果物を表示します。
  • 「アトミック Sw コンポーネント・タイプ (Browse Atomic Sw Component Type)」 は、アトミック SWC タイプのすべて、全ポートとその内容、内部の振る舞い成果物を表示します。
  • 「システムの参照 (Browse Systems )」 は、すべてのシステムとそのコンポジション・タイプの内容を表示します。
図 8. 設計の特定の側面に重点を置いた 3 つのビュー・オプション
設計の特定の側面に重点を置いた 3 つのビュー・オプション

ユーザー・タイプ (役割) に基づく製品のユーザビリティーの改善

役割に基づいて利用可能な用語と除外する用語を定義する新しい方法が追加されました。役割ベースのフィルターを定義でき、役割に関連する用語のセットを表示できます。用語の制御には、プロパティーが使用されます。


Ada 開発の改善

Rhapsody Developer for Ada 8.0 は、モデルと Ada コードがより適切に同期するように改善されました。

パネル図を用いた Ada シミュレーションの駆動

Rational Rhapsody Developer for Ada に、パネル図に入力を組み込む機能が追加されました。この機能は、開発ライフサイクルの初期の段階におけるシミュレーションの駆動と振る舞いの検証に役立ちます。パネル図は、Rational Rhapsody Tools and Utilities Add On の一部として使用できます。

Ada コードの可視化

まだ維持および更新が行われている Ada を使用する多数の長期プロジェクトがあります。Rhapsody Developer for Ada には、そのような設計をインポートして文書化することができるリバース・エンジニアリング機能があり、アプリケーションのアーキテクチャーと設計を理解するのに役立ちます。バージョン 8.0 には、Ada コードに加えられた変更を取り入れて Rational Rhapsody モデルを更新し、設計とドキュメンテーションを同期した状態に保つことのできる新しい同期機能が追加されています。Ada のリバース・エンジニアリングと双方向機能は、Linux プラットフォームでもサポートされるようになりました。

Ada コンテナー・セット

Rhapsody Developer for Ada に関係を実装するために使われるコンテナー・セットを制御する プロパティーのセットが追加されました。Ada_CG ::Configuration::ContainerSet プロパティーは、使用されるコンテナー・セットを指定するために使われます。使用可能なオプションは Booch (デフォルト)、Ada 2005、またはユーザー定義です。ユーザー定義では、独自のコンテナー・セットを定義できます。


Linux への更新とターゲット OS のサポート

Rhapsody Developer 8.0 と Rhapsody Developer for C++, C, and Java 8.0 は、32 ビット・モードで Red Hat Linux 6 以降と SUSE 11 をサポートするようになりました。Red Hat 4 のサポートは終了しました。また、Wind River VxWorks 6.9 と Workbench 3.3 が Windows と Linux プラットフォームでサポートされるようになりましたが、ブレークポイントの同期はサポートされません。Wind River VxWorks 6.6 と Workbench 3.0 のサポートは終了しました。

参考文献

学ぶために

製品や技術を入手するために

  • Rational Rhapsody をダウンロードして、30 日間無料で試すことができます。
  • Jazz.netで Design Management プロジェクトについて詳しく学べます。
  • ご自分に適した方法で IBM ソフトウェアを評価しましょう。評価用にダウンロードする、オンラインで試す、クラウド環境で使用する、SOA Sandbox に数時間費やして サービス指向アーキテクチャーを効率よく実装する方法を理解するなどの方法があります。

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ArticleTitle=IBM Rational Rhapsody 8.0 と Rhapsody Design Manager 4.0 の新機能
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