レベル: 初級 Martin Brown (mc@mcslp.com), Freelance Writer
2009年 8月 25日 今日のような経済状況では、誰もが費用を削減する方法を求めています。IT 分野の場合、費用を削減するための 1 つの方法は、ライセンスされる高価な製品の代わりにオープンソースの製品に切り換えることです。この「オープンソースを使って費用を節約する」シリーズでは、オープンソースの選択肢として、オペレーティング・システムとしての Ubuntu、オフィス・アプリケーション・スイートとしての OpenOffice、そして Exchange グループウェア・サーバーとしての OpenChange という 3 つを取り上げて学びます。この第 1 回の記事では Ubuntu Linux® オペレーティング・システムを取り上げ、Ubuntu がデスクトップにおける優れた代替手段であり、費用の節約に役立つことを説明します。
はじめに
ライセンスされる高価な製品の代わりにオープンソースの製品を使うことで、大幅に費用を削減することができます。このシリーズでは、オペレーティング・システム、オフィス・アプリケーション・スイート、そしてグループウェア・サーバーという 3 つに対するオープンソースの選択肢について学びます。
第 1 回では Ubuntu について説明します。Ubuntu は、ラップトップ・コンピューターやデスクトップ・コンピューター、サーバーなどのための、コミュニティーで開発された Linux ベースのオペレーティング・システムです。Ubuntu には多くのアプリケーションが含まれています (プレゼンテーションや文書、スプレッドシートのためのソフトウェア、Web ブラウザー、インスタント・メッセージング、等々)。この記事では Ubuntu に関する以下の点について説明します。
- メリット
- 更新と安定性
- デスクトップ・バージョン
- 互換性と統合
- ハードウェア・サポート
第 2 回では OpenOffice について説明します。OpenOffice は、ワープロ、スプレッドシート、プレゼンテーション、グラフィックス、データベースなどのためのオープンソースのオフィス・ソフトウェア・スイートです。
第 3 回では OpenChange について学びます。OpenChange は、Microsoft® Exchange Server と Exchange プロトコルを移植可能な形式でオープンソース実装したものです。Exchange は Microsoft Outlook® と連動するように設計されたグループウェア・サーバーであり、メッセージング・サーバー、共有カレンダー、連絡先データベース、公開フォルダー、メモ帳、タスクなどの機能を持っています。
Ubuntu のメリット
多くの組織にとって、オープンソース技術を採用する際に問題となるのは通常、その技術による機能ではなく、人々がそのソフトウェアに対して抱くイメージに直接関係しています。例えば人々は、そのソフトウェアに対して機能不足であるとか、使いにくいとか、より実用的に使う上で必要なサポート・フレームワークが提供されている、といったようなイメージを抱きます。
さまざまな Linux ディストリビューション (つまり特定エディションのオペレーティング・システムを構成するオープンソース・ソフトウェアを作成してアセンブルしたもの) は、この問題にさまざまな方法で対応してきました。
 | Canonical について
Canonical は Ubuntu の商用スポンサーです。Canonical の Ubuntu は、ユーザビリティーと互換性の問題に慎重に対応してきており、Microsoft が提供する環境に慣れたユーザーに対して、安定していて使いやすい、有効なオペレーティング・システム環境を提供します。
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Ubuntu は、長年 Linux ディストリビューションで問題となっていた、機能性とユーザビリティーという 2 つの問題に正面から取り組んでいます。どのような製品であれ、Microsoft や Apple から商用で提供される製品と張り合うためには、それらと同程度の機能セットと、そして多くの場合、同様のインターフェースを持っている必要があります。取り組むべき適切な問題として UI (User Interface) が挙げられるのは、従来から、使いやすい UI を提供すると言う場合、それは商用の同等製品とまったく同じルック・アンド・フィールを提供することを意味していたからです。そうすることで商用環境からオープンソース環境への移行を促そうとしていたのですが、Ubuntu はそれをとても見事に行っています。
ユーザビリティーはサーバー環境にも影響します。Linux は多くのサーバー環境やサーバー・システムの中核となっていますが、ユーザビリティーの点では、これまでは常に、テキスト・ファイルによる構成やコマンドライン操作を積極的に行おうとする人々に依存してきました。そうした柔軟性のおかげで一部の操作は (多種多様なマシンにソフトウェアや技術をデプロイする際には特に) 容易になりますが、それは同時に、手軽に使おうとするユーザーや非技術者ユーザーが尻込みする原因ともなります。
多くの Linux ディストリビューションは、さまざまな環境 (デスクトップ・コンピューターからサーバーまで) で使用できるオペレーティング・システムを構築するために、またユーザーや管理者が求める機能やユーザビリティーを提供するために、多くのソフトウェア、ユーティリティー、UI コンポーネントを作成、構築してきました。選択可能なディストリビューションが数多くある中で、なぜ Ubuntu を選択するのでしょう。
Ubuntu はそのベースとして、(よく使われていて十分に信頼されている) Debian Linux プロジェクトを使っています。Debian ディストリビューションをベースとして使用することで、Ubuntu は Debian の優れたセキュリティーとパフォーマンスを受け継いでいます。また Ubuntu は、膨大な数の Debian 対応パッケージと、非常に大規模な Debian コミュニティーによるサポートも活用しています。Debian オペレーティング・システム、そして Debian オペレーティング・システムでサポートされる製品は、この大規模なコミュニティーによって十分にテストされ、(オープンソースの精神により) 改善され、サポートされています。Debian は大規模な Linux ディストリビューションの 1 つであることから、Canonical 以外にも多くの企業や組織が 提供、サポートする Debian がプラットフォームとして認められています。そのため、インストールは容易であり、またシステムの拡張も容易です。
Ubuntu にはデスクトップとサーバーという 2 つのディストリビューションがあります。どちらも、それぞれの用途での最高の環境を提供するために設計された一連のパッケージを備えています。Ubuntu の主な目標は、可能な限り単純かつ容易に Linux を使用できるように、一貫していてまとまりのあるアプリケーション・スイートとその関連環境を提供することです。
Ubuntu の更新と安定性
更新ソフトウェアのインストールと管理に要する時間を節約することは、どのような企業にとっても費用を節約する上で重要な要素です。時間を節約することによって、更新対象が多くのサーバーやデスクトップ・コンピューターにわたっている場合には特に、管理のオーバーヘッドを減らすことができます。オープンソース・コミュニティーは常に、頻繁な更新 (早く、頻繁にリリースする) を奨励してきました。これはつまり、Ubuntu ではセキュリティーその他の更新が即座に公開されるということです。また、このように頻繁に更新されるスケジュールであるということは、更新が十分にテストされており、どのような問題でも即座に修正されることを意味してもいます。
Ubuntu は新しいリリースの後の 18 ヶ月間、無料で更新を提供します。新しいリリース (例えば Jaunty Jackalope (Ubuntu V9.04) など) は 6 ヶ月ごとに提供されます。また Canonical は、デスクトップ製品の場合は最長 3 年間、サーバー・リリースの場合は最長 5 年間、商用サポートを提供します。
リリースが定期的に行われ、更新が長期間にわたり入手可能である (しかも無料) という、安定したリリースと更新が Ubuntu の大きな魅力です。多くの企業は、長期間にわたり安定したセキュアな環境を利用したいと望んでいます。オンラインのウィキペディアの運営組織であるウィキメディアは、彼らのサーバーのデプロイメント環境を Ubuntu に移行した主な理由として、適切に構成された更新とパッチを挙げています (詳細は「参考文献」を参照)。
Ubuntu の他の部分と同様、Ubuntu のパッケージング・システムもオープンソースです。このパッケージング・システムには、Debian システムの一部である apt-get ツール・セットが使われています。このパッケージング・システムを使うためには、コマンドライン・クライアント (apt-get)、または Gnome GUI に組み込まれた Add/Remove Applications ツールのいずれかを使います。パッケージング・システムは、依存パッケージやライブラリーなど必要なコンポーネントを自動的にダウンロードした後、ソフトウェアのインストールまで自動的に行ってくれるため、何も操作をする必要がありません。例えば、Apache V2.x をインストールするためには下記のコマンドを使います。
root@mc-desktop:~# apt-get install apache2
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このコマンドによって大量の出力が生成されます。パッケージング・システムは背後で以下の処理を自動的に行います。
- パッケージのダウンロード
- 要求されたソフトウェアで必要となる他のパッケージ (コマンドやライブラリーなど) のダウンロード
- すべてのコンポーネントのインストールと構成
こうした処理が自動的に行われるおかげで、ローカルで行う場合もリモートで行う場合も、Ubuntu システムへの新しいソフトウェアの追加は非常に容易です。
更新機能の設定によって、システム管理者が (SSH によって、あるいは GUI を使用して) ログインすると、更新が入手可能であることが通知されます。便利なコマンドライン・インターフェースがあるため、このプロセスを (cron を使って) 容易に自動化することができ、あるいは更新や新しいソフトウェアのインストールを適当な SSH 接続を使ってリモートで処理することもできます。
図 1 は GUI の中にあるパッケージ・インストール・ツール (Synaptic Package Manager) を示しています。このツールを使うことで、パッケージ環境やソフトウェアのインストール、削除、更新を行うことができます。
図 1. Ubuntu の更新を容易に行う
Ubuntu も Linux もオープンソースであるため、システムや環境に対してユーザビリティーなどの変更を加え、作業を行いやすくすることができます。こうした更新やインストールのプロセスをコマンドライン・インターフェースで行えることは、ソフトウェアを適合させ、改善することでユーザー自身や他の人達の作業を楽にできるという好例です。
Ubuntu の背後で動作するパッケージング・システムは、Canonical が正式にサポートし、維持管理するパッケージと、サードパーティー・ソースからのパッケージを使用します。また、デスクトップ GUI の中にあり、コマンドライン・インターフェースも備えた Update Manager は、同じインフラを使用してオペレーティング・システムやアプリケーションの自動更新を行います。
ソフトウェアのインストールが容易であることは管理者にとっては素晴らしいことですが、ユーザーにとってはどうなのでしょう。Ubuntu には、エンド・ユーザーのために設計された膨大な量のソフトウェアとユーティリティーが含まれています。デスクトップでのエクスペリエンスは、システム管理者のエクスペリエンスと同じように快適なものでなければなりません。
デスクトップ・バージョンの Ubuntu を利用する
Ubuntu には、ユーザーが当然期待する標準的な作業 (Web の閲覧、E メールの管理、写真の編集、ワープロ、等々) の大部分を行えるさまざまな種類の標準ソフトウェアが含まれています。こうしたツールはいずれも、パッケージング・システムのおかげで、容易に利用することができます。オープンソース・コミュニティーには多種多様なソフトウェアが用意されているため、ユーザーはニーズに合ったツールを見つけられるはずです。
デスクトップ・バージョンの Ubuntu には以下のものが含まれています。
- X.org ウィンドウ・サーバー
- Gnome デスクトップ環境
- OpenOffice 生産性スイート
これらはすべて、ユーザーが慣れ親しんだ使いやすい典型的なデスクトップ環境を提供するように設計されています。インターネット・アクセスに関しては Firefox Web ブラウザーが含まれており、また Microsoft の MAPI Exchange プロトコルをサポートする E メール・クライアントの Evolution も含まれています。
初めて Ubuntu をインストールする際 (単純でわかりやすいプロセスであり、通常は 5 分か 10 分程度で終わります) の皆さんの第一印象は、標準的なコンピューターの場合と同じはずです。図 2 のログイン画面は、どのコンピューター・ユーザーにもおなじみのはずです。
図 2. Ubuntu のログイン画面
ログイン画面はすっきりと整理されており、ユーザーが最初に何をすればよいか、明確にわかります。Linux では当然だった従来のログイン・プロンプトと比べると、この画面は新鮮です。この整理された印象は、(まったく同じとは言えないかもしれませんが) おなじみのデスクトップを見ると一層強くなります。
図 3. Ubuntu のデスクトップ
もちろん、見た目の違いはいくらかありますが、システム、メニュー、デスクトップ、アイコン、その他の要素の基本は、どれもおなじみのものです。インターネットを閲覧するユーザーにとって、Ubuntu と Windows® とで実際のエクスペリエンスの差は何もありません。Evolution メール・クライアントは Microsoft Outlook と同じ機能を提供し、複数の E メール・アカウント、連絡先、カレンダー、タスク、メモなどが 1 つのアプリケーションの中に統合されています。図 4 はその一例を示しています。
図 4. Evolution メール・クライアント
標準的な Ubuntu デスクトップ・ディストリビューションは、生産性や互換性をまったく損なうことなく、典型的な Windows ベースのシステムと容易に置き換えることができます。OpenOffice の動作や機能は Microsoft Office と同様であり、さまざまな Microsoft Office® フォーマットを読み書きすることができます。Ubuntu は MAPI Exchange プロトコルにも対応しているため、どのようなマイグレーションを行う場合にもサーバーのインフラを変更する必要はありません。
LTSP により中央に集約されたデスクトップを利用する
Ubuntu の、もう 1 つの重要な機能が、サーバー・エディションにある LTSP (Linux Terminal Server Project) です。LTSP はシン・クライアント・システムであり、ユーザーは LTSP を利用することで、LTSP を実行する Ubuntu サーバーに接続された任意のマシンから、そのユーザーのデスクトップにアクセスすることができます。
 | | 「参考文献」では UNIX を Ubuntu で置き換えた Oakland University の記事を紹介しています。 |
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例えばミシガン州にある Oakland University では、このシン・クライアント・ソリューションによって、学生から教授に至るまでの全員が、さまざまな (もちろん Ubuntu も含む) オペレーティング・システムを実行するコンピューターやラップトップから、自分達のデスクトップや標準的な環境にアクセスすることができます。
LTSP には、インフラを中央に集約することで企業の IT ニーズを処理し、系統立てるための、さまざまな方法が用意されています。すべてのアプリケーションをサーバーにインストールした後、リモート端末を使用することで、クライアントをサーバーとして使用することができます。ユーザーのすべての情報とデータは、ローカルのデスクトップ・コンピューターではなくサーバー上に保存されます。LTSP は GPL (GNU Public License) の下で利用可能な無料のオープンソースです。
LTSP ソリューションのメリットの 1 つは、広範なシン・クライアント・ソリューションと (そして標準的なデスクトップやその他のオペレーティング・システムと) 互換性があること、そして Windows Remote Desktop や Citrix などの既存のターミナル・サービスとも互換性があることです。このように互換性の幅が広いため、Ubuntu ユーザーにとって LTSP ソリューションへの移行は容易です。移行の最中にも、既存のインフラを継続して使用、サポートすることができます。例えば、Oakland University では最近、既存の独自ソリューションから Ubuntu への移行を完了しました。LTSP をサポートしたことによって、シン・クライアント・モデルによるユーザビリティーと可用性のため、システムの使用は急激に増加しました。
こうしたすべての要因によって、Ubuntu を使用する場合のコストが実質的に低下します。また、管理のオーバーヘッドはサーバーとクライアントの両サイドで低下します。つまりアプリケーションとデータがデータ・センターに集約されるため、システムの管理がはるかに容易になるのです。サーバーのアプリケーションやオペレーティング・システムをアップグレードする際には、すべてのユーザーのすべてのコンポーネントを 1 回の作業でアップグレードすることができます。
クライアント・サイドでは、ユーザーが管理するコンピューターの中で更新が必要なパッケージが少なくなる結果、システムを最新状態に保つために必要な時間を減らすことができます。端末を介してリモートから更新を行える機能や、自動で更新を行える機能のおかげで、クライアントの場合もサーバーの場合も、更新プロセスが非常に楽になります。
Ubuntu の互換性と統合
オープンソースの世界では必然的に、他のオペレーティング・システムや環境と互換性がなければなりません。多くの場合、一般的に使用される標準やシステムは、すべてのアプリケーションが使用する共通ベースを提供できるように、オープンソース・コミュニティーによって開発、導入されたものです。Ubuntu ユーザーにとって互換性は 2 つの面でメリットがあります。つまり Ubuntu ユーザーは既存の文書を変更せずに使用することができ、またそうした文書を今までと同じようにコミュニティーの他の人達と交換することができます。
完全に 1 つのプラットフォームのみをベースにしたシステムというものは稀ですが、たとえ同種類の環境の場合でも、顧客やサプライヤー、他の組織などと作業を行うためには、他のアプリケーションやシステムとの互換性を維持する必要が出てくる可能性があります。
互換性が要求されるケースとしては、他のシステムやアプリケーションと組み合わせて機能させ、操作する場合や、自ら選択したオペレーティング・システムや環境をサポートできるシステムの場合などがあります。例えば OpenOffice は Microsoft Office® と互換性があり、また Microsoft Office と互換性のある他の膨大な種類のアプリケーションと互換性を持っています。図 5 はその一例を示しています。
図 5. OpenOffice のスプレッドシート
互換性 (文書を読み書きできる機能) の他に、UI のユーザビリティーと互換性も Ubuntu を採用する理由の 1 つです。Microsoft Office のユーザーにとって OpenOffice の機能と動作は十分馴染みがあるはずであり、そのためユーザー・レベルでのマイグレーションは非常に容易です。
ハードウェアのサポート
オープンソース・コミュニティーは Linux オペレーティング・システムで使用される多種多様なハードウェア・ドライバーを開発してきました。そうしたドライバーによって、非常に広範な種類のハードウェアがサポートされています。Ubuntu にはそうしたドライバーが相当数付属しており、そのため Ubuntu は大部分のシステムや機器を使用することができます。以下はそれらの一例です。
- ストレージ (SCSI、SATA/SAS、FibreChannel など)
- ネットワーク・インターフェース (イーサネット、トークン・リング、インフィニバンド、ファイアーワイヤーなど)
- ビデオ・カード
- スキャナー
- プリンター
- その他さまざまな機器
圧倒的多数のユーザーにとって、広範な種類のハードウェアがサポートされているということは、オペレーティング・システムをインストールする際に OEM ドライバーを探す必要がないということです。
ドライバーやハードウェアのサポートに互換性があると、どのようなシステムを選択した場合でも、確実にそのシステムを任意のオペレーティング・システムで使用することができます。従来は、(多くの場合は高いコストをかけて) 独自のハードウェアとソフトウェアを設計することによって、そうしたシステムとオペレーティング・システムの組み合わせに対応してきました。このため、ドライバーの互換性、あるいは単純なプラットフォームの互換性の問題によって、混乱が生ずることがよくありました。
Ubuntu は、デスクトップ・コンピューターからラップトップ・コンピューター、ノート PC、サーバーに至るまでの大部分のシステムの全機能を含め、広範な種類のハードウェアに対応します。そのため、そうしたさまざまな種類のハードウェアへのインストールが単純化されるだけではなく、通常はインストールも高速化され、システムのデプロイメントを迅速かつ容易に行うことができます。
Metal Sales Manufacturing の Deven Phillips は次のように説明しています。「その 1 つの理由は、Ubuntu にはユーザーが必要とするすべてのドライバーが含まれているためです。ユーザーはビデオ・ドライバーや SCSI ドライバーを探すために時間を無駄にする必要がありません。どうやら Canonical は、単純化された適切な設定を選択するために大変な努力をしたようです。」(詳細は「参考文献」を参照)。
また、Live Ubuntu CD モデルを使って CD または USB メモリー・スティックから Ubuntu を直接実行することもできます。LiveCD モデルは他の Linux ディストリビューションでは非常に一般的です。このモデルを使用することで、読み取り専用の (そして多くの場合はスペースに制約のある) 媒体からオペレーティング・システムを実行できる一方、システムの他の部分にフルにアクセスすることができます。そのため、通常はオペレーティング・システム全体をインストールしない限り不可能な、広範な管理作業を行うことができます。
Ubuntu では、数えきれない程の機器がサポートされており、また Ubuntu の実行方法やインストール方法が柔軟なおかげで、まったく苦労なく、そして意識することさえなくシステムを使用することができます。また、Ubuntu が持つ互換性のおかげで、任意のハードウェアでシステムを使用することができます。いったんシステム上で Ubuntu を実行すれば、ドライバーの追加や、既存のハードウェアを新しいシステムに移行できるかどうかを気にする必要はありません。Ubuntu が持つ互換性のおかげで、何も問題なく確実に、文書、サーバー、その他のサービスを使い続けることができるのです。
まとめ
Canonical の Ubuntu は、彼らが作成した大規模で効果的なパッケージ・ライブラリーにより、いくつかの問題を同時に解決しています。このライブラリーには多くのオープンソース・アプリケーションが含まれており、それらの多くはファイルとアプリケーションの互換性が保持されています。このパッケージ・ライブラリーと併せて、無料の更新が 18 ヶ月間提供され、また 6 ヶ月ごとの定期的なスケジュールで新リリースが提供されることが約束されています。そのため、すべての Ubuntu インストールは、セキュリティー・パッチや他の改善事項と共に最新状態に保たれます。
この「オープンソースを使って費用を節約する」シリーズの第 2 回では、オープンソースのオフィス・ソフトウェア・スイートである OpenOffice を詳しく探ります。
参考文献 学ぶために
製品や技術を入手するために
議論するために
著者について  | |  | Martin Brown は過去 8 年以上プロのライターとして活躍してきました。彼はさまざまな話題に関して数多くの本や記事を執筆しています。専門領域は広く、無数の開発言語やプラットフォーム (Perl、Python、Java、JavaScript、Basic、Pascal、Modula-2、C、C++、Rebol、Gawk、Shellscript、Windows、Solaris、Linux、BeOS、Mac OS X その他) から、Web プログラミング、システム管理やシステム統合にまでわたります。彼は ServerWatch.com と LinuxToday.com、そして IBM developerWorks に頻繁に寄稿しており、また Computerworld や The Apple Blog などのサイトの他、Microsoftの SME (Subject Matter Expert) にもブロガーとして頻繁に寄稿しています。 |
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