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Ghosd と Synergy を使って複数画面のユーザー・インターフェースを機能強化する

複数のモニターを使用する場合のフォーカス追跡インジケーターを改良する

Nathan Harrington, Programmer, IBM
Nathan Harrington
Nathan Harrington は IBM のプログラマーであり、現在は Linux とリソース探索技術に取り組んでいます。

概要: 複数画面による表示システムでは、従来の単一画面によるセットアップとは異なり、UI (ユーザー・インターフェース) に関して特別な考慮が必要です。この記事では、複数のモニターを使用する際に、どのモニターに入力フォーカスが置かれているかという情報を取得したり、入力フォーカスの切り換えに対処したりといったことができるように設計されたツールとコードについて説明します。

日付:  2008年 9月 09日
レベル:  中級 この記事の原文:  英語
アクティビティー: 2217 ビュー
お気軽にご意見・ご感想をお寄せください: 


モニターの追加ほど、作業環境の生産性に劇的な変化をもたらすものはありません。オープンソースの Synergy パッケージには、追加のハードウェアを購入しなくても多くのモニターをリンクさせることができる、素晴らしい方法が用意されています。

複数画面による表示システムでは、従来の単一画面によるセットアップとは異なり、ユーザー・インターフェースに関して特別な考慮が必要です。この記事では、複数のモニターを使用する際に、どのモニターに入力フォーカスが置かれているかという情報を取得したり、入力フォーカスの切り換えに対処したりといったことができるように設計されたツールとコードについて説明します。X Window システムによる既存のフォーカス情報を Ghosd による表示と Synergy のデバッグ・レベル出力を利用して強化することで、たとえ 4200x3150 ピクセル以上が複数のモニターに表示されている場合であっても、複数画面のユーザーは入力フォーカスがどこにあるのかを正確に知ることができます。

要件

セキュリティーに関する注意

ここで説明するコードと手法はオンスクリーン・アラートを作成する方法の一例で、プライベート・ネットワークのマシン上で使用する前提で設計されています。悪意のあるプログラムが、マシン上で任意のコードを実行できてしまう可能性があるため、インターネットに直接接続されているマシンでは使用しないでください。

ハードウェア

Synergy は広範な種類のハードウェアやソフトウェアで動作するように設計されています。アニメーションによる視覚効果、またはアルファ・ブレンドを多用する視覚効果を Ghosd によって実現したい場合には特に、高速ネットワークを推奨します。

ソフトウェア

Synergy の基本的な機能はさまざまなオペレーティング・システムでサポートされていますが、この記事では Linux® サーバー上で Ghosd を使用することで、機能強化した OSD (on-screen display) を提供しています。Synergy の世界では、サーバーと言えば、マスターまたは共有のキーボードとマウスを持ち、主画面を持ち、そして Synergy のサーバー・ソフトウェアが実行されているコンピューターのことを指しています。他のコンピューターはすべて Synergy クライアントであり、そして Synergy のクライアント・ソフトウェアを実行します。この記事を読み進める上で必要なものは次の通りです。

Synergy
Synergy を利用すると、それぞれ独自のモニターを持ち、さまざまなオペレーティング・システムを実行する複数のコンピューターの間で、特別なハードウェアを使わずに 1 つのマウスとキーボードを共有することができます。
X Window システム
この記事で説明する結果を得るためには、Synergy のサーバーとクライアントで Linux® 用または Linux 互換 OS 用の X Window システム・サーバーが実行されている必要があります。Linux または UNIX® を実行するデスクトップ・コンピューターの大部分には X Window システムがインストールされているため、Linux マシンまたは UNIX マシンであれば既に X Window システムがインストールされていると考えても問題ありません。
Pango
Pango はテキストの配置や描画のためのライブラリーです。
GLib ライブラリー
Pango は GLib ライブラリーの V2.x シリーズに依存しています (GLib ライブラリーは GTK+ Project から入手することができます)。
Cairo
Cairo は 2D のグラフィック・ライブラリーであり、さまざまな出力機器をサポートしています。
Ghosd
Ghosd は効果的な方法で画面に情報を表示するためのライブラリーです。
Perl
Perl は安定したクロスプラットフォームのプログラミング言語です。

Ubuntu のユーザーの場合は、コマンド sudo apt-get install libgtk2.0-dev libpango1.0-dev libcairo2-dev perl synergy を使えば上記の大部分をインストールすることができます。


方法の概要

6 つの画面による Synergy のセットアップを考えてみてください (図 1)。この写真は、フォーカスのある画面とない画面とを識別する機能を示しています (この機能は後ほど示すコードの最終バージョンで実現されます)。例えば皆さんが複数画面のセットアップ作業から離れて数分間別の仕事をしてみると、どの画面のどこにカーソルを置いたかを忘れてしまいがちなことに気付くはずです。図 1 を見ると、フォーカスのあるモニターには緑色で何重かの四角が表示されており、他のモニターには赤い枠がフェードアウト効果付きで表示されています。この先では、この視覚効果を得るための方法を説明します。まず、フォーカスを追跡するための機能について説明します。


図 1. 6 つの画面による構成での視覚効果の例



フォーカス追跡用の視覚効果を作成する

ダウンロード」セクションにあるファイルを調べ、Ghosd のソース・コード・アーカイブを探してください。Synergy サーバーとして使うつもりのマシンに Ghosd のソース・コードをダウンロードします。Ghosd のコード・アーカイブを、コマンド bzip2 -d ghosd-0.0.1.tar.bz2 -c | tar -xvf - を使って解凍します。おなじみのコマンド ./configure; make && make install を実行し、Ghosd のソース・ファイルとサンプル・ファイルをビルドします。ビルドとインストールが成功すると、第 1 の視覚効果、つまりフォーカスがある場所を示す (緑色の何重かの四角を表示する) ための作業準備が整ったことになります。

フォーカスの視覚化

カレント・ディレクトリーを examples/ に変更し、コマンド mv animation.c original.animation.c を使って animation.c ファイルをリネームします。そして、animation.c という新しいファイルを作成し、そのファイルにリスト 1 のコードをコピーします。


リスト 1. animation.c のヘッダー部分と round_rect 関数

// animation.c - modified ghosd example for Synergy focus designation
// borrows heavily from the ghosd animation.c example file
#include <stdio.h>
#include <sys/time.h>
#include <sys/poll.h>
#include <time.h>
#include <cairo/cairo.h>
#include <ghosd/ghosd.h>

#define RADIUS 20
int sizeX   = 1024;
int sizeY   = 768;
int mode    = 0;    // 0 is alpha blended red border box, 1 is green boxes

typedef struct {
  cairo_surface_t* foot;
  float alpha;
} RenderData;

static void
round_rect(cairo_t *cr, int x, int y, int w, int h, int r) {
  cairo_move_to(cr, x+r, y);
  cairo_line_to(cr, x+w-r, y); /* top edge */
  cairo_curve_to(cr, x+w, y, x+w, y, x+w, y+r);
  cairo_line_to(cr, x+w, y+h-r); /* right edge */
  cairo_curve_to(cr, x+w, y+h, x+w, y+h, x+w-r, y+h);
  cairo_line_to(cr, x+r, y+h); /* bottom edge */
  cairo_curve_to(cr, x, y+h, x, y+h, x, y+h-r);
  cairo_line_to(cr, x, y+r); /* left edge */
  cairo_curve_to(cr, x, y, x, y, x+r, y);
  cairo_close_path(cr);
}

コンポーネントをインクルードし、変数を宣言した後、Ghosd の examples/animation.c ファイルの内容をそのまま借用して round_rect 関数を定義しています。round_rect 関数はフォーカスがあることを示す視覚効果とフォーカスがないことを示す視覚効果の両方に対して強調機能を提供します。次に、下記の renderFocus 関数を追加します。


リスト 2. renderFocus 関数

static void
renderFocus(Ghosd *ghosd, cairo_t *cr, void* data) {
  RenderData *rdata = data;

  // draw three squares to indicate focus
  cairo_set_line_width( cr, 20);
  cairo_set_source_rgba(cr, 0, 1, 0, rdata->alpha);
  cairo_new_path(cr);
  round_rect(cr, 10, 10, 380, 380, RADIUS);
  cairo_stroke(cr);

  cairo_set_source_rgba(cr, 0, 1, 0, rdata->alpha);
  cairo_new_path(cr);
  round_rect(cr, 40, 40, 320, 320, RADIUS);
  cairo_stroke(cr);

  cairo_set_source_rgba(cr, 0, 1, 0, rdata->alpha);
  cairo_new_path(cr);
  round_rect(cr, 70, 70, 260, 260, RADIUS);
  cairo_stroke(cr);

  cairo_set_source_surface(cr, rdata->foot, 0,0);
}//renderFocus

ある画面にフォーカスが移ると、renderFocus 関数はその画面の描画スペース上の一部の領域に、角の丸い 3 重の四角を描画します。リスト 3 は renderFocus 関数を呼び出すためのメイン・プログラム・ロジックです。


リスト 3. animation.c のメイン・ロジック

int main(int argc, char* argv[]) {
  Ghosd *ghosd;
  RenderData data = {0};
  struct timeval tv_nextupdate;
  const int STEP = 50;
  float dalpha = 0.10;

  if( argc == 4 )
  {
    sizeX = atoi( argv[1] );
    sizeY = atoi( argv[2] );
    mode  = atoi( argv[3] );

  }

  ghosd = ghosd_new();

  if( mode == 0 )
  {
    // create a small canvas and draw the green focus boxes
    data.foot = cairo_image_surface_create (CAIRO_FORMAT_ARGB32, 400,400);
    data.alpha = 1;
    ghosd_set_position(ghosd, (sizeX/2)-200, (sizeY/2)-200, 400, 400);
    ghosd_set_render(ghosd, renderFocus, &data);
    ghosd_render(ghosd);
    ghosd_show(ghosd);
    ghosd_main_iterations(ghosd);

  }//if focus mode

  // ghosd_flash is not ideal for this example, so fade out quickly and exit
  for (;;) 
  {
    gettimeofday(&tv_nextupdate, NULL);
    tv_nextupdate.tv_usec += STEP*1000;

    ghosd_main_until(ghosd, &tv_nextupdate);

    data.alpha -= dalpha;
    if (data.alpha <= 0.3) { return(0); }

    ghosd_render(ghosd);
  }//for each step fade out

}//main

このメイン・ループも Ghosd の examples/animation.c ファイルから大幅に借用しており、400x400 でアルファ・ブレンドした領域を作り出します。そしてこの領域は画面の解像度にかかわらず画面の中心に配置され、各描画パスの間に renderFocus 関数が呼び出されるように指定されています。

ghosd_flash にはテキストのフェードイン、フェードアウトに便利なインターフェースが用意されていますが、この記事での視覚効果には単純なフェードアウトの方が適切です。そこで for ループによってパスごとにアルファ・ブレンドの量を減らすことで効果的なフェードアウトを行い、そしてプログラムが終了します。

このファイルをビルドするためには、make コマンドを実行し、続いてコマンド ./animation 1400 1050 0 を実行します。画面の解像度が 1400x1050 だとすると、画面の中央に緑色で何重かの四角が表示されるはずです。

Synergy 出力からフォーカス情報を抽出する

視覚効果が作成できたら、今度は Synergy の構成を利用して、現在フォーカスのある画面上にその視覚効果を表示します。Synergy にはこの作業に最適な何種類ものデバッグ・レベル出力が用意されているため、比較的容易に作業を行うことができます。

processSynergy.pl というファイルを、まずリスト 4 に示す内容から作成します。


リスト 4. processSynergy.pl 変数のメイン・ループ

#!/usr/bin/perl -w
# processSynergy.pl - read Synergys DEBUG2 events
use strict;
my %disp = ();       # record display geometries, focus states
my $delay = 5;       # time in seconds
my $inTimeout = 0;   # timeout mode switcher
my $osdOn     = 0;   # on screen display switcher
my $lastTime = time; # monitor last activity

while( my $line = <STDIN> )
{
  $line =~ s/"//g;

  if( $line =~ /404: received client / )
  {
    # client connection geometry recording an initial setup
    my @parts = split " ", $line;
    my $name = $parts[4];

    $disp{$name}{mode} = 1;
    $disp{$name}{X} = (split "x", $parts[7])[0];
    $disp{$name}{Y} = (split "x", $parts[7])[1];

    print "$name geometry $parts[7]\n";

このプログラムは変数を宣言した後 (大部分の変数は後でフォーカスのタイムアウトをチェックするために使われます)、STDIN での Synergy イベントをリッスンするループに入ります。最初の if 文はクライアントの接続に関するメッセージを処理し、また各モニターの情報を %disp hash に追加します。リスト 5 は「フォーカス切り換え」メッセージをリッスンします。


リスト 5. フォーカス切り換えのチェック

  }elsif( $line =~ / switch from / )
  {
    # track changes of focus between clients
    my $name = (split " ", $line)[6];

    $disp{$name}{mode} = 0;

    # set all other displays to inactive
    map{ $disp{$_}{mode} = 1 if( $_ ne $name )  } keys %disp;

    $lastTime = time;  $inTimeout = 0;

    print "switch to $name\n";

    my $res = "export DISPLAY=$name:0; ";
    $res .= "./animation $disp{$name}{X} $disp{$name}{Y} $disp{$name}{mode} &";
    system($res);

  }#if switch screen catch

}#while line in

Synergy がモニター間でのフォーカスの切り換えを追跡すると、そのメッセージが processSynergy.pl プログラムによって読み取られます。すべてのモニターに関する情報 (この情報も後でフォーカスのタイムアウトをチェックするために使われます) を含むデータ構造を更新した後、クライアントを接続した時に記録された解像度を使ってアニメーション・プログラムが呼び出されます。

フォーカス追跡用の視覚効果を作成するために、Synergy サーバーとしてセットアップされたマシンでコマンド synergys -f -c configFile --debug DEBUG2 2>&1 | perl processSynergy.pl を実行します。場合によると、各クライアントに接続して xhost + SynergyServer を発行する必要があるかもしれません (「SynergyServer」はアニメーション・プログラムが実行されるマシンの名前です)。

さまざまなウィンドウにマウスを移動し、フォーカス追跡用の視覚効果がモニター全体にわたって機能すること、そしてその表示が次第にフェード・アウトされることを確認します。


フォーカスがタイムアウトする複数画面用の視覚効果の作成

フォーカスがないことを示す視覚効果を作成する

フォーカスがないことを示すための簡単で効果的な 1 つの方法として、画面のスナップショットをアルファ・ブレンドしたものの周囲に赤い枠線を表示する方法があります。図 1 はこの一例を示しています。複数画面の構成でのフォーカス表示機能を使って、フォーカスがないことを示す視覚効果を作成するためには、リスト 6 に示すコードを animation.c の 57 行目に追加します。


リスト 6. renderBox 関数

static void
renderBox(Ghosd *ghosd, cairo_t *cr, void* data) {
  RenderData *rdata = data;

  // draw a red box around a alpha blended center
  cairo_set_source_rgba(cr, 0, 0, 0, 0.5);
  cairo_new_path(cr);
  round_rect(cr, 0,0, sizeX,sizeY, RADIUS);
  cairo_fill(cr);


  cairo_set_line_width( cr, 10);

  cairo_set_source_rgba(cr, 1, 0, 0, 1.0);
  cairo_new_path(cr);
  round_rect(cr, 0,0, sizeX, sizeY, RADIUS);
  cairo_stroke(cr);

  cairo_set_source_surface(cr, rdata-<foot, 0,0 );

}//renderBox

この場合も Ghosd の examples/animation.c ファイルの影響を大いに受け、renderBox 関数はアルファ・ブレンドしたフルスクリーンの四角を描画し、続いてその四角の周囲に赤い枠線を描画します。この関数を適切に呼び出すためには、リスト 7 に示すコードを 106 行目に挿入します。


リスト 7. 赤い四角の枠を描画するための論理分岐

  }else
  {
    // create a full screen box, and draw the red box with faded center
    data.foot = cairo_image_surface_create (CAIRO_FORMAT_ARGB32, sizeX, sizeY);
    data.alpha = 1;
    ghosd_set_position(ghosd, 0, 0, sizeX, sizeY );
    ghosd_set_render(ghosd, renderBox, &data);
    ghosd_render(ghosd);
    ghosd_show(ghosd);
    ghosd_main_iterations(ghosd);

こうした特定の視覚効果は、processSynergy.pl プログラムによって強制終了されるまで持続するように設計されています。117 行目でコードを次のように変更します。


リスト 8. 変更前の render ループ

  for (;;) 
  {
    gettimeofday(&tv_nextupdate, NULL);
    tv_nextupdate.tv_usec += STEP*1000;

    ghosd_main_until(ghosd, &tv_nextupdate);

    data.alpha -= dalpha;
    if (data.alpha <= 0.3) { return(0); }

    ghosd_render(ghosd);
  }//for each step fade out


このコードを次のように変更します。


リスト 9. 新しい render ループ

  for (;;) 
  {
    ghosd_main_until(ghosd, &tv_nextupdate);
    ghosd_render(ghosd);
  }//continuous render until program killed

このファイルをビルドするには、make コマンドを実行し、続いてコマンド ./animation 1400 1050 1 を実行します。画面の解像度が 1400x1050 だとすると、フェードアウトした画面の周囲が赤い枠線で囲われているはずです。Ctrl+c を押すと、この視覚効果を終了することができます。

processSynergy.pl を変更してフォーカスのタイムアウトをチェックする

どの画面にフォーカスがあるのか、また入力が停止されたのはいつかを追跡するために、processSynergy.pl に次のような変更を加えます。まず 47 行目から 49 行目を削除し、リスト 10 のコードで置き換えます。


リスト 10. 動きとキーをチェックするための論理分岐 (ハートビートのための論理分岐)


  }elsif( $line =~ / MotionNotify / || $line =~ / KeyPress / ||
          $line =~ /event: Buton/ )
  {
    # reset time on keyboard and mouse events
    $lastTime = time;  $inTimeout = 0;

  }elsif( $line =~ / writef\(CALV\)/ )
  {
    # check for timeouts at each hearbeat
    next unless ( (time - $lastTime) > $delay && $inTimeout == 0);

    $inTimeout = 1;
    $osdOn =1;

    for my $key ( keys %disp )
    {
      my $res = "export DISPLAY=$key:0; ";
      $res .= "./animation $disp{$key}{X} $disp{$key}{Y} $disp{$key}{mode} &";
      system($res);
    }#for each display name

    print "timer exceeded\n";

  }#if client

マウスまたはキーボードによる新しいイベントがあるたびに、(最初の elsif 分岐の処理によって) lastTime 変数がリセットされます。2 番目の elsif 分岐はクライアントからサーバーに送信される CALV「ハートビート」を探します。最後の動きがあってから一定の秒数が経過すると、それぞれの視覚効果が、対応する画面に表示されます。processSynergy.pl に対する変更の最後として、リスト 11 に示すコードを 71 行目に追加します。


リスト 11. destroy アニメーション・プロセスの動作

  if( $inTimeout == 0 && $osdOn == 1)
  {
    # destroy on screen display process
    system("ps -aef | grep animation | perl -lnae '`kill -9 \$F[1]`'");
    $osdOn = 0;
    print "terminate osd\n";
  }#if on screen display is visible

この方法は、少なくとも 1 台のクライアントから CALV ハートビートで接続されている必要があることに注意してください。ネットワークが利用できなくなった場合、あるいは他の理由でCALV メッセージが存在しない場合には、フォーカス表示機能が正しく動作しない可能性があります。


使い方

これでフォーカス表示機能とタイムアウト検出機能は完成しましたが、この機能を使うためには Synergy サーバーとしてセットアップされたマシンでコマンド synergys -f -c configFile --debug DEBUG2 2>&1 | perl processSynergy.pl を実行します。

この場合も、もし視覚効果が適切に表示されない場合には、それぞれのクライアントに接続して xhost + SynergyServer を発行する必要があるかもしれません。キーボードまたはマウスが何も操作されない時間が「delay」で指定される秒数 (この場合は 5 秒) を超えると、現在フォーカスのある画面には何重かの緑色の四角が表示される一方、フォーカスされていない画面には、アルファ・ブレンドされて赤い枠の付いた四角が表示されます。


まとめと、その他の例

Synergy による出力モニター・コードと Ghosd による視覚効果を利用すると、フォーカスを追跡することができ、また一定時間の経過後、現在どの画面にフォーカスがあるかを示す視覚的な手掛かりを提供することができます。こうすることによって、他の仕事から戻って作業を再開する場合、いくつもある画面の中からカーソルを見つけるための時間を節約することができます。

別の例として、フォーカス表示機能にアニメーションを追加し、より目を引く表示にする方法を考えてみてください (ただし利用するライブラリーでのメモリー・リークに注意してください)。また、ターミナル・セッションを Synergy による現在のフォーカス情報とリンクさせ、現在どの画面に注目しているかを示す更新情報をリモート・システムに提供することも考えてみてください。何らかの視覚効果を考える場合、Ghosd と、Synergy によるデバッグ情報を活用して表示を行うことができます。



ダウンロード

内容ファイル名サイズダウンロード形式
Sample codeos-ghosd-synergyFocus.zip3KBHTTP

ダウンロード形式について


参考文献

学ぶために

  • Synergy の使い方に関して Ubuntu の資料を参照してください。

  • 今回の記事は、IBM developerWorks の記事「Ghosd や Perl を使用して、装飾付きのオンスクリーン表示を作成する」に紹介された手法の一部を基にしています。

  • この記事で説明した結果を得るためには、Linux 用の、あるいは Linux 互換 OS 用の X Window システム・サーバーが Synergy のサーバーとクライアントで実行されている必要があります。

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  • さまざまな出力機器をサポートする 2D グラフィック・ライブラリー、Cairoをダウンロードしてください。

  • 効果的な方法で画面に情報を表示するためのライブラリー、Ghosd をダウンロードしてください。Ghosd のホームページには詳しい資料が用意されています。

  • 安定したクロスプラットフォームのプログラミング言語、Perl をダウンロードしてください。

  • 皆さんの次期オープンソース開発プロジェクトを IBM ソフトウェアの試用版を使って革新してください。ダウンロード、あるいは DVD で入手することができます。

  • IBM 製品の試用版をダウンロードし、DB2® や Lotus®、Rational®、Tivoli®、WebSphere® などが提供するアプリケーション開発ツールやミドルウェア製品をお試しください。

議論するために

著者について

Nathan Harrington

Nathan Harrington は IBM のプログラマーであり、現在は Linux とリソース探索技術に取り組んでいます。

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ArticleTitle=Ghosd と Synergy を使って複数画面のユーザー・インターフェースを機能強化する
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author1-email=harrington.nathan_@gmail.com
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