EclipseをJakarta Tomcatの開発環境として使う

EclipseとTomcatの統合への早道

EclipseはJava用の開発環境として素晴らしいものです。EclipseのTomcatプラグインを使うと、JavaやWeb開発プロジェクトがよりうまく整理統合できるようになります。この記事ではそうした統合のために、手順を追ってEclipse、Jakarta Tomcat、Eclipse Tomcatランチャー・プラグインをインストールして行きます。

Geoffrey Duck, Software Developer, IBM

Geoff DuckはIBM Canada Ltdのソフトウェア開発者であり、カナダのブリティッシュ・コロンビア州にあるIBMのeビジネス改革センターに勤務しています。GeoffはJavaプログラミング・設計、またWebベースのアプリケーションが専門です。



2004年 5月 20日

なぜEclipseとTomcatなのか?

私はEclipseの初期の頃からEclipseで開発を行っていますが、Eclipseは私のJava開発経験で出会った最良のものの一つではないかと思っています。LinuxでviとJDKしかない環境でJavaプログラミングを行ってきた経験から考えると、Javaのプログラミングやデバッグは退屈な作業です。それが今やEclipseのおかげで、ちょっとしたJavaベースのプロトタイプを簡単にまとめられるのです。私が次に考えたのは、JSP開発環境もEclipse環境に統合できないか、ということです。そうすればJavaコードやJSPでの作業がもっと楽になるはずです。この記事の目標は、JSP開発者がEclipseでTomcatが動くようにするために費やす時間を短縮することです。


コンポーネントをダウンロードする

EclipseでTomcatが動くようにするためには、いくつかのコンポーネントが関係してきます。こうしたコンポーネントを表1に示します。

表1. この記事で使用したコンポーネントとバージョン

コンポーネントバージョン
Eclipse IDE2.1.2
Sun Java SDK 1.4.11.4.1_06
Tomcat5.0.16
SysdeoのEclipse Tomcatランチャー・プラグインSysdeo tomcat plugin 2.2.1

必要な各コンポーネントをダウンロードします。この記事の公開時点でファイルが置いてあるサイトのリストは参考文献に挙げてあります。

Eclipse IDE: eclipse IDEはJSPページやJavaファイルのための開発環境として使用します。Eclipseは非常に簡単に使用できるIDEであり、Javaのプログラミングやデバッグが苦労なく行えるような機能を数多く備えています。tomcatプラグインを加えることで、このIDEはHTMLやJSPページ、アイコン、サーブレットなどを含んだWebプロジェクト全体の管理に強力なツールとなります。

Sun SDK: Tomcat Eclipseプラグインが正しく機能するにはSDKが必要です。必ずしもSunのSDKである必要はありませんが、SDKである必要があります(単にJREを使っても動作はしません)。TomcatがEclipseで機能するためには、SDKにJavaコンパイラーが入っている必要があります。

Tomcat: JSPページを動かすためにはTomcatが必要です。Tomcatエンジンはサーブレット・エンジンとして非常に良いもので、無料で入手でき、インストールも簡単です。

SysdeoのEclipse Tomcatランチャー・プラグイン: これはJakarta Tomcat用のEclipseプラグインとして多数ある中の一つです。これは非常に良いプラグインで、時間の節約に大いに役立ちましたし、通常はEclipseを使ってプログラムしている所にこれを使うことで、Javaコードとwebプロジェクトを統合することができました。


インストール

全てのコンポーネントをunzipする

必要なものがダウンロードできたら、次のステップは各ファイルをunzipすることです。全てをunzipし、どれをunzipしているか分かるように、全てを同じディレクトリに置きます。

TomcatプラグインをEclipse/pluginsディレクトリにコピーする

全てのファイルをunzipしたら、Tomcatのプラグイン・ディレクトリをEclipseディレクトリのpluginsディレクトリにコピーします。Sysdeoのzipファイルからunzipしたディレクトリの名前はcom.sysdeo.eclipse.tomcat_2.2.1です。この全ディレクトリをEclipse/pluginsディレクトリにコピーします。

SDKをインストールする

次にダウンロードしたSDKをインストールします。tomcatのEclipseプラグインは、Eclipseワークスペースに設定したデフォルトのJREが、実際にJavaコンパイラーを持つSDKであることを要求します。これはSysdeoのTomcatプラグインを使うための要件です。SDKがインストールできてしまえばEclipseワークベンチが起動できます。


コンフィグレーション

EclipseデフォルトのJREはSDKからのものである必要があります

Eclipseがそのデフォルトとして設定するJREがSDKであることは必須要件です。そうでないとTomcatプラグインは動作しません。

SDKのJREをEclipseのデフォルトJREに設定する

まずEclpseを起動します。ワークベンチのプレファレンス・ページからいくつかのオプションを設定する必要があります。図1に示すようにWindow > Preferencesを選択して、プレファレンスのダイアログを開きます。

図1. Eclipseのプレファレンス
図1. Eclipseのプレファレンス

左側のツリー・ビューからJavaオプションを選択します。図2に示すようにJava要素を展開し、Installed JREを選択します。

図2. JREプレファレンス設定
図2. JREプレファレンス設定

「Add」をクリックし、先の作業の説明のところでインストールしたSDKのJREディレクトリまでナビゲートします。これを図3に示します。「OK」をクリックします。

図3. Eclipseプレファレンス設定にJREを追加する
図3. Eclipseプレファレンス設定にJREを追加する

インストールしたSDKから追加したJREの横にあるチェックボックスにチェックを入れます(図4)。これでこのJREが、Eclipseが使用するデフォルトのJREに設定されます。これはTomcatプラグインを動作させるために必要です。Tomcatプラグインは、(こうしたEclipseプラグインで)SDKがデフォルトのJREとして選択されていることを要求するのです。

図4. EclipseとTomcatにデフォルトのプラグインを設定する
図4. EclipseとTomcatにデフォルトのプラグインを設定する

TomcatプレファレンスでTomcatのHome変数を設定する

次にTomcatプラグインのプレファレンスを設定します。Preferencesのダイアログがまだ開いているところで、左のツリー・メニューから「Tomcat」を選択します(図5)。

図5. Tomcatプラグインのプレファレンスを設定する
図5. Tomcatプラグインのプレファレンスを設定する

インストールしたTomcatのバージョンを、上の方にあるラジオ・ボタンから選択します。私はバージョン5.0.16を使用したので、一番下のラジオ・ボタン「Version 5.x」を選びます。

次にTomcat Home変数を設定します。「Tomcat Home」ダイアログ・ボックスの隣にある「Browse」を押します。unzipしたTomcatバージョンのベース・ディレクトリを指定して「OK」を押します。Configuration fileが自動的に選択されて入力されます。これ以外のコンフィグレーション・ファイルを使用したければ、ここでそのファイルを指定します。そうでなければ、デフォルトで問題なく動作します。

これでEclipseとSysdeo Tomcatランチャー・プラグインを使ってTomcatを起動・実行するための最低限の要件は揃いました。Eclipseプレファレンス・ダイアログにある、残りのTomcatのプレファレンスも見て行きます。Tomcatのプレファレンスには他にも多くのオプションがあることが分かります。例えばTomcatサーバーが使用するJVMにパラメーターを追加したり、ワークスペースからJavaプロジェクトを選択してTomcatのクラスパスに追加したり、またTomcat管理アプリケーションを使えるようにする設定などのオプションなどです。


TomcatとEclipseを一緒にテストする

新しいTomcatプロジェクトを作る

TomcatとEclipseの統合をテストするため、まず新しいプロジェクトを作ることから始めます。File > New > Projectを選択し、新しいプロジェクト・ウィザードの内容を調べます。このプロジェクト・ウィザードのJavaセクションには新しいエントリーができています。「Tomcat Project」が新しいオプションとして使用可能なものです(図6)。このオプションを選択し、Nextを押します。

図6. 新しいTomcatプロジェクトを作る
図6. 新しいTomcatプロジェクトを作る

この新しいTomcatプロジェクトに名前を付けます。例えば図7のように「TomcatProject」のようにします。Nextをクリックします。

図7. Tomcatプロジェクトの名前を設定する
図7. Tomcatプロジェクトの名前を設定する

ここではWebプロジェクトのコンテキストの名前を規定するだけでなく、webアプリケーションのルートとして、サブディレクトリも規定することもできます。ここではデフォルトのままにしておきます(図8)。Finishをクリックします。

図8. Setting the Tomcat webapplication root directory
図8. setting webapplication root

WAR構造を持った新しいプロジェクトがワークスペースに作られています(図9)。

図9. Tomcatのプロジェクトが作られている
図9. Tomcatのプロジェクトが作られている

テスト用のJSPファイルを作る

インストールをテストする一番簡単な方法は、WARプロジェクトのルート・フォルダーに新しいファイルを作ってみることです。新しいファイルを作り、「index.jsp」という名前にします。これをするには、ワークスペースにある自分のプロジェクトを選び、その上で右クリックします。New > Fileを選択します。図10に示すように「index.jsp」と名前を付け、Finishをクリックします。

図10. コンフィグレーションのテスト用にindex.jspファイルを作る
図10. コンフィグレーションのテスト用にindex.jspファイルを作る

リスト1に示す内容をindex.jspファイルに追加し、このファイルを保存します。

リスト1. サンプルのindex.jsp
<html>
<body>
<%java.util.Date d = new java.util.Date();%>
Todays date is <%= d.getDate()%> and this jsp page worked!
</body>
</html>

Sysdeoプラグインを使ってTomcatを起動する

いよいよお待ちかねの時間です。Tomcatサーバーを起動するには、単にツールバーに追加されたStart Tomcatボタンを押します(図11)。メイン・メニューバーからTomcatメニューを選択し、「Start Tomcat」を選択することもできます。

図11. SysdeoのTomcatプラグインを使ってTomcatサーバーを起動する
図11. SysdeoのTomcatプラグインを使ってTomcatサーバーを起動する

Tomcatサーバーが起動し、その起動テキストがEclipseワークベンチのConsoleビューに現れます(図12)。起動ログを調べ、何かエラーが起きていないかを調べます。

図12. Tomcatの起動情報がEclipseのConsoleビューに表示される
図12. Tomcatの起動情報がEclipseのConsoleビューに表示される

ブラウザを起動し、index.jspファイルを見る

サーバーが起動したらwebブラウザを起動します。URL http://localhost:8080/TomcatProject に行きます。ページがロードされ、下記に似たメッセージが受け取れるはずです。

Todays date is 30 and this jsp page worked! (The 30 appears on my screen because today is the 30th)


まとめ

これでEclipseが設定され、Jakarta Tomcatで動作するようになっているはずです。今や生産性を改善する素晴らしいIDEを使って、Javaコードを統合した手軽なJSPを開発・テストする力を手に入れることができたのです。Eclipseを使ってJavaコードをプログラムしJakarta Tomcatに統合できると、JSP開発が楽しく容易なものになります。

参考文献

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Zone=Open source, Java technology
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ArticleTitle=EclipseをJakarta Tomcatの開発環境として使う
publish-date=05202004