Eclipse の Ganymede の概要

24 のプロジェクトから成るリリース・トレインの内容を学ぶ

Eclipse の Ganymede リリースには 24 種類のプロジェクトが含まれていますが、これは Eclipse のエコシステムの内部で行われていることの多様性と革新性を示しています。Ganymede のプロジェクトのいくつかについての概要と、さらに情報を得るためのリソースについて調べてみましょう。

Chris Aniszczyk (zx@code9.com), Principal Consultant, Code 9

Chris AniszczykChris Aniszczyk は Eclipse の PDE (Plug-in Development Environment) プロジェクトの技術リーダーであり、Eclipse に関する他のさまざまなプロジェクトのコミッターでもあります。彼は Eclipse Foundation の代表委員会の Eclipse コミッター代表であり、また Eclipse Architecture Council の評議員でもあります。彼は熱心にブログを書き、ソフトウェアに関して積極的に発言し、またツールや Eclipse に関するすべてに関しても熱心です。彼は冷たい飲み物を口にしながら、いつでもオープンソースや Eclipse に関する議論に応じてくれます。



2008年 6月 20日

簡単に言えば、Ganymede とは Eclipse の主要プロジェクト 24 種類の同時リリースです。

Eclipse の仲間になるために

より早く Ganymede リリースを入手したい方や、Eclipse に何らかの貢献をしたいと思いながらそのための方法を知らなかった方のために、Eclipse は皆さんが Eclipse コミュニティーに貢献できるようにするための「Become a Friend of Eclipse」という新しいプログラムを用意しました。Eclipse の仲間になることにより、Eclipse Foundation が Eclipse コミュニティーにサービスを提供する活動に対して皆さんが協力することができます。協力の形には、例えばユーザーやコミッターに対して帯域幅を提供する、Eclipse プロジェクトをホストするための追加のサーバーを購入する、また Eclipse コミュニティーのイベントのスポンサーになる、などがあります。

Ganymede と Eclipse のリリース・トレイン全般に関する重要な点として、リリース・トレインは同時にリリースされるものの、これらのプロジェクトが統合されているわけではないことを覚えておく必要があります。それぞれのプロジェクトは別々のオープンソース・プロジェクトのままであり、それぞれ独自のプロジェクト・リーダーの指揮の下で、独自のコミッター達、そして独自の開発計画によって進められています。つまり Ganymede は、より明らかで予測可能な開発サイクルを提供することによって、Eclipse プロジェクトを利用して作業を行う開発者の生産性を改善するためのものです。

Ganymede を入手する

さまざまなプロジェクトの詳細に入る前に、Ganymede をマシンにインストールするための簡単な実践演習をしておきましょう。

Ganymede を入手するための主な方法は 2 種類あり、どちらを利用するかは皆さんのお好み次第です。第 1 の方法 (そして推奨の方法) は、自分自身に関係のあるパッケージを入手する方法です。そしてもう 1 つの方法は、アップデート・サイトを利用する方法です。

Ganymede パッケージ

Ganymede を入手するための推奨の方法は、ともかく Eclipse Ganymede Packages のサイトに行くことです。このサイトには、それぞれの使い方に応じて専用の方法で既にバンドルされたバージョンの Ganymede が用意されています。

図 1. Ganymede パッケージ
Ganymede パッケージ

Usage Data Collector

それぞれの Ganymede パッケージには UDC (Usage Data Collector) が含まれています。UDC は個々のユーザーがどのように Eclipse を使用しているかに関する情報を収集します。この情報は Eclipse Foundation がホストするサーバーに定期的にアップロードされます。このようにする目的は、コミッターや組織がこのデータを利用することによって、開発者がどのように Eclipse を使用しているのかをよりよく理解するためです。ただし、この機能はデフォルトでオフになっており、ユーザーの意志でオンにできるようになっていることに注意してください。興味がおありの方は UDC のご利用条件をお読みください。このデータは最終的に、例えばユーザーの振る舞いに関するデータに基づいて Eclipse のコミッターが彼らのプロジェクトのユーザー・インターフェースを最適化する場合などに役立ちます。

例えば、Java™ 開発者であれば Java 開発者用のパッケージを入手したいと思うでしょう。また C/C++ 開発者であれば C/C++ パッケージを入手する、等々です。

Ganymede のアップデート・サイト

アップデート・サイトを使って Ganymede を入手するためには、Eclipse V3.4 SDK をダウンロードします。ダウンロードしたら Eclipse を起動し、ヘルプ > ソフトウェア更新 によりソフトウェア更新の仕組みを利用します (図 2)。もし、まだ Ganymede Discovery Site として Ganymede の適切なアップデート・サイトの情報が表示されていない場合には、その情報を入力します。Ganymede のアップデート・サイトに接続されると、Ganymede リリース・トレインの一部として入手可能なフィーチャーの一覧が表示されるはずです。作業は非常に簡単です。接続されたら、単純にどのフィーチャーを Eclipse にインストールするかを選択すればよいだけです。

図 2. ソフトウェア更新
ソフトウェア更新

この単純な 2 つの方法によって、Ganymede リリースを完全利用するための準備が整いました。


プロジェクトの一覧

Eclipse のエコシステムは巨大であり、時には尻込みしたくなるような場でもあります。Eclipse では90 を超えるプロジェクトの開発が進行中であり、Ganymede リリースは、そのごく一部にすぎません。Ganymede のリリース・トレインは Eclipse の技術を紹介するために、また Eclipse を採用する人達が彼らの製品に Eclipse 技術を統合しやすくするためにあります。Ganymede プロジェクトに関する詳しい情報が必要な方は下記のリンクを参照してください。それ以外の方は次のセクションへ進み、Ganymede のプロジェクトの紹介を見てみましょう。

表 1. Ganymede リリース・トレインのプロジェクト
プロジェクト概要Web サイト
Business Intelligence and Reporting Tools (BIRT)レポートの生成http://www.eclipse.org/birt
Buckminsterデプロイメントの単純化http://www.eclipse.org/buckminster
C/C++ Development Tools (CDT)C/C++ コードの作成http://www.eclipse.org/cdt
Dynamic Languages Toolkit (DLTK)Perl と Ruby のコードの作成http://www.eclipse.org/dltk
Device Software Development Platform — Device Debugging (DSDP-DD)組み込み機器のデバッグhttp://www.eclipse.org/dsdp/dd
Device Software Development Platform — Native Application Builder (DSDP-NAB)機器用の GUI の作成http://www.eclipse.org/dsdp/nab
Device Software Development Platform — Target Management (DSDP-TM)リモート・エクスプローラー (SSH)http://www.eclipse.org/dsdp/tm
Eclipse Data Tools Platform (DTP)データ中心のシステムの管理http://www.eclipse.org/datatools/
Eclipse Communications Framework (ECF)Eclipse 内部でのチャットhttp://www.eclipse.org/ecf
Eclipse ProjectEclipse 環境を構築するためのツール (Eclipse Platform、JDT、PDE、Equinox など)http://www.eclipse.org/eclipse
Eclipse Modeling Framework (EMF)モデルの開発http://www.eclipse.org/emf
Eclipse Modeling Framework Technologies (EMFT)モデルの開発を支援するユーティリティーhttp://www.eclipse.org/emft
Eclipse Packaging Project (EPP)インストーラーの作成http://www.eclipse.org/epp
Graphical Editing Framework (GEF)グラフィカル・アプリケーションの作成http://www.eclipse.org/gef
Graphical Modeling Framework (GMF)グラフィカル・エディターの作成http://www.eclipse.org/gmf
Model Development Tools (MDT)モデルの開発を支援するユーティリティーhttp://www.eclipse.org/mdt
M2Mモデルからモデルへの変換言語のためのフレームワークhttp://www.eclipse.org/m2m/
Model To Text (M2T)モデルの開発を支援するユーティリティーhttp://www.eclipse.org/m2t
Mylynタスクに焦点を当てた開発http://www.eclipse.org/mylyn
Rich Ajax Platform (RAP)Eclipse ベースの Web 2.0 アプリケーションの開発http://www.eclipse.org/rap
SOA Tools Platform (STP)SOA のためのツールhttp://www.eclipse.org/stp
SubversiveSubversion のサポートhttp://www.eclipse.org/subversive
Test and Performance Tools Platform (TPTP)プロファイラーhttp://www.eclipse.org/tptp
Web Tools Platform (WTP)Web ベースのアプリケーションのコード作成http://www.eclipse.org/webtools

各プロジェクトの概要

Eclipse Project (SDK)

Eclipse Project は一般的に Eclipse SDK と呼ばれ、Eclipse の中心となるものです。このプロジェクトは、Platform、PDE (Plug-in Development Environment)、JDT (Java Development Tools)、そして Equinox という 4 つのサブプロジェクトで構成されています。Platform プロジェクトには、Eclipse ベースのアプリケーションを作成するために必要な、中核となる共通のサービスが含まれています。PDE には単純に、Eclipse の中でプラグインを作成するために使用されるプラグイン開発ツールが含まれています。JDT は Eclipse での Java 開発ツールを集めたものです。そして最後に、Equinox はプラグイン同士が問題なく共存するための、Eclipse のコア・ランタイムに相当します。

Ganymede では何が新しくなっているのでしょう。Ganymede では Eclipse プロジェクト全体に数多くの新しい機能強化が行われていますが、そのすべてをここに示すとあまりにもスペースを取りすぎます。そこで簡単にするために、ここでは私が気に入っている 3 つの機能強化を挙げ、そのあとで Ganymede の見所のいくつかを紹介します。

私が気に入っている機能強化の第 1 は JDT (Java Development Tools) に関するものです。ご存じのとおり、コンピューターの世界は変化しており、多数のコアから成るマシン (マルチコア) が登場しています。JDT は V3.4 でマルチコアのサポートを追加し、将来も Eclipse が Java コードのコンパイルに関して可能な限り高速であるようにしています。

プラグイン開発の中に関して私の気に入っている新機能は Plug-in Spy です。Plug-in Spy によって、Eclipse をイントロスペクトすることができます。そのためには興味のある対象を選択して Alt+Shift+F1 を押すだけです。すると Plug-in Spy は、現在選択されているクラスや、そのクラスがどのプラグインのものか、といった情報を含むポップアップを表示します。この情報は、Eclipse のユーザー・インターフェースに自分たちのプラグインを統合しようとするプラグイン開発者にとって有用なものです。

最後に、Equinox プロジェクトは p2 (Provisioning Platform) として知られるフィーチャーをリリースしました。p2 は Eclipse のインストールや更新の検索、そして新しい機能のインストールなどを管理するための機構として、これまでの古いアップデート・マネージャーに置き換わるものです。p2 によって、プラグインの更新や検索の際に起こる多くの問題を解決することができます。

BIRT (Business Intelligence and Reporting Tools)

BIRT プロジェクトは、アプリケーションと統合されて説得力のあるレポートを生成する、Eclipse ベースのレポーティング・システムを実現しようとしています。BIRT はグラフィカルなレポート・デザイナーや、データ・アクセス、スクリプトのサポートなど、レポート作成のためのコアとなる機能を提供します。

「Ganymede で BIRT V2.3 がリリースされたことにより、レポート・デザインの作成やテストのための数多くの新しい機能が利用できるようになります」と BIRT のエバンジェリストであり Actuate の従業員である Jason Weathersby は語っています。「最も注目に値するものは新しい JavaScript デバッガーです。このデバッガーによって、BIRT のイベント・ハンドラーをデバッグ・パースペクティブの中でデバッグすることができます。さらに、JavaScript エディターが改善され、エラー・レポートが全般的に機能強化されています。また BIRT V2.3 ではクロスタブ要素やチャート要素に対して大量の機能強化が追加されています。クロスタブ要素は、スクリプトや、複数単位や派生単位、大きさや基準値によるフィルター、横方向の改ページなどをサポートするようになり、また指標となるデータをテキストまたはチャート項目として表示することができます。レポート項目に対する新しいマルチビュー機能を利用することで、テーブルまたはクロスタブから直接チャートを作成できるようになりました。」

そして、データ・セットからデータを利用できる他に、既存のレポート項目またはデータ・キューブからのデータをチャートに利用できるようになりました。もう 1 つ注目に値する機能として、グラフィカルにクエリーを作成できる Data Tools Platform SQL Query Builder プロトタイプが含まれていることが挙げられます。

図 3. BIRT のスクリーンショット
BIRT のスクリーンショット

CDT (C/C++ Development Tools)

CDT プロジェクトは Eclipse のエコシステムにフル機能の C/C++ 開発環境を実現することを目的としています。これは Java 開発に対する JDT の目的と似ています。

CDT は技術ソフトウェア開発や組み込みソフトウェア開発のための最先端の C/C++ IDE として、勢いを増しつつあります。今や CDT は主な Linux® ディストリビューションのすべてにパッケージされており、また組み込みプラットフォームのベンダーのほとんどすべてに採用されています。CDT ユーザーとコントリビューターのコミュニティーは、CDT の高度なフィーチャー・セットを背後で支える技術が新たな成熟レベルに達しているため、相変わらず強力です。」と CDT プロジェクトのリーダーであり、最近 Wind River Systems に入社した Doug Schaefer が語っています。

「CDT V5.0 では、最近のいくつかのリリースで追加された機能を改善することに主な焦点を当ててきました。CDT のソース・インデクサーはマクロを追跡できるようになり、テンプレートや他の C++ 機能に関する CDT のサポートは改善が続けられています。そのためコンテンツ・アシストや宣言を開くといったエディター機能によって、これまでのリリースで常に可能な情報をより多く発見することができます。」と Schaefer は語っています。

また Schaefer は、CDT V5.0 では新しいリファクタリング・フレームワークと、CDT のリネーム・リファクタリングを補完するいくつかの新しいリファクタリングも導入されている、とも語っています。これは私達にとっては実に楽しみな新たな領域であり、CDT に組み込みのパーサーとエディター・フレームワークの強力さを示しています。またこの領域には JDT にリッチなリファクタリング機能を実現した技術とほとんど同じ技術が活用されています。そしてファイル・レベルの新しいコード・テンプレートや、Visual Studio のキー・バインディングといった機能を備えたことにより、CDT は最も人気の高い C/C++ IDE とも置き換えが可能な、魅力的な手段になりつつあります。

図 4. CDT のスクリーンショット
CDT screenshot

DLTK (Dynamic Language ToolKit)

DLTK は Ruby や Perl などの動的言語を利用するすべての人のためのツールです。DLTK は、PHP や Perl、Ruby などの動的言語用にフル機能の開発環境を作成する複雑さを軽減するために設計された、拡張可能な一連のフレームワークから構成されています。さらに DLTK は単に一連のフレームワークであるばかりではなく、Tcl や Ruby、そして Python のための、何も手を加えずそのまま使用できる模範的な開発環境を提供します。

「Ganymede リリースの場合、DLTK は Java Development Tools の中にある一連の機能を使って Tcl と Ruby の IDE を改善しています。」と DLTK プロジェクトのサブリーダーであり Xored の従業員である Andrei Sobolev が語っています。「コード・アシストやコード・アウトラインを備えたコード・エディターや、クラス・ブラウザーやコード・ナビゲーション機能 (「型を開く」や「宣言へジャンプ」などの宣言)、対話型コンソールや統合デバッガーに至るまで参照を発見できる強力な検索機能を始め、これらの機能によって Ruby や Tcl などのプログラミング言語用の強力な開発環境が Ganymede に実現されます。Ganymede によって、DLTK は Tcl の持つオブジェクト指向のさまざまな拡張機能や、(DSDP-TM プロジェクトを利用することにより) リモート機器でホストされるプロジェクトの作業をサポートすることができます。また DLTK ベースのすべての IDE には Mylyn を統合することができます。」

図 5. DLTK のスクリーンショット
DLTK screenshot

DSDP-TM (DSDP Target Management)

DSDP-TM プロジェクトは、リモート・システム、リモート・システムとの接続、そしてサービスを構成、管理するデータ・モデルとフレームワークを作成します。開発者として、SSH で遠隔のマシンに接続でき、Eclipse ツールを使ったマシンでファイルを編集できることを想像してみてください。

「DSDP Target Management Project は Ganymede リリースに向けて内部での API のレビューやクリーンアップ、リファクタリング、そしてパフォーマンスの改善などに焦点を当ててきましたが、さらにまたいくつかエキサイティングなニュースがあります」と TM のリーダーであり Wind River Systems の従業員である Martin Oberhuber が語っています。「RSE (Remote System Explorer) は Windows® CE への接続をサポートするようになり、CE 搭載機器のファイルをそのままブラウズしたり編集したりすることができます。軽量の ANSI ターミナル・エミュレーションも RSE と統合されて利用できるようになり、SSH 接続による対話型のリモート・プログラムに対するサポートが改善されています。構成可能なユーザー・アクション (User Actions) やコンパイル・コマンド (Compile Commands) を利用すると、一般的な操作のための単純な UI ショートカットを定義できるようになりました。またインポート/エクスポート機能を使って接続やフィルター、ユーザー・アクションを他のマシンと共有できるようになっています。」

Oberhuber は次のように語っています。「こうした新機能によって、Target Management/RSE はリモート・システムへの容易なアクセスを実現し、また他の Eclipse プラグインの機能を拡張することができます。Ganymede リリース・トレインの他に、新しい TM V3.0 リリースは相変わらず昨年の Eclipse V3.3 リリース上で動作するため、TM V2.0 からのアップグレードは容易です。Ganymede の場合、Java EE パッケージ用の Eclipse IDE を最初にダウンロードした時には既に RSE が含まれています。」

図 6. TM のスクリーンショット
TM screenshot

ECF (Eclipse Communications Framework)

ECF プロジェクトは Eclipse ベースの分散ツールや分散アプリケーションの開発をサポートするフレームワークで構成されています。ECF プロジェクトは、通信サポートを必要とする他のプラグインやツール、あるいは完全な Eclipse RCP アプリケーションを作成するために使用することができます。また ECF には、Eclipse 内部で (XMPP/GTalk や MSN などを介して) 仲間とチャットしたりファイルを送信したり、あるいはエディターを共有したりといったことができるサンプル・アプリケーションが同梱されています。

ECF プロジェクトのリーダーである Scott Lewis は次のように言っています。「私達は Ganymede リリースの ECF V2.0.0 に関して、人々が非常に興奮すると思っています。ECF には、リアルタイムの共有編集機能やスクリーンショットの共有、動的サービス発見といった新しいユーザー機能、またリモート OSGi サービスのような新しい API が備わっています。」

図 7. ECF のスクリーンショット
ECF screenshot

Mylyn

Mylyn はタスクに焦点を当てた UI であり、過剰な情報を削減し、マルチタスク動作を容易にすることができます。Mylyn はそのために、タスクを Eclipse のファーストクラス部分とし、またリポジトリーに対する機能豊富でオフラインの編集機能 (Bugzilla や Trac、JIRA など) を統合しています。タスクが統合されると、Mylyn は作業のアクティビティーをモニターして現在のタスクに関係する情報を特定し、このタスクのコンテキストを使うことで Eclipse の UI の焦点を興味深い情報に当て、興味のない情報を隠し、そして関係のあるものを自動的に発見します。Mylyn によってどんなことができるかを知るための視覚的な例として、この MyLyn V2.2 webinar ウェビナーを強く推奨します。

「Mylyn 3.0 はタスクに焦点を当てたインターフェースの成熟度を示す大きな一歩を表しています。Mylyn の採用率を見ると、いよいよこの技術の時代になったことがわかります。」と Mylyn のリーダーであり Tasktop Technologies の最高技術責任者である Mik Kersten は語っています。「昨年の Europa での V2.0 リリース以来、コントリビューターのコミュニティーから寄せられた 1,500 件のバグと機能強化リクエストを解決し、また約 250 ヵ所にパッチを当てています。」

また Kersten は次のように言っています。「ユーザーはおそらく、UI が全体にわたって整理され、またタスクに対するコンテンツ・アシストから Breakpoints ビューでフォーカスできる機能に至るまで、広範囲な新機能が用意されていることに気付くはずです。パフォーマンスは全体にわたって改善され、タスクを開いたり有効にしたりする動作はずっと高速になり、またあらゆる点での自動化が行われているにもかかわらず、Mylyn にはパフォーマンスやメモリー使用に関して顕著なオーバーヘッドが感じられないことにも気付くはずです。しかし V3.0 で何よりも注目に値する点は、コアの API が刷新されており、Mylyn の組み込みに関して急成長しているエコシステムからのフィードバックが反映されていることです。C++ や AspectJ 言語のサポートから、タスク中心のインターフェース上に構築された商用スイート (SpringSource Tool Suite や Tasktop など) に対する、タスクとレポジトリー間の新しいコネクター 10 数個に至るまで、無数の新しい機能拡張が Mylyn 上で構築されています。」

図 8. Mylyn のスクリーンショット
Mylyn screenshot

RAP (Rich Ajax Platform)

RCP コードの再利用

デスクトップとブラウザーとの間でのコード再利用という概念に関心のある方は、EBERT (Eclipse Business Expenses Reporting Tool (EBERT)) の例を調べてみるようにお勧めします。この EBERT の例では、デスクトップとブラウザー、そして組み込み機器の間で Eclipse のコードを約 90% 再利用しています。

RAP プロジェクトを利用すると、Ajax 対応のリッチな Web アプリケーションを Eclipse の開発モデルを使って作成することができます。これはつまり、よく知られた Eclipse ワークベンチの拡張ポイントを使用して、また SWT/JFace の API を再利用してプラグインを開発できるということです。RAP プロジェクトの最も素晴らしい点は、さまざまなものが適切に構成されていれば RCP アプリケーションのコードを再利用できることです。これにより、共通のコードを大量に共有するスタンドアロンで Web ベースのアプリケーションを作成することができます。RAP によってどんなことができるかの感覚をつかむためには RAP のデモを見てください。

「RAP によって Ganymede に新しいランタイム技術が追加され、RCP/Equinox の使用範囲が Web にまで広がります。」と RAP のリーダーであり Innoopract の従業員である Jochen Krause が語っています。「RAP は既存のプラットフォームと強固に結びついているため、確立された技術を活用できるだけではなく、Eclipse を採用する人達がそれまでの投資を活用することができ、しかも遥かに容易に Web 2.0 に到達することができます。」

図 9. RAP/RCP のスクリーンショット
RAP/RCP screenshot

コンテスト

Eclipse Foundation は Ganymede リリースにあわせて Ganymede Around the World Contest を開催しており、皆さんが Eclipse のプロジェクトをどのように使用しているかを聞きたいと思っています。Ganymede の素晴らしい点と好ましくない点に関して、ブログ・ポストを書いたり、スクリーンキャストやビデオを作成したり、あるいはポッドキャストを録音したりして、世界に発信してください。そうすると Eclipse Foundation から Eclipse のシャツが送られてきます。その上、Ganymede に関する感想を書いた人の中で上位 3 人に選ばれた人には Eclipse のジャケットが贈られます。そしてベストに選ばれた人には EclipseCon 2009 または Eclipse Summit Europe 2008 いずれかへのパスが進呈されます。

図 10. Ganymede コンテストのスクリーンショット
Ganymede contest screenshot

まとめ

この記事の全体としての目標は、Ganymede リリース・トレインの概要と、このリリースの一部であるプロジェクトをいくつか説明することでした。そのために、プロジェクトのリーダーの発言の引用やプロジェクトのスクリーンショットを交えながら Ganymede のいくつかのプロジェクトを紹介しました。

では、のんびりと待ちかまえずに Eclipse のリリース・トレリンを入手し、Ganymede を試してみてください。

参考文献

学ぶために

  • Eclipse の最新バージョンのための出発点は Ganymede リリース・トレインです。
  • Eclipse コミュニティーの中で起きていることに関心がある方は PlanetEclipse を調べてみてください。
  • Eclipse のコピーに機能を追加したい場合には、Eclipse Plug-in Central にある利用可能な Eclipse プラグインの一覧を調べてください。
  • Eclipse のさまざまな技術に関するウェビナーを知るために、EclipseLive を訪れてください。
  • Eclipse のコミッターと会い、Eclipse のさまざまなプロジェクトについて学びたい場合には、Eclipse の重要カンファレンスである EclipseCon に参加してください。
  • Eclipse の推奨読み物リスト」を調べてみてください。
  • developerWorks には他にも Eclipse に関する資料が豊富に用意されています。
  • Eclipse が初めての人は、developerWorks の記事「Eclipse Platform 入門」を読んでください。Eclipse の起源やアーキテクチャー、またプラグインを使って Eclipse を拡張する方法などを学ぶことができます。
  • IBM developerWorks の Eclipse project resources を利用して Eclipse のスキルを磨いてください。
  • developerWorks podcasts では、ソフトウェア開発者のための興味深いインタビューや議論を聞くことができます。
  • developerWorks の Technical events and webcasts で最新情報を入手してください。
  • IBM のオープンソース技術や製品機能を調べ、学ぶために、無料の developerWorks On demand demos をご覧ください。
  • IBM オープンソース開発者にとって関心のある、世界中で今後開催される会議や業界展示会、ウェブキャスト、その他のEventsについて調べてみてください。
  • developerWorks の Open source ゾーンをご覧ください。オープンソース技術を使った開発や、IBM 製品でオープンソース技術を使用するためのハウ・ツー情報やツール、プロジェクトの更新情報など、豊富な情報が用意されています。

製品や技術を入手するために

議論するために

  • Eclipse に関する質問を議論するための最初の場所として、Eclipse Platform newsgroups があります (このリンクをクリックすると、デフォルトの Usenet ニュース・リーダー・アプリケーションが起動し、eclipse.platform が開きます)。
  • Eclipse newsgroups には、Eclipse を利用し、拡張することに関心を持つ人達のために、さまざまなリソースが用意されています。
  • developerWorks blogs から developerWorks のコミュニティーに加わってください。

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ArticleTitle=Eclipse の Ganymede の概要
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