Common Public License (CPL) に関する FAQ

この記事はあくまでも情報提供のみを目的としたものです

この FAQ は、既に EPL (Eclipse Public License) に置き換えられている CPL に関して一般に寄せられる質問に対する回答です。この FAQ はあくまでも情報提供のみを目的としたものであり、CPL の条項の一部ではなく、また CPL の条項を変更、修正、補足するものでもありません。CPL は法的な契約であり、CPL の下でライセンスされる対象物に与えられる権利を管轄するものであるため、CPL を注意深く読む必要があります。この FAQ と CPL との間に齟齬がある場合には、CPL の条項が優先します。この FAQ は法的な助言と見なすべきものではありません。法的な助言が必要な場合には、皆さん自身の法務担当者と相談する必要があります。

Editorial staff, developerWorks, IBM

この記事はdeveloperWorksの編集スタッフがお届けしました。



2009年 4月 16日 (初版 2002年 6月 01日)

  1. IPL (IBM® Public License) と CPL (Common Public License) との関係はどのようになっているのですか。
    IPL は IBM による最初のオープンソース・ライセンスです。CPL は元来、IPL の次のバージョンに相当します。
  2. なぜ IPL が作られたのですか。
    IPL (そして CPL) には、オープンソースでのコード・ベースのコラボレーティブ開発をサポート、促進することを目的に、多大な努力が払われています。さらに、そうして開発されたコードを可能な限り、多くの商用ライセンスなど他のライセンス条件の下でライセンスされたソフトウェアと一緒に使用、そして統合できるようにしています。
  3. なぜ CPL が作られたのですか。
    CPL は IPL の使用条項を一般的なものにするために作成されました。これにより、オープンソースで何かを作成する人は、誰でも IPL の条項を使用できるようになります。従って CPL は誰にでも使いやすいように作られています。
  4. CPL にはどんなバージョンの履歴がありますか
    最初のバージョンは V0.5 と呼ばれ、その後、統合アプリケーション開発ツールのための開発プラットフォームに焦点を絞ったオープンソースのプロジェクトである Eclipse が導入されたことにより、広く使われるようになりました。バージョン 1.0 は CPL の最後のバージョンであり、最初の Eclipse オープンソース・プロジェクトで使われたバージョンです。その後、CPL は EPL (Eclipse Public License) に置き換えられています。Eclipse に関する詳細については Eclipse.org をご参照ください。EPL に関する詳細については Eclipse.org/legal をご参照ください。
  5. CPL が EPL に置き換えられたのはいつですか。
    IBM は 2009年2月に CPL の幹事団体として Eclipse Foundation Inc. を指定しました。2009 年 4 月、Eclipse Foundation は CPL V1.0 の新しいバージョンとして EPL V1.0 を正式に認定するように OSI (Open Source Initiative) に要求しました。現在、ライセンスに関する OSI の表現では、CPL は EPL に置き換えられています。
  6. それは、もう CPL を使うことはできないという意味なのでしょうか。
    そういう意味ではありません。既存のプロジェクトや新たなプロジェクトに CPL を使い続けることはできます。ただしライセンスの種類が増えすぎないように、今まで CPL を検討していた新たなプロジェクトでは CPL の代わりに EPL を選択するように IBM は助言しています。
  7. 既に CPL の下でリリースされているコンテンツにとって、CPL が EPL に置き換えられたことは何を意味するのでしょう。
    プロジェクトが CPL を使い続けることは可能です。ただし Eclipse Foundation は CPL の後継バージョンとして EPL を認定しており、従って CPL の第 7 項に従い、CPL の下でリリースされたコンテンツを EPL の下で頒布することができます。移行する気になれば、プロジェクトは苦労なく EPL に移行することができます。
  8. CPL は OSI (Open Source Initiative) に承認されているのですか。
    承認されています。CPL のバージョン 0.5 は 2001年5月に承認されました。細かなタイプミスを修正したバージョン 1.0 は 2002年6月に OSI のサイトに公開されました。IPL は 1999年8月に承認されました。OSI に承認されたライセンスの完全な一覧はこちらをご覧ください。
  9. OSI のライセンス承認を受けるためには何が必要ですか。
    そのライセンスが OSI による「Open Source Definition」、つまり「OSD」に準拠していれば、OSI の承認を受けることができます。OSD は 9 つの関心事項を挙げています。その中で最も重要なものは、そのソフトウェアを誰かが販売、あるいは無料頒布することをライセンスが制限してはならない、という要件です。さらに、プログラムにはソース・コードを含めなければならず、コンパイル形式のファイルだけでなくソース・コードの頒布も許可する必要があり、また変更や派生物も許可しなければなりません。詳細については opensource.org の OSD をご覧ください。
  10. オープンソース・モデルのビジネス上の利点は何ですか。
    オープンソース・コミュニティーによって、個人や企業独自では実現不可能なプロジェクトでも協力を行えるようになります。
  11. オープンソース・モデルの技術上の利点は何ですか。
    オープンソース・モデルには、ユーザーが潜在的な共同開発者になり得るという技術上の利点があります。ソース・コードを容易に入手できるため、ユーザーがデバッグを補助することができ、そのためデバッグが早く終わり、またコードの強化を素早く進めることができます。「少し奨励するだけで、ユーザーは問題を診断して修正の助言をしてくれます。そのため、皆さんが誰の助けも借りずに行うよりも、はるかに速くコードを改善することができます。」(Eric Steven Raymond による The Cathedral and the Bazaar より。詳細は http://tuxedo.org/~esr/writings/cathedral-bazaar/ をご覧ください。)
  12. CPL ではどのように関係者が規定されていますか。
    CPL には 2 つのタイプの関係者があります。その 2 つとは「コントリビューター」と「受領者」です。コントリビューターには、CPL の下で最初に頒布されるコードを作成する個人または団体としての初期コントリビューターと、コードへの変更または追加 (この組み合わせは「プログラム」と呼ばれます) を行う後続のコントリビューターがあります。プログラムを再頒布する個人または団体もコントリビューターです。一方、受領者には CPL の下でプログラムを受領するすべての人が含まれ、その中にはコントリビューターも含まれます。
  13. コントリビューターが匿名のままでいることはできますか。
    いいえ、できません。単純にプログラムを再頒布する個人または団体を除き、各コントリビューターは、そのコントリビューションを行った個人または団体が誰であるかを、後にその受領者がすぐにわかるように表明しなければなりません。
  14. コントリビューターは CPL の下で、どのような権利を受領者に許可するのですか。
    コントリビューターは、そのコントリビューションの中に保持する権利を受領者が使用することを許可します。
  15. CPL では、CPL の下でライセンスされたプログラムのソース・コードのすべてまたは一部を、GNU GPL (General Public License)、BSD (Berkeley Software Distribution) ライセンス、その他のオープンソース・ライセンスの下でライセンスされている別のプログラムに含めることが許可されていますか。
    いいえ、許可されていません。ソフトウェアを他者にライセンスしてよいかどうか、また他者へのソフトウェアのライセンス方法を決定できるのは、そのソフトウェアの所有者のみです。CPL の下でライセンスされるプログラムへのコントリビューターは、そのプログラムのソース・コードが CPL の条項の下に公開されるようになることを理解する必要があります。そのソフトウェアの所有者でない限り、あるいはそのソフトウェアの所有者から許可されているのでない限り、別のオープンソース・ライセンスの下でライセンスされたプログラムの中にそのソフトウェアを含めることによって、別のライセンスの条項を CPL の下でライセンスされたプログラムに適用することはできません。ちなみに、別のオープンソース・ライセンスの下でライセンスされたソース・コードを CPL の下でライセンスされたプログラムの中に含めようとする場合にも、答えはこれと同じです。
  16. CPL の下でライセンスされたプログラムを変更せずにコンパイルし、そのコンパイルしたものを商用ライセンスすることはできますか。
    はい、できます。CPL の下でライセンスされたプログラムを変更せずにコンパイルし、そのコンパイルしたものを CPL の条項に従って商用ライセンスで頒布することができます。
  17. オブジェクト・コードで頒布するプログラムにソース・コードを含める必要がありますか。
    いいえ、ありません。ただし、ソース・コードを入手できる旨の記述と、その入手方法に関する情報を含める必要があります。
  18. オブジェクト・コード形式で頒布される独自製品の中に CPL の下でライセンスされたプログラムの一部を組み込む場合、その製品全体に対して 1 つのライセンスを使うことはできますか。つまり、そのプログラムの一部と独自のコードとを 1 つのライセンスでカバーすることはできますか。
    はい、できます。その製品のオブジェクト・コードが CPL の下でライセンスされたプログラムの一部を参照し、その部分に対して CPL の条項に従ってコンパイルを行っている限り、その製品のオブジェクト・コードを 1 つのライセンスの下で頒布することができます。
  19. CPL には契約書管理人が CPL を変更できると書かれています。コントリビューターは、それまで頒布されていたプログラムを古いバージョンの CPL の下で再頒布するのか新しいバージョンの CPL の下で再頒布するのかを選択できるのですか。
    コントリビューションは元々の頒布条件であったライセンスのバージョンの下でライセンスされていますが、CPL では、すべてのコントリビューターがその古いバージョンのライセンスか新しいバージョンのライセンスを選択できるようになっています。
  20. CPL の下でライセンスされたプログラムを変更し、ただし変更したプログラムを他の誰にも頒布しない場合、私が行った変更を他の人が利用できるようにする必要があるのですか。
    いいえ、ありません。変更されたプログラムを頒布しないのであれば、その変更を他の人が利用できるようにする必要はありません。
  21. CPL の下でライセンスされたプログラムを変更し、その変更したプログラムのオブジェクト・コードを無料で頒布する場合、ソース・コードを公開する必要があるのですか。
    はい、そうです。たとえ無料でオブジェクト・コードを頒布する場合であっても、変更したプログラムを頒布することによって、変更したプログラムのソース・コードを他の人達に公開する義務が生じます。
  22. CPL の下でライセンスされたプログラムに追加するためのモジュールを作成し、そのモジュールのオブジェクト・コードをそのプログラムの他の部分と併せて頒布する場合、作成したモジュールのソース・コードを CPL の条項に従って公開する必要があるのですか。
    いいえ、そのモジュールがそのプログラムの派生物でない限り、その必要はありません。
  23. CPL にはプログラムに関する何らかの保証はあるのですか。
    いいえ、ありません。CPL の下でリリースされたプログラムは、いかなる保証も条件もなく「現状のまま」の形で提供されます。

以下のシナリオは CPL がどのように機能するかをさらに詳しく説明しています。

  1. 会社 X が、CPL の下で最初に頒布されるコードとドキュメントを提供したとします。この場合、CPL の下で会社 X は初期コントリビューターであり、その最初のコードは、会社 X によるそのプログラムのコントリビューションとも、そのプログラムの初期コードとも呼ばれます。
  2. 会社 A が、そのプログラムを何も変更したり追加したりせずに再頒布したとします。CPL の下で、会社 A はコントリビューターと見なされます。
  3. 会社 A が、そのプログラムを変更したり追加したりしたとします。会社 A は後継コントリビューターであり、会社 A による変更や追加はコントリビューションであって、そのプログラムの一部となります。
  4. 会社 A が、そのプログラムと併せて頒布するためのソフトウェア・モジュールを作成し、そのモジュール独自の使用許諾契約の下で頒布するとします。このモジュールは、そのプログラムから派生したものではありません。そのソフトウェア・モジュールはコントリビューションとは見なされず、CPL の条項の対象にはなりません。
  5. 会社 B が、オープンソース・プロジェクトのサイトからそのプログラムをダウンロードしたとします。会社 B は受領者です。CPL の条項の下では、各コントリビューターは会社 B と他の受領者に対して、そのコントリビューターがそのプログラムに行ったコントリビューションに関する使用料不要のライセンスを付与します。
  6. 会社 C が、CPL ではなく Eclipse Public License の条項の下でそのプログラムを使用することを望んでいるとします。会社 C はオープンソース・プロジェクトのサイトからそのプログラムをダウンロードします。EPL は CPL の後継版であるとされているため、第 7 項の条項 (さらに、この使用許諾契約書の新しいバージョンが公開された後は、コントリビューターはそのプログラム (およびそのコントリビューターによるコントリビューション) を新しいバージョンのライセンスの下で頒布することもできる) を使用して、会社 C は容易に EPL に切り換えることができます。

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