IBM WebSphere Application 用語の概説 (IBM Lotus Connections 管理者向け)

この文書では、IBM® WebSphere® Application Server の用語の概念と、それらが IBM Lotus® Connections 環境でどのように使用されているかについて説明します。

Jessica Piziak, Staff Software Engineer, IBM

Jessica Piziak is a Staff Software Engineer on the WPLC Support Education team. She joined IBM in 2003 as a member of the Level 2 Support Team, during which time she was a member of the Lotus Domino Web Access Product Area Expert team. She moved to the WPLC Support Education team in 2006, where she creates training materials focused on supporting and troubleshooting new and existing products for the Level 2 Support Team. Jessica has a BS in Computer Science from the University of Massachusetts at Amherst.



2012年 2月 10日

所要時間
このコンテンツの所要時間は約 30 分です。

前提条件とシステム要件
このコンテンツには前提条件やシステム要件はありません。WebSphere Application Server の予備知識も必要ありません。

学習トピック
次の学習トピックについて説明します。

  • WebSphere Application Server のアーキテクチャーに関する用語を定義する。
  • WebSphere Application Server のプロファイルの機能を説明する。
  • Lotus Connections トポロジーに関連する WebSphere Application Server 用語を定義する。
  • Lotus Connections に関係する WebSphere Application Server プロファイルの使用法を説明する。

IBM WebSphere Application Server の用語

学習トピック

このセクションを読み終えると、次のことができるようになります。

  • WebSphere Application Server のアーキテクチャーに関する用語を定義する。
  • WebSphere Application Server のプロファイルの機能を説明する。

IBM WebSphere Application Server の基礎知識

ここでは、よく使用される WebSphere Application Server のアーキテクチャー用語について説明します。

次の図は、WebSphere Application Server 環境として考えられる 1 つのアーキテクチャーを示しています。

以下に、上図に示されている各用語の定義を示します。

アプリケーション・サーバー

WebSphere Application Server 用語集によると、アプリケーション・サーバーとは、「任意のアプリケーション・プログラムの実行環境を提供する、分散ネットワーク内のサーバー・プログラム」です。

より具体的に説明すると、次のようになります。

アプリケーション・サーバーとは、すべての構成に存在する、特定のアプリケーションが実際に実行される 1 次ランタイム・コンポーネントです。すべての WebSphere Application Server 構成は、1 つ以上のアプリケーション・サーバーを持つことができます。(中略) Network Deployment を使用すると、中央の管理ポイントから維持・管理される複数のアプリケーション・サーバーで構成された分散サーバー環境を構築することができます。分散サーバー環境では、アプリケーション・サーバーのクラスタリングによってワークロード分散を実現できます。

出典: WebSphere Application Server V6 Technical Overview

セル

WebSphere Application Server 用語集では、セルは、「同じデプロイメント・マネージャーにフェデレート(統合)され、高可用性コア・グループを含むことのできる管理対象プロセスのグループ」と定義されています。

IBM Redbooks® 出版物の「WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and Design」では、より詳細に、次のように説明されています。

セルとは、1 つの管理ドメインに属するノードのグループです。(中略) Network Deployment 環境では、1 つのセルは複数のノード (およびノード・グループ) で構成され、それらすべてが単一のポイントであるデプロイメント・マネージャーから管理されます。セルの構成に含まれる複数のノードが同じプラットフォームで実行されている場合、そのセルは同種セルと呼ばれます。混在するプラットフォーム上で実行される複数のノードで構成されるセルもあります。これは異種セルと呼ばれます。

クラスター

クラスターは、WebSphere Application Server 用語集で、「ワークロード・バランシングとフェイルオーバーを目的として連携動作するアプリケーション・サーバーのグループ」と定義されています。

言い換えると、次のようになります。

(前略) クラスターとは、ワークロード・バランシングと高可用性を可能にする、アプリケーション・サーバー・プロセスの論理的な集合体です。特定のクラスターに属するアプリケーション・サーバーは、そのクラスターのメンバーであり、すべてに同一のアプリケーション・コンポーネントが構築されている必要があります。クラスターのメンバーは、そのクラスターで実行されるように構成されているアプリケーション以外の構成データを共有する必要はありません。例えば、あるクラスター・メンバーが大規模なマルチプロセッサー・サーバー上で実行され、同じクラスターの別のメンバーが小規模なモバイル・コンピューター上で実行されているとします。この 2 つのクラスター・メンバーのサーバー構成設定は大きく異なりますが、割り当てられているアプリケーション・コンポーネントという点では同じです。構成のこの部分に関しては、2 つのメンバー間に違いはありません。クラスターの各メンバーの配置場所は、単一のノード上 (垂直クラスター) でも、複数のノード上(水平クラスター)でも、この 2 つの組み合わせでもかまいません。アプリケーションをインストール、更新、または削除すると、クラスターのすべてのメンバーにそれが自動的に反映されます。

出典: WebSphere Application Server V6 Technical Overview

デプロイメント・マネージャー

デプロイメント・マネージャーは、WebSphere Application Server 用語集で、「他のサーバーからなる 1 つの論理グループまたはセルの運用を管理するサーバー」と説明されています。

デプロイメント・マネージャーをさらに詳細に説明すると、次のようになります。

(前略) デプロイメント・マネージャーは、分散サーバー構成において、複数のノードまたはノード・グループで構成される 1 つのセルを中央で管理するポイントです。(中略) デプロイメント・マネージャーは、ノード・エージェントを使用して 1 つのノード内の複数のアプリケーション・サーバーを管理します。デプロイメント・マネージャーは、複数のフェデレーテッド・ノードを管理する機能を備えており、複数のシステムおよびプラットフォーム上に広がる複数のノードを管理することができます。1 つのノードを管理できるのは 1 つのデプロイメント・マネージャーだけであり、ノードはそのデプロイメント・マネージャーのセルに統合されている必要があります。セル内の全ノードの構成ファイルとアプリケーション・ファイルは、マスター構成リポジトリーで集中管理されます。この中央リポジトリーはデプロイメント・マネージャーで管理され、各ノードで保持されているローカル・コピーと同期されます。

出典: WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and Design

ノード

WebSphere Application Server 用語集の定義では、ノードとは「管理対象サーバーの論理グループ」です。

具体的には、次のようになります。

ノードとは、1 つのオペレーティング・システム・インスタンス内に存在する、構成管理や運用管理を目的としてグループにまとめられたアプリケーション・サーバーです(仮想化では 1 台のマシン上に複数のオペレーティング・システムが存在する場合があります)。1 つのオペレーティング・システム・インスタンス内に複数のノードを作成できますが、1 つのノードがオペレーティング・システムの枠を越えて存在することはできません。スタンドアロンのアプリケーション・サーバー構成の場合、存在するノードは 1 つだけです。Network Deployment を使用すると、中央の同じ管理サーバーから管理される複数のノードで構成された分散サーバー環境を構築することができます。

出典: WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and design

ノード・エージェント

WebSphere Application Server 用語集によれば、ノード・エージェントとは、「任意のノード上にあるすべてのアプリケーション・サーバーを管理する管理エージェントであり、管理セル内でそのノードの代表として機能する」ものです。

さらに、

分散サーバー構成では、デプロイメント・マネージャーと連携して管理プロセスを実行するノード・エージェントが各ノードに存在します。ノード・エージェントは、スタンドアロンのノードをセルに追加(統合)すると自動的に作成されます。ノード・エージェントは、Base 構成と Express® 構成には含まれません。

出典: WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and design

簡単に言えば、ノード・エージェントの目的は、デプロイメント・マネージャーとアプリケーション・サーバーの間で情報を受け渡すことです。

プロファイル

プロファイルとは、「WebSphere Application Server 構成のインスタンス」のことです。

より具体的に説明すると、次のようになります。

プロファイルとは、ユーザー・ファイルの集合体です。各プロファイルは、同じ製品コア・ファイルを共有しています。1 つのプロファイルには、固有のスクリプト・セット、固有の環境、および固有のリポジトリーが含まれます。各プロファイルは、ユーザーがプロファイルの作成時に選択した固有のディレクトリー・パスに格納されています。各プロファイルは、デフォルトによりインストール・ディレクトリーのサブディレクトリーに格納されますが、どこに配置してもかまいません。

WebSphere にプロファイルが導入されたのは、WebSphere Application Server v6.0 からです。プロファイルの主なメリットの 1 つは、管理者が、1 台のマシン上で複数のアプリケーション・サーバーを実行できる点です。この際、どのアプリケーション・サーバーも、同じ WebSphere Application Server インストールのバイナリーを使用します。

複数の製品インストールの代わりに複数のプロファイルを使用することで、管理機能は大幅に高まります。製品のコア・ファイルのセットを 1 つだけ持つことにより、ディスク・スペースに空きができ、製品のアップデートも簡単になります。また、製品をフル・インストールするよりも、新しいプロファイルを作成するほうが効率的で、しかも問題も発生しにくいことから、開発者は開発用とテスト用に別々の製品プロファイルを作成したりできます。

WebSphere Application Server Network Deployment には、次のようなプロファイルのテンプレートが何種類か付属しています。

  • セル
    ― この環境では次の 2 つのプロファイルが作成されます。
     - デプロイメント・マネージャーを使用する管理プロファイル
     - 管理プロファイルに追加(統合)されるアプリケーション・サーバーのプロファイル

  • 管理
    ― 管理プロファイルは複数のアプリケーション・サーバー環境を管理するためのコンポーネントを提供します。使用可能なプロファイルには次のものがあります。
     - デプロイメント・マネージャー
     - 管理エージェント

  • アプリケーション・サーバー
    ― アプリケーション・サーバー・プロファイルは、エンタープライズ・アプリケーションを実行し、それらをインターネットやイントラネットで使用できるようにします。このプロファイルにはスタンドアロン・アプリケーション・サーバーが含まれます。

  • カスタム
    ― カスタム・プロファイルにはサーバーを含まない 1 つの空ノードが含まれています。ただし、プロファイルの作成後にサーバーを追加することができます。

  • セキュア・プロキシー(構成専用)
    ― セキュア・プロキシー(構成専用)プロファイルは、非武装地帯(DMZ)のセキュア・プロキシー・サーバーに使用するためのプロファイルです。この構成専用プロファイルは、Integrated Solutions Console を使用してプロファイルを構成する場合に使用することだけを目的としたものです。プロファイルを構成したら、プロファイルの構成をエクスポートし、それを DMZ 内のセキュア・プロキシー・プロファイルにインポートすることができます。セキュア・プロキシー(構成専用)プロファイルは、管理専用のコンポーネントです。

出典: WebSphere Application Server V7: Concepts, Planning, and design

プロファイルの詳細については、IBM Education Assistant モジュール「WebSphere Profiles」を視聴してください。

次のキャプチャー画面は、Lotus 製品がインストールされていない単純な WebSphere Application Server デプロイメントにおいて、プロファイル、セル、ノード、サーバーがどこに配置されているかを示しています。

注意: 各ボックスの色は、最初の図の配色に対応しています。

次のキャプチャー画面は、Lotus 製品がインストールされていない、デプロイメント・マネージャーを使用する WebSphere Application Server デプロイメントにおいて、プロファイル、セル、ノード、サーバーがどこに配置されているかを示しています。

注意: 各ボックスの色は、最初の図の配色に対応しています。

Lotus Connections に関連する WebSphere Application Server 用語

ここでは、これまでに学習した WebSphere Application Server のコンポーネントが Lotus Connections にどのように関わっているかを学習します。

学習トピック

  • Lotus Connections トポロジーに関連する WebSphere Application Server 用語を定義する。
  • Lotus Connections に関係する WebSphere Application Server プロファイルの使用法を説明する。

ここでは、Lotus Connections について、次の構成を説明します。

  • スタンドアロン
  • ネットワーク・デプロイメント

次の図は、Lotus Connections がインストールされている WebSphere Application Server 構成において、プロファイル、セル、ノード、サーバーがどのように使用されるかを示しています。

最初の図では、Lotus Connections は、すべての Lotus Connections 機能が 1 台のマシンにインストールされる拡張スタンドアロン構成でインストールされています。

セル、ノード、プロファイルはそれぞれ 1 つですが、プロファイルでは 2 つのアプリケーション・サーバーが実行され、各サーバーで 2 つのアプリケーションが実行されています。

2 番目の図では、Lotus Connections はネットワーク・デプロイメント・オプションを使用してインストールされています。この構成では、アプリケーション・サーバーのサブセットとアプリケーションが別々のクラスターにインストールされています。

次の点に注意してください。

  • この構成は単一セルですが、複数のマシンにまたがっています。
  • デプロイメント・マネージャーは、管理対象ノードが存在するマシンとは別のマシンにインストールされています。
  • WebSphere Application Server インストールごとに単一のノードとプロファイル設定されますが、Lotus Connections アプリケーションを実行するサーバーには、それぞれ 2 つのアプリケーション・サーバーと 2 つのアプリケーションが構成されています。

次の図は、Lotus Connections が Network Deployment オプションを使用してインストールされている場合に、WebSphere Application Server のコンポーネントがオペレーティング・システム・レベルでどこに配置されているかを示しています。

注意: 各ボックスの色は、アーキテクチャー解説図の配色に対応しています。

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