IBM Lotus Sametime 7.5.1の新機能とテクノロジーの紹介

IBM Lotus Sametime 7.5.1の、新しい Lotus Sametime Connectクライアント、Web conferencingの新規ユーザー・インターフェース、ポリシー、click-to-call、click-to-chat、オーディオ/ビデオ統合、AOLやYahooなどの外部コミュニティーへ接続するための新しいSIP(Session Initiation Protocol)ソリューションなどをご説明します。

Todd A. Page, Software Engineer, IBM

Todd Page is a Software Engineer and Technical Team Lead for Sametime Support in Austin, TX. He has been with IBM since 2002 and has been fortunate enough to spend several months of his tenure traveling through the US, Europe, and the Middle East meeting with Sametime customers. Todd also co-authored a whitepaper on using SIP with Lotus Sametime.



Jennifer Kelley, Editor, eSupport Operations, IBM

Jennifer Kelley is an Editor on the eSupport Operations Knowledge Management team in IBM Software Group. She started with Lotus Support in 1991 and for many of those years, has managed, edited, and published support technotes for several software products, including Lotus Sametime, Lotus QuickPlace, Lotus Notes/Domino, IBM Workplace Managed Client, and IBM Workplace Collaboration Services. Jennifer is the mother of four children, and in her spare time, she enjoys running, is an active member of the parent council and a cub scout leader, and plays the piano.



Nancy Kruse Hannigan (nancy_hannigan@us.ibm.com), Web Content Developer, IBM

Nancy Kruse Hannigan is a Web Content Developer for developerWorks Lotus. She recently joined the developerWorks team to manage the technical articles program for Lotus. In her ten years with IBM, she has also been Publishing Services Manager for the Graphic Services group and Content Manager for the Lotus marketing site. She has a Bachelor's degree in Journalism and an MBA.



2007年 5月 22日 (初版 2006年 5月 02日)

[編集者のメモ: この記事は、Lotus Sametime 7.5時に作成した記事を、7.5.1の情報で更新しました。]

IBM Lotus Sametimeは、セキュリティー、スケーラビリティー、および信頼性をあわせ持ち、長い間、企業インスタント・メッセージング(IM)の優れたソリューションとして地位を確立しています。全世界で1700万ユーザーを超えるマーケット・シェアを獲得し、Fortune 50社の大多数の企業によって使用されています。IBM Lotus Sametimeは長年にわたって主なアーキテクチャーを変更していない製品ですが、これまでに数々の賞を受賞し、いまだに高く評価されつづけ、大きな価値があります。しかし、現実を見ると、市場での優位性にもかかわらず、クラシックな黄色い画面や古くなったUIなど、IBM Lotus Sametimeには多少停滞気味の面もあります。

IBM Lotus Sametimeがもう一度企業でのリアルタイム・コラボレーションの優れた標準となるために、IBMは設計段階に戻り、製品を再設計できるのでしょうか。この記事では、読者自身が判断できるように、IBM Lotus Sametime 7.5.1の新機能とテクノロジーを説明します。この中で、製品の重要な価値を形成する多数の機能について、機能性、ユーザー・エクスペリエンス、管理制御の各面から解説します。また、より重要な新機能についても取り上げます。長年にわたってIBM Lotus Sametimeを使用してきた人々によって、これらの変更は歓迎され、より一層活用されるでしょう。

インスタント・メッセージング・クライアント

Lotus Sametime 7.5.1の最も基本的で興味深い変更点は、デスクトップ用Lotus Sametime Connectクライアントを置き換える形で登場した新しいチャット・クライアントです。統一された新しいIMクライアントは、Eclipseオープン・ソース・プラットフォーム上で構築されています。Eclipse上でLotus Sametimeを構築することにより、サード・パーティーのツール・プロバイダーは、Lotus Sametimeとシームレスに統合するプラグイン、アプリケーション、または拡張を開発しやすくなります。たとえば、ツール・プロバイダーはLotus Sametimeのメニュー項目として統合されるマッピング・プラグインを作成できます。ユーザーがこのオプションを選択すると、チャットの相手がいる場所を示すマップが表示されます。また、別の例として、IBM Lotus Notesの不在通知の設定を変更するアプリケーションが挙げられます。

Lotus Sametime 7.5.1は、Microsoft Windows 2000およびXP、Linux、AppleのMac OS Xバージョン10.4で実行されます。Lotus Sametime 7.5.1にはすぐに使用可能な新機能がたくさんあり、より優れたユーザー・エクスペリエンスが提供されます。このような機能として、click-to-call、click-to-dial、ロケーション認識、リッチ・テキスト、タイム・スタンプ、顔文字、スペル・チェック、入力補完検索(簡易検索)、チャット履歴を表示する新規UI、Lotus Sametime上に表示するバーチャル・ビジネス・カードと企業ブランディング用の領域などがあります。もちろん、Lotus Sametime Connect 7.5.1クライアントの多数の変更点を言葉だけ論じることはできないため、ユーザーの視点からこれらの新機能を見ていくことにしましょう。

Lotus Sametime Connect 7.5.1は、インスタント・メッセージングをより簡単かつスムーズにするいくつかの新機能を提供します。タブ付きのチャット・ユーザー・インターフェースを使用すると、アクティブなすべてのIMセッションが1つのウィンドウに集約され、複数の会話を容易に管理できます。また、新たに開発された機能としてpoint-to-pointビデオがあります。この機能を使用すると、ビデオまたは音声によるユーザー間の会話を含むようインスタント・メッセージングを簡単に拡張できます。

さらに、Lotus Sametime 7.5.1はMicrosoft OfficeおよびMicrosoft Outlookアプリケーションとの統合機能を提供します。これにより、ユーザーはMicrosoft OfficeおよびMicrosoft Outlookの内部から直接、オンライン・セッションを表示することができ、またLotus Sametime機能(インスタント・メッセージング、音声チャットまたはビデオ・チャット、およびWeb conferencingセッション)を起動できます。Lotus Sametime 7.5.1はMacintoshクライアントもサポートするようになり、MacintoshクライアントからもLotus Sametimeの堅固な機能を利用できます。

Lotus Sametime Connect 7.5.1クライアントは、ユーザーが複数のLotus Sametimeコミュニティーにログインすることをサポートするようになりました。また、再設定をサポートすることにより、Lotus Sametimeユーザー・インターフェースに会社のロゴを追加できます。

Lotus Sametime 7.5.1のチャット・ウィンドウは新機能を持つだけでなく、外観も新しくなっています(図1参照)。

図1. Lotus Sametimeの新しいチャット・ウィンドウ
図1. Lotus Sametimeの新しいチャット・ウィンドウ

チャット・ウィンドウのアクション・バーには、次の操作を行うアイコンがあります。

  • ユーザーをコンタクト・リストに追加する
  • 他のユーザーを実行中のチャットに招待する
  • 画面の一部をキャプチャーし、チャットの相手に送信する
  • 音声チャット機能を持つ他のSametimeユーザーを呼び出す
  • 相手にファイルを送信する
  • 現在のチャット・ウィンドウをアクティブな状態で残し、Web conferencingをすぐに起動する

チャット・ウィンドウには、チャットの相手の情報を表示する新しい領域があります。チャット・ウィンドウのビジネス・カード領域(図2参照)には、Lotus Sametimeが使用しているディレクトリーに存在する情報、例えば、ユーザーの写真、ユーザー名、ユーザーの状況と応答可能かどうか、ユーザーのロケーション、役職、電話番号などが表示されます。ビジネス・カード・フィールドで表示するものは、Lotus Sametimeの管理者がカスタマイズできます。

図2. ビジネス・カード領域
図2. ビジネス・カード領域

チャット・ウィンドウのメッセージ記録部分には、次の機能を含むいくつかの改善が行われました。

  • チャット中にオン/オフを簡単に切り替えられるタイム・スタンプ
  • フォントの色やサイズの変更、太字、下線、イタリックを設定できるリッチ・テキスト
  • アニメーション付きも含む顔文字

設定により、チャット記録ウィンドウには、チャットをしている間のシステム・メッセージも書き込むことが可能です。たとえば、チャットの相手が一時的に休止状態になっている場合、チャット記録に次のようなメッセージが表示されます。

<John Doeは、離席中です。>

相手が戻ってくると、チャット記録に次のようなメッセージが表示されます。

<John Doeは、オンラインです。>

チャットの相手がチャット・ウィンドウを閉じると、次のようなメッセージが表示されます。

:: John Doeによって、チャットウィンドウが閉じられました。

これらのシステム・メッセージは、チャット記録テキストとともに保存したり、オン/オフを切り替えたりすることができます。

以前にチャットしたことがあるユーザーとチャットするときは、前回のチャットの数行分が、記録ウィンドウのグレーの領域に表示されます。この機能は、チャット・ウィンドウを誤って閉じてしまい、最後の数行をもう一度読みたいときにたいへん便利です。また、この機能によって、過去の会話の内容を失う恐れを持たずに、各メッセージの後でチャット・ウィンドウを閉じられるので、続行中のチャットの管理方法を変えることもできます。

チャット・ウィンドウには、新しいメッセージ・ツールバーもあります(図3参照)。このツールバーを使用すると、チャット・テキストに色、太字、イタリック、下線を設定することができ、フォント・サイズの変更、顔文字の挿入、チャット・テキストの背景色の変更などを行うことができます。また、システム管理者がスペル・チェッカーを利用可能にすると、スペル・チェッカーのアイコンがツールバーに表示されます。

図3. チャット・ウィンドウのメッセージ・ツールバー
図3. チャット・ウィンドウのメッセージ・ツールバー

Lotus Sametimeチャットで、文書リンク、データベース・リンク、アンカー・リンク、ビュー・リンクなどのLotus Notesリンクを送信できるようになりました。また、ハイパーリンク(たとえば、Webサイトのアドレス)も挿入できます。

チャットを印刷するユーザーのために、会話を印刷するオプションがチャット・ウィンドウに追加されました。印刷のためにチャットを保存する必要はありません。また、タイム・スタンプやシステム・メッセージなど、チャット記録に含まれるすべてのものが印刷されます。

画面キャプチャー

クライアントには組み込みの画面キャプチャー・ユーティリティーがあり、画面キャプチャーをチャット内に埋め込むことができます。これを利用すると、チャットの相手と特定の図やグラフを見ながら話を進められます。チャット・ウィンドウで画面キャプチャー・アイコンをクリックすると、すぐに画面キャプチャー・モードになり、十字線ポインターをドラッグすることにより画面内の領域を選択できます(図4参照)。領域を選択した後、画像に注釈を付けられます。画像は自動的にチャットの記録領域に貼り付けられるため、簡単に画面キャプチャーを送信できます。

図4. スクリーン・ショット・ツール
図4. スクリーン・ショット・ツール

チャット履歴

チャット履歴機能は大幅に改善されています。Lotus Sametime Connectでは、保存されているチャットを検索および取得するインターフェースが一新され、チャット・ウィンドウのチャット履歴アイコンからこの機能にアクセスできます。この新しいUIでは、保存されているチャットのリストをユーザー別に表示することができます。また、保存されているチャットのプレビューを表示できます。また、保存されているチャットをユーザー別にソートできます。チャット履歴ウィンドウでユーザーの名前を強調表示すると、そのユーザーとの間で行った最近のチャットのリストが表示されます。チャットの日付、開始時刻、終了時刻、チャットの開始者などの情報も表示されます。リスト内で各チャットを強調表示すると、そのチャットのプレビューがウィンドウに表示されます(図5参照)。また、Lotus Sametime 7.5.1には、チャット履歴全体の検索機能や、チャット記録を電子メールとして送信する機能も追加されました。

図5. チャット履歴のUI
図5. チャット履歴のUI

新しいインターフェースでは、チャットの印刷や、デフォルトの電子メール・アプリケーションでチャットをメール送信することが簡単にできます。

ユーザーの接続状況

Lotus Sametime 7.5.1では、ユーザーの接続状況にいくつかの改善が行われています。ユーザーはLotus Sametime Connectにログインする前に、自分の状況メッセージの設定や、接続状況の選択ができます。また、新しい接続状況の「会議中」を利用できます。ユーザーがLotus Sametimeミーティングに参加すると、この機能によってユーザーの接続状況が自動的に「会議中」に設定されます。この接続状況の動作はカスタマイズできます。たとえば、会議中に新しいIMを受信する場合、メッセージ・ボックスは画面上に表示されず、最小化されて配信されます。この接続状況は、メッセージの配信を禁止する「応答不可」とは異なります。選択的な「応答不可」機能も追加されました。この機能を用いると、接続状況が「応答不可」に設定されている場合でも、IMの送信を許可する特定のユーザーやグループを選択できます。

連絡先検索

新しい連絡先検索機能を使用すると、コンタクト・リストをスクロールして送信先のユーザーを選択しなくても、特定のユーザーにメッセージを送信できます。また、コンタクト・リストに登録されていないユーザーにも、メッセージを送信できます。この機能によって、大きなコンタクト・リストで送信先を探す手間が省けるだけでなく、コンタクト・リストに追加する必要がないユーザーともチャットすることができて便利です。連絡先検索フィールドに1つ以上の文字を入力すると、ユーザーのリストが表示され、ユーザーを選択できます。

該当するユーザーのリストは、コンタクト・リストとチャット履歴の両方で、姓と名、ニックネーム、グループ名、電子メール・アドレスを検索することによって取得されます。目的のユーザーがこれらの場所で見つからないときは、会社のディレクトリーを検索することもできます。返されたリストでユーザー名の上にマウス・ポインターを置くと、ビジネス・カードの情報が表示されます。

連絡先検索を用いてユーザーを検索した後は、ユーザー名を右クリックすることにより、チャットの開始、ファイル送信、インスタント・ミーティングの開始などのアクションを実行できます。これらのことを行うために、ユーザーをコンタクト・リストに追加する必要はなくなりました。

その他の機能強化

これ以外の主な機能強化として、プラグイン管理の改善があります。Lotus Sametimeクライアントに追加したプラグイン(新しい機能)の管理が容易になっています。

最後になりましたが、新しいLotus Sametime 7.5.1クライアントは、サード・パーティー製のウィルス・スキャナーとの統合をサポートします。これにより、転送する前にすべてのファイルをスキャンできます。ファイル転送機能は、Lotus Sametimeの新しいポリシー・エンジンと統合され、システム管理者はファイルの送信を許可するユーザーとグループを指定できます。


Web会議

Lotus Sametime Web 会議は、アプリケーション共有とホワイトボードに関しては常に優れた機能を提供してきましたが、古くなったUI、不十分なオーディオ/ビデオ会議、限られた管理制御機能など、改善が必要な領域もいくつかありました。結局のところ、これらの制限は、ミーティング機能へのアクセス制御に関する管理的な問題の原因となっていましたが、より重要なのは、ミーティングへの接続とミーティング内でのナビゲーションでユーザー・エクスペリエンスが全般的にやや劣っていることでした。IBMはこれらの領域をLotus Sametime 7.5.1ですべて解決し、Web会議の操作性に多数の機能強化を行いました。

Lotus Sametime 7.5.1は、Macintoshオペレーティング・システムを実行しているユーザーからのWeb会議への参加をサポートします。また、Lotus Notesカレンダーに加え、Microsoft OutlookカレンダーからもLotus Sametime Web会議のスケジュールを設定できます。アップロードされたファイルのネイティブなUnix文書変換も含まれています。

最初に、大幅な改善が行われたのが「IBM Lotus Sametimeようこそ」ページです。クラシックな黄色の画面を廃止し、情報量が豊富に更新されたUIで置き換えました(図6参照)。

図6. IBM Lotus Sametimeようこそページ
図6. IBM Lotus Sametimeようこそページ

ミーティング作成プロセスは合理化され、煩雑さを最小限にしています。Lotus Sametime 7.5.1のUIは再設計され、最初の「基本設定」タブに必要なすべてのフィールドがまとめられています。このため、ユーザーはミーティングの作成に必要な情報をこれらのフィールドに素早く入力できます(図7参照)。それ以外の必須でないオプションは、「ミーティングの作成」ダイアログ・ボックスの以降のタブにあります。新しいタブの「スライド」が追加されていて、モデレーターはこのタブを使用してスライドを容易にアップロードできます。

これ以外にもLotus Sametime 7.5.1には、Web会議のスケジュールを設定すると、ミーティングの詳細を含む電子メール通知がミーティングのモデレーターと作成者に自動的に送信される機能が追加されました。

図7. 「ミーティングの作成」ダイアログ・ボックスの「基本設定」タブ
図7. 「ミーティングの作成」ダイアログ・ボックスの「基本設定」タブ

ミーティングへの接続

ミーティングに接続するときの操作性に、長い間望まれていた基本的な変更が加えられました。Lotus Sametimeミーティングに参加するユーザーは、さまざまな原因(ポップアップ・ブロッカー、JVMの欠如、ブラウザーの設定の問題など)でミーティングへの接続に苦労することがありました。多くの場合、Lotus Sametimeは意味のあるエラー・メッセージを表示しなかったため、ユーザーはなぜ参加できないのか不明のまま取り残されていました。Lotus Sametime 7.5.1では、ミーティングでの多くのポップアップを取りやめ、ミーティング・ルーム・クライアントが何をしているのか、および何らかのエラーが発生したかどうかをダイアログ・ボックスのメッセージで表示することにより、これらの問題が軽減されています。

ミーティングへの接続と再接続も大幅に改善されています。以前のバージョンのLotus Sametimeでは、ミーティングに接続するとき、最初にサーバーに接続され、次にミーティング・ルーム・クライアントが起動されました。この方法は、サーバーへの接続が失われない限り良好に機能します。この場合、サーバーへの接続が再確立されることはほとんどありません。Lotus Sametime 7.5.1では、ミーティングを起動するときに、最初にミーティング・ルームが起動され、その後で接続が確立されます。この接続が確立した後、ミーティングの残りの部分が同期されます。接続が失われた場合、ミーティングは開始時の状態にリセットされ、自動的に再接続されます。自動的な再接続は、ほぼシームレスに行われます。

接続に関するもう1つの大きな改善点として、接続に使用される方法が挙げられます。Lotus Sametime 7.5.1はより進んだトンネリング・アルゴリズムを使用し、サーバーとの間で、弾力的で耐障害性に優れた、より速い接続が可能になります。Lotus Sametimeミーティングに参加しているユーザーには、接続状況を示す視覚的なインジケーターが表示されます。接続が失われた場合でも、ミーティング・ルーム・クライアントは実行を続け、バックグラウンドで再接続します。

ミーティングに入ると、最初に新しいようこそページが表示されます(図8参照)。これまでの「画面共有」オプションがあるページは表示されません。現在、ようこそページには、ミーティング・モデレーターの名前、ミーティングの目的、ミーティングの開始時刻などの、重要なユーザー情報が表示されます。また、ようこそページの背景はカスタマイズできるので、会社独自のようこそページを設計できます。

図8. Web会議のようこそページ
図8. Web会議のようこそページ

ミーティング・ルーム・クライアント

新しいミーティング・ルーム・クライアントは全面的に再設計され、モデレーターと参加者に、より優れた操作性を提供します。たとえば、ミーティングに参加するときに言語プリファレンスを選択できるようになりました。ミーティング参加者は、前もってミーティングに参加できるようになり、開始時刻まで待つ必要がありません。また、ミーティングUIはタブ・インターフェースになり、ユーザーは「スライド」、「ホワイトボード」、「共有」の各タブを切り替えられます(図9参照)。

図9. Web会議のタブ・インターフェース
図9. Web会議のタブ・インターフェース

注釈用の新しいツールも追加されています。蛍光ペン、ポインター・ツール、より優れた色の制御、編集可能なテキストなどがあります。複数のスライド・セットもサポートされ、ページ戻しやページ送りの操作でスライド・セットにアクセスできます。

Lotus Sametime 7.5.1のWeb会議の全体のUIを図10に示します。

図10. Web会議のUI
図10. Web会議のUI

Lotus Sametime 7.5.1ミーティング内で、アクセス権を設定するUIが大幅に変更され、このプロセスがよりわかりやすくなりました。ミーティングを進行させるとき、モデレーターは「アクセス権の変更」ボタンをクリックして、新しい「アクセス権の設定」のUIを表示できます。ここで、モデレーターはミーティングの全ユーザーのデフォルトのアクセス権の変更ができ、特定の個人にアクセス権を付与できます。この新しいUIでは、モデレーターに2つのユーザー名のリストが表示されます。1つはミーティングを見ることができるユーザーのリストで、もう1つは発表できるユーザーのリストです。モデレーターは「追加」または「削除」をクリックすることで、これらの2つのリスト間でユーザーを素早く入れ替えられます。

発表する権限を与えられたユーザーには、「クリックして発表する」というボタンが表示されます。このボタンをクリックすると、スライドを用いて操作ができ、自分の画面を共有できます。発表している間は、ボタンの表示が「発表の停止」に変わります。これらのUIの変更により、会議の進行が容易かつユーザー・フレンドリーになります。

オーディオ/ビデオの改善

Lotus Sametime 7.5.1のオーディオ/ビデオ機能も大幅に改善され、強化されています。IBMは、Avaya、Avistar、Nortel、Polycom、Premiere Global Services、Siemens、Tandbergなどを含む業界のリーダー企業と協力し、テレフォニーとビデオの統合ソリューションを提供しています。これらの協力関係により、各企業は既存のテレフォニーとビデオのソリューションを直接Lotus Sametimeに統合できます。上記のプロバイダーから提供されるテレフォニーまたはビデオ機能を統合するオプションが表示されるため、通常の手順に従ってミーティングを作成し、オーディオまたはビデオ・ミーティングのオプションを選択するユーザーも、これらの機能をシームレスに利用できます。

サード・パーティー製のIPテレフォニー・システムと統合すると、Web会議の新しいUIによって、ミーティングで誰が発言しているのかを示す視覚的なフィードバックが表示されるとともに、発言を許可するユーザーの制御ができ、またノイズの多い接続をミュートにする数々のモデレーター・オプションが提供されます(図11参照)。

図11. Web会議の参加者リストとオプション
図11. Web会議の参加者リストとオプション

ポリシー管理

Lotus Sametime 7.5.1 Web 会議への主な変更点で、まだ説明していないものは、ポリシー管理の領域です。特に、Lotus Sametimeは、ユーザーに使用を許可する特定の機能をシステム管理者が規定できるポリシー・エンジンを提供します。たとえば、システム管理者は、インスタント・ミーティングの作成、ファイル転送オプションとミーティング内でのテレフォニー・サービスの使用、および外部コミュニティー内のユーザーとのIBM Lotus Sametime Gatewayを通じたチャットを、どのユーザーに許可するかを指定できるようになりました。ポリシーは特定のユーザーまたはグループに追加でき、「サーバーの管理」インターフェースを介してアクセスできます。


IBM Lotus Sametime Gateway

製品が企業IMの市場へ参加するには、セキュア・プレゼンスとインスタント・メッセージングを社内ユーザーに提供するだけでなく、他の会社や外部パブリックIMネットワークにも同じ機能を提供する必要があります。これらの異種グループによって使用される標準と専用プロトコルが欠如していることが、長年問題となっていました。Lotus Sametime Gatewayは、さまざまなプロトコルの変換サービスを提供することによってこれらの技術的な困難を克服するために設計されており、ドメインの境界を越えた完全な相互運用を可能にします。IBMはAOL Instant Messenger、Yahoo Messenger、およびGoogle Talkとの連携を提唱し、Lotus Sametime Gatewayの機能の優位性を高めています。

ゲートウェイは、異なるディレクトリーを使用する他のコミュニティーのプレゼンス・サーバー間で、連携や、相互運用性を提供するために設計された製品です。また、ゲートウェイは、プレゼンス・サーバー間で共存、または認識を提供するように設計され、同じドメイン内にあり、同じディレクトリーを使用するユーザー群に認識を提供します。

以前、IBMはSametime SIP Gatewayを提供していました。これは、Lotus Sametime 3.0で導入された製品であり、他社のLotus Sametime環境へ接続することによって連携を得るために使用されました。Sametime SIP Gatewayは、他のサード・パーティー製SIP製品との相互運用性がないSIPの比較的限られたサブセットを使用しており、IBM WebSphere Application Serverによって提供される新しいミドルウェア・テクノロジーを利用できませんでした。

最後に、Lotus Sametimeが以前のクライアントで提供したAOL接続と、Lotus Sametime Gatewayが提供する機能の違いとして明らかにしたいのは、これまで、Lotus Sametimeは、Lotus Sametime R2.5および3.xのConnectクライアントを通じてAOL接続を提供していたという点です。このAOL統合はSametimeクライアントとAOLサーバー間で直接行われ、本質的には、クライアント・サイドでのコミュニティーの集約でした。たとえば、ユーザーはAOLサーバーとLotus Sametimeサーバーの両方にログオンし、それぞれ異なるIDを使用して認証します。Lotus Sametime Gatewayは、サーバー・サイドでの集約を提供するために設計された次世代の製品であり、複数のコミュニティー間でのサーバー対サーバーの在席確認を可能にします。これが、以前のLotus Sametime機能との基本的な違いで、パブリックなIMネットワークおよび他社のIMネットワークへのアクセス・ポリシーを用いて管理することにより、大幅に強化された管理制御機能を提供します。

概念レベルでは、Lotus Sametime Gatewayはたいへんシンプルです。これはWebSphere Application Server上に構築された拡張可能なプラットフォームで、Lotus SametimeやパブリックなIMコミュニティーなどのリアルタイム・コラボレーション(RTC)コミュニティーに対し、在席情報の共有と双方向の対話を可能にします。Lotus Sametime Gatewayは、1つ以上のコミュニティーからメッセージを受信し、その正当性をチェックし、必要であれば変換を行い、電子メール・アドレスを使用して宛先へと転送するよう設計されています(SMTPによく似ています)。WebSphere Application Serverは、プロトコル・コネクターと管理プラグインのためのフレームワークを提供します。図12を参照してください。

図12. Lotus Sametime Gatewayの概念図
図12. Lotus Sametime Gatewayの概念図

概念図からわかるように、Lotus Sametime Gatewayは3つの主要コンポーネントで構成されています。

コアは安定したWebSphere Application Server SIPインフラストラクチャーを利用し、スケーラビリティー、クラスタリング、フェイルオーバーを提供します。コアは、異なるコネクターの開始と管理、GWメッセージのルーティング、コミュニティーの管理、およびプラグインとの通信などの役割を持ちます。

VP(Lotus Sametime専用)やXMPPなど、他のプロトコルを変換するために、プロトコル・コネクターを追加できます。各コネクターは特定のプロトコルをサポートし、同じプロトコルを使用するプレゼンス・サーバーと通信する役割を持ち、コアへのメッセージを受信/配信します。

管理プラグインは、セキュリティー、ポリシーの実施、拡張可能なログ機能を提供します。User Destination Locatorプラグインは、SMTPのように電子メール・アドレスに含まれるユーザー・ドメインを使用して、ユーザーIDとコネクター間のマッピングを処理します。

ACL Managerプラグインを使用すると、システム管理者は特定のドメインへの接続を許可または禁止することができ、これらのドメインへのアクセスを指定されたユーザーとグループだけに制限することができます。また、Message ManagerプラグインはAPIを提供することにより、サード・パーティーのベンダーが、メッセージのフィルターと拒否機能や、SPIM制御機能(SPAM制御に似ていますが、迷惑メッセージを受信するインスタント・メッセージング・システム用)を作成できるようにします。

Loggerプラグインは、ゲートウェイを通過するイベントに関するメッセージをログに記録する役割を持ちます。システム管理者は、ログに記録する特定のイベントやIMメッセージの内容をログに記録するかどうかを制御できます。


まとめ

IBM Lotus Sametime 7.5.1に追加された新機能の紹介をお楽しみいただけたでしょうか。Lotus Sametime Connect、Web 会議の新しいUI、ポリシー管理、click-to-call、click-to-chat、オーディオ/ビデオ統合、AOLやYahooを含む外部コミュニティーへ接続するための新しいSIPソリューションなどについて説明しました。Lotus Sametime 7.5.1のパフォーマンス、機能、管理性、およびユーザー・エクスペリエンスを改善するために、100を超える変更が加えられました。これによって、Lotus Sametimeは、企業インスタント・メッセージングとWeb会議におけるクラス最高の製品およびソリューションとして、今後もその地位を維持しつづけるでしょう。

参考文献

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publish-date=05222007