IBM Lotus Notes及びLotus Domino 8.5のDAOSによる大幅なストレージとサーバーのコスト節減達成

この記事では、IBM® Lotus Notes® と IBM Lotus® Domino® 8.5の、Lotus Dominoサーバーのストレージコストを節減できるさまざまな機能について述べます。また、これらの機能が、単なるストレージの削減ということ以上の効果があることを示します。IBM内のあるLotus Domino本番環境で、これらの機能の実装について、IBMの内部でどのように実装し、著しい効果があったかを紹介します。また、コスト削減を実施する上で、DAOS測定ツールがどのような情報を提供できるかを示します。(原文公開日 : 2009年7月8日)

Andrea Waugh-Metzger, Collaboration Evangelist, IBM  

AndreaはWPLCの製品開発の分野におけるコラボレーションエバンジェリストであり、この分野での専門家(SME:Subject Matter Expert)です。彼女はLotus NotesとLotus Dominoの技術について2006年からさまざまな役割で働いています。彼女は、近年の2年間、様々な人々とともに経営課題に打ち勝つ方法、Lotus notesとLotus Dominoそしてソーシャル・ネットワーキングツールの利用を通した生産性を改善する方法について、お客様が理解するのを手助けすることに焦点を当ててきました。彼女への連絡はandrea_waughmetzger@us.ibm.comからとることができます。



Gary Rheaume, Lead Architect, IBM  

Gary RheaumeはIBM Lotus Domino attachment and object services (DAOS)を先導するアーキテクトです。彼は、プログラミング、ストレージ技術、データベースアプリケーションに関する広いバックグラウンドを持っています。不要なI/Oについての追跡、そして除去するといったことに時間を使っていない時、Garyは彼の家族の時間との時間、ギター、アコーディオンを演奏することを楽しんでいます。彼への連絡はgary_rheaume@us.ibm.com. からとることができます。



Patrick Mancuso, Principal Architect and Developer, IBM  

PatrickはPenn State Universityのコンピューターサイエンスを1984年に卒業し、IBMで働きはじめました。彼は、数年後にLotusのソフトウェア開発をするためにケンブリッジに去りNotesPump/LEI、DECS、Domino/DB2及びDomino内部と同様にいくつかの1-2-3プロジェクトに取り組みました。最近、彼は、IBM Lotus DominoのDAOS機能のアーキテクト、開発者として働いています。彼への連絡はpatrick_mancuso@us.ibm.com.からとることができます。



2010年 1月 15日

はじめに

Lotus Domino 8.0及び8.5のサーバーは、ストレージ全体における改善に焦点をあてています。これらのバージョンは、Lotus Domino環境のTCO(the total cost of ownership)を大幅に削減するテクノロジーを含んでいます。これらのバージョンにおいて、ディスクスペース、ストレージにかかるコスト、I/O操作、メンテナンスにかかるコストを削減するためには何がもっとも価値のある対象となるかをLotusの開発者は注意深く選択しました。

Lotus Domino 8.0及び8.5のこれらの新しい拡張は、以下の方法により、全体としてコストを改善できました。

  1. ディスク書込みI/Oの減少。ユーザーは同じレベルのサービスを提供するために使用されるディスクのスペースをかなり削減することができます。同じ仕事であっても、サーバー上のディスク数をより少ないディスク数にすることを可能にします。
  2. ディスクI/O操作の減少。前述のディスクへの書込みが少ないことに加えて、ケースによってはディスク操作を全体として省くことができています。
  3. 添付ファイルが分けられたストレージスペースに振り分けられます。添付ファイルを格納するディスクスペースは、コストの低いディスクストレージを使用する代表的な候補となります。
  4. メンテナンス運用の改善。Lotus Domino環境は 運用コストの低い代表的なものです。しかし、バックアップ、ストレージそして管理の改善は、以下により、さらなるメンテナンスの削減を可能にします。
    • データの総量を減らし、バックアップコストを削減
    • 添付ファイルを、分けたストレージスペースに保存することでインクリメンタルバックアップ(増加分をバックアップ)を可能とし、バックアップ時間を削減
    • ビューの更新時間の削減
    • Lotus Notesデータベースのデフラグ(コンパクト)に必要な時間の削減

お客様のLotus Domino環境におけるこれらの改善の効果について議論を始める前に、Lotus Notesのデータベースを構成しているコンポーネントについてよく理解しましょう。Lotus Notesデータベースはいくつかの異なる要素から構成されています。これらの要素は以下を含んでいます。

  • 設計要素 Lotus Domino Designerに表示される要素:フォーム、ビュー、エージェント等。これらの設計は、一般的には決まったサイズを持っています。このサイズには注意しなければなりません。(例えば、Lotus Notes 8.5のメールテンプレートはおよそ30MBです)
  • ビュー Lotus Dominoは、受信ボックスビューなどのビューのデータを、Lotus Notesデータベース中の独立した構成要素として保存します。 もしデータベースに多くのビューがあり、特にビューが分類できるコラム見出しがあるのであれば、この構造はかなりの量のディスクのスペースを使用することになります。
  • 文書 この要素はメールメッセージの本体を含んでいます。
  • 添付ファイル

Lotus Domino 8.0と8.5の新しい拡張はこれらの要素に直接働きます。次からのいくつかのセクションで、これらの拡張についてそれぞれ説明し、Lotus Domino環境のストレージを大きく節約するための方法を示します。


Lotus Domino 8.0と8.5の新しいストレージ節約機能

上記で概説したように、Lotus Notesのデータベース中には4つの主要な要素(デザイン要素、ビューに関係するデータ、文書データ、添付ファイル)があり、Lotus Dominoサーバー上でストレージ全体に影響を与えます。Lotus Domino8.0そして8.5はこれらの4つの要素に直接働きかける拡張機能を提供します。

データベース設計圧縮

設計要素は、データベース中で使用されるビューやフォームを定義し、データベースロジック、検証ルール、LotusScript® 等を記述します。Lotus Dominoは、シングルコピーテンプレート機能により、個々のLotus Notesデータベースからデザイン要素を分けることができますが、多くのユーザーは、設計要所をそれぞれのデータベースに持たせること(デフォルト設定)を選択しています。このアプローチにより、データベース単体で完結した構成となり、管理が容易になります。データベースの設計要素により占められるスペースの総量は、アプリケーションの複雑性によりさまざまですが、かなりの量となり得ます。

データベース設計の圧縮は、これらの設計要素を格納するのに必要なスペースを削減します。この削減は、各データベースに対し、決まった量の節約となります。例えば、提供されているLotus Notes 8.5メールテンプレートはメールファイルあたりおよそ30MBのディスクスペースを使用します。デザイン圧縮機能を使用すると、11MBまで減らすことが可能となり、メールファイルごとに19MBの節約となります。この機能はデータベースプロパティでODS48を有効にする必要があります。この機能はクライアント及びサーバーの両方で利用可能です。これはまた、サイズ制限値の軽減の助けにもなり得ます。

図1. 拡張プロパティ – 設計圧縮の有効化
拡張プロパティ – 設計圧縮の有効化

ビューの最適化

Lotus Notesデータベース中の全てのビューは、文書データの要約を格納しており、これにより、ユーザーは早く容易に文書をナビゲートすることができます。例えば、メールファイルの受信ボックスのビューは、受け取ったeメールをすばやく見ることを可能にします。加えて、Lotus Notesビューの設計者は、異なる項目ごとにソートすることにより、使い安さを改良することができます。再度、受信ボックスのビューの例をとりあげると、このビューは送信者、タイトル、日付、サイズ等によってソートすることができます。ソート可能な項目のそれぞれに、Lotus Notesは、言語特有のソート索引を作成します。これらの索引はディスクスペースを占め、ビュー索引更新時には、サーバー上で処理時間がかかります。

Lotus Domino 8.0では、必要となるまであるいは使用されるまでソートの索引は更新されず、一定期間使われなかった場合には削除されるように、ビューの各ソート可能な項目を指定することができます。この機能はODS 48を必要とし、ビューの設計者によって、データベース上の項目のプロパティを使い有効とすることができます。この機能はクライアント及びサーバーの両方で利用可能です。そして、サイズ制限値の軽減の助けにもなり得ます。図2にこの機能を示しています。

図2. ビュー列のプロパティ – ソートの初回利用時に索引を作成する
ビュー列のプロパティ – ソートの初回利用時に索引を作成する

文書データ圧縮

文書データは例えば、メールメッセージのように、ほとんどのアプリケーションの事実上の中身です。文書データ圧縮はアプリケーションデータの格納に必要なスペースを削減します。この機能はLotus Notes Domino 8.0.1で取り入れられ、ODS 48を必要とします。 これはデータベースプロパティで有効とすることができ、クライアントとサーバー両方とも利用可能です。そして、サイズ制限値の軽減の助けにもなり得ます。図3にこの機能を示しています。

図3. ビュー項目のプロパティ – 文書データの圧縮
ビュー項目のプロパティ – 文書データの圧縮

Lotus Domino attachment and object services

最後の新しい機能をここで説明します。この機能はLotus Domino 8.5で取り入れられた、Lotus Domino attachment and object services (DAOS)です。DAOSは、同じサーバー上のデータベース間で同一とみなされたデータを共有することによって、ファイルレベルでかなりのスペースを削減します。添付ファイルは、Lotus DominoでDAOSの対象となる最初の要素です。

DAOSを適用したデータベースでは、Lotus Dominoは文書自体に添付ファイルを格納していません。その代わりに、DAOSを有効にしたサーバーが、DAOSレポジトリー中に単一の添付のコピーを保存し、添付ファイルをDAOSオブジェクトへの参照に置き換えます。もし、複数のデータベース上に添付ファイルがある場合、添付ファイルはサーバーパーティションごとに1回だけ格納され、参照の数が増えます。これゆえに、同じサーバー上の複数ユーザーに添付ファイルを送るときは、ディスクの使用スペースがかなり削減されます。ディスクスペースの大幅な削減が可能となるのと同様に、DAOSには、別のコストの節約の大きな可能性があります。DAOSは添付ファイルをLotus Notesデータベース自身でなく異なるデバイスに格納することができます。IBM社内のEメールのパフォーマンスベンチマークでは、DAOSの部分は、トータルのディスクI/Oの2パーセント未満でした。(実際の例は以下を確認してください。)この分離により、DAOSは総じてレスポンス時間に影響を与えることなく、低いコストのディスクを使用できます。

添付ファイルの統合はメールデータベースに制限されません。DAOSが有効なサーバー上の全てのLotus NotesデータベースがDAOSの対象にすることが可能です。この機能はODS 51(Lotus Domino 8.5)が必要とされ、データベースプロパティで有効にします。この機能は図4に示されており、サーバー上でのみ利用可能です。

図4. 拡張プロパティ – DAOSを有効にする
拡張プロパティ – DAOSを有効にする

実際の実装例

Lotus Domino 8.5のゴールドリリースよりも先に、IBMの2つのドメインで、前述のストレージを節約する機能が実装されました。開発者がこれらの機能がどう働くかをよりよく理解するために、そして実際のいくつかのLotus Domino環境でパフォーマンス測定を行うために、この実装は行われました。以下のセクションでいくつかの実装例と、達成した実証結果を解説します。

IBMドメインの実装

IBMグローバルサービス(IGS)は、IBMのLotus Domino本番環境を運用しています。この実装は18のLotusドメインと、1,000以上のサーバーで構成されており、ワールドワイドでおよそ500,000ユーザーを収容しています。このドメインでのストレージの節約度合いをテストするために、3つのテストが行われました。これらのテスト内容と結果を以下に示します。

テスト1: IBM Research メール専用サーバー

テストされた最初のサーバーは、 Lotus DominoメールサーバーでIBM Researchで占有しているものでした。このサーバーは112のアクティブユーザーのメールファイルがあり、64bitモードのIBM AIX5.3.7.7で稼働しています。アップグレード実施や前述の機能を有効にする前は、Lotus Dominoデータディレクトリーに、65.9GBのNSFデータがありました。

Lotus Domino 8.5にサーバーをアップグレードし、DAOSを有効にした後、表1に示す結果が分かりました。

表1. IBM Research メール専用サーバーの結果
測定項目結果
データディレクトリ中のNSFデータ23.9 GB
DAOS中のNLOデータ25.3 GB
データディレクトリのストレージの使用63%のストレージ削減
全体のストレージの使用ストレージの使用量全体で25%削減
I/O平均I/O量について8%の削減
毎秒あたりの平均I/O率について1パーセント増加
相対I/O比率DAOSディスクのI/Oの割合は全体の1.3パーセント

テスト2: Lotus Dominoアプリケーションサーバー

前述のように、DAOSの利点はメールファイルに限りません。これゆえに、IBM Researchで使用されるLotus Dominoアプリケーションサーバーを2つ目のサーバーとしてテストしました。このシステムは、32bitのMicrosoft® Windows 2003で稼働し、DAOS適用前で、17.29GBのアプリケーションデータがLotus Dominoデータディレクトリにありました。

Lotus Domino 8.5にアップグレードし、DAOSを有効にした後の結果の詳細を表2に示します。

表2. Lotus Dominoアプリケーションサーバーの結果
測定項目結果
データディレクトリ中のNSFデータ9.85 GB
DAOS中のNLOデータ5.28 GB
データディレクトリのストレージの使用43%のストレージ削減
全体のストレージの使用ストレージの使用量全体で12%削減
I/O測定していません
相対I/O比率測定していません

テスト3: Lotus Dominoメールサーバー

3つ目のサーバーはIBMグローバルサービスで運用されているメールサーバーですが、IBM Researchに専用されていたサーバーよりも多くのアクティブユーザーがいます。このように、このサーバーは、より平均的なメールサーバーに近いものです。このシステムは64bitのAIX5.3.7.7上で稼働し、Lotus Dominoデータディレクトリに70.9GBのデータがありました。

Lotus Domino 8.5へアップグレートし、DAOSを有効にした後の結果の詳細を、表3に示します。

表3. Lotus Dominoメールサーバーの結果
測定項目結果
データディレクトリ中のNSFデータ40.3 GB
DAOS中のNLOデータ15.4 GB
データディレクトリのストレージの使用43%のストレージ削減
全体のストレージの使用ストレージの使用量全体で21.5%削減
I/O平均I/O量において12.99%削減
毎秒あたりの平均I/O数において16パーセント増加
相対I/O比率測定していません

ビジネス・パートナー様による実装

最後の実装は、IBM外のビジネスパートナー様によって行われました。このテストの対象となるサーバーは、会社全体のアーカイブファイルを所有していました。アクティブメールファイルはプライマリーサーバーに格納されており、古い文書は、アーカイブ専用サーバー上のメールアーカイブに移行されていました。このアーカイブサーバーへ直接アクセスするユーザーは少ないのですが、データボリュームはかなり大きいものでした。

このテストでは、89個のサンプルのメールアーカイブファイルについてDAOSを有効としました。このシステムはIBM OS 400®-V5R4M0上で稼働し、Lotus Domino データディレクトリ中に87.3GBのデータがありました。

Lotus Domino 8.5へアップグレードし、DAOSを有効とした後の結果を、表4に示します。

表4. アーカイブメールサーバーの結果
測定項目結果
データディレクトリ中のNSFデータ16.9 GB
DAOS中のNLOデータ334.6 GB
データディレクトリーのストレージの使用80%のストレージ削減
全体のストレージの使用ストレージの使用量全体で41%削減
I/O測定していません
相対I/O比率測定していません

表4の数値は、IBMビジネス・パートナー様の生データだけを示しています。現在のアーカイブファイルのサイズは25TBを超えています。もし彼らの全てのアーカイブをストレージ全体で41%削減できるとすると、DAOSだけで10TB以上のディスクスペースを節約できます。さらに、データディレクトリの使用量を80%削減することは、バックアップ量をかなり削減することができ、バックアップの完了にかかる時間は少なくなります。

考察

これらの例からわかるように、DAOSはデータディレクトリのサイズをかなり削減し、多くのケースでは、ディスクストレージ全体でサイズを削減できます。多くのシナリオでは、DAOSはコストの低いストレージを利用でき、これによりかなりのストレージコストを削減できます。DAOSを有効にした後のテスト1とテスト3のディスクのI/O率の節減も重要です。なぜなら、多くのお客様で、ディスクのI/OはLotus Dominoサーバーパフォーマンス上制限となる要素のため、I/O率のこれらの削減はとても利にかなっているためです。

DAOSを有効にする前に、DAOSの適用効果を図る為に、DAOS Estimatorツールが利用でき、ドメイン中の全てのサーバーを通して総合的な節約について見積もります。このツールをIBMのLotus Dominoサーバーのドメイン全体で動かした時、私たちは表5に示される結果を得ました。

表5. DAOS Estimatorツールの実行結果
測定項目結果
圧縮する前のたデータディレクトリ中のNSFデータ
圧縮後のデータディレクトリ中のNSFデータ
圧縮のみによる節減の合計
131.6 GB
87.9 GB
43.7 GB または 33.2パーセント
DAOS適用前のデータディレクトリ中のNLOデータ
DAOS中のNLOデータ
DAOSによる節減の合計
38.4 GB
30.2 GB
19.3 GB または 14.7パーセント
データディレクトリのストレージの総使用量70.8%削減
全体の使用量47.8%削減

ツールの結果からわかるように、IBMグローバルサービスは、IBMドメイン全体ですばらしいストレージの節減が期待できます。全ドメインで圧縮とDAOSを有効にすることで、Tier1のストレージをかなり削減することができ、バックアップボリュームと他のサーバー操作を減らすことができます。


他の操作への影響

Lotus Domino 8.5のストレージの節約機能によって大幅な節約が可能なため、Lotus Dominoサーバーの運用が結果的に高くつくのではないかと思われるかもしれません。例えば、バックアップとリカバリー機能にどのような影響があるか?ディスクもしくはプロセッサーのI/Oへの影響はどうだろうか?管理機能、あるいは方法を変える必要はあるか?これらは全てよい質問です。そして、これらの機能は大幅にストレージを削減しますが、運用コストへの影響はないことを学べば、あなたは喜ぶでしょう。これについて更に議論するために、多くのお客様が質問されるバックアップと操作の変更といった2つの主要な点について焦点をあてましょう。

バックアップ

Lotus Domino環境にDAOSを適用すると、バックアップ構成とバックアップの頻度を変更できる可能性があります。DAOSはNSFデータボリュームを小さくし、これによりバックアップのボリュームとバックアップ回数も減らすことができます。例えば、IBMドメインでは、DAOSを実装した後、NSFの使用量は64GBから23GBになり、64%節約されました。結果として、そのサーバーのバックアップボリュームの総量は(NSFとNLOデータ両方)64GBから25GBへ削減されました。総じて61%節約されました。これゆえに、IBMはバックアップ回数と必要なバックアップボリュームを減らす変更が可能となりました。

もちろん、あなたの環境においてバックアップデータボリュームの総量の削減は、DAOSレポジトリー内のユニークな添付ファイルの数に依存します。この添付ファイルの数は、添付ファイルの利用状況によって変わってきます。

この範囲の一例を表6に示しています。表6は、DAOS環境の実装を通してどのようにIBMドメイン中の単一サーバーのバックアップ時間が変わったかを示しています。DAOSが完全に実装された後、バックアップ時間はかなり削減されました。おおよそ一日あたり300MBの新しい添付ファイルだけをバックアップする必要があります。IBMは、NSFボリュームをバックアップするのに週あたり154分かかっていたのが、NSFボリュームのバックアップに週あたり36分とNLOデータのバックアップで日毎に0.75分になりました。システムのバックアップ取得に必要となる時間が、かなり節減されています。

表6. DAOSのバックアップボリュームと回数の削減
DAOSのバックアップボリュームと回数の削減

操作の変更

この記事でのストレージ節約の機能は、一般的に、保守のスケジュールとサーバー管理においても効果があります。ご存知のように、NSFファイルのサイズはcompact、fixupといったサーバーの操作に影響します。Lotus Notesデータベースのサイズが下がれば、これらのタスクに必要となる時間が削減されます。そしてこれにより、保守時間とサーバー上での保守操作が必要となる頻度が削減されます。

例えば、compactの操作はディスクのデフラグツールのように、NSFファイルに対して働きます。Lotus Dominoでは、コンパクト操作の実行時に使われるアルゴリズムにより、継続的に大きな構成要素(添付のような)をNSFファイルの末尾に移動し、一方で、小さな構成要素の結果生じるスペースを埋めていきます。このプロセスは、大小の構成要素に対し、それぞれ繰り返されます。全ての小さな穴が埋められた後、compactは大きな構成要素を後ろの方に移動させます。この大きな構成要素を移動させるのは複数回発生し、大きなNSFファイルではコンパクトの操作の実行に必要となる時間が増えます。これらの大きな構成要素をNSFからDAOSに移動すると、コンパクトの操作はこれらの構成要素について実行する必要がなく、コンパクトの操作の完了にかかる時間が少なくなります。


まとめ

ここで私たちが紹介した事例から、Lotus Domino 8.5上ではさまざまな機能を利用することができることを確認でき、お客様のLotus Domino環境においてかなりの費用の削減になることがご理解いただけたかと思います。私たちが概説した設計圧縮、文書圧縮、そしてDAOSという3つの主要な機能の実装は、ディスクストレージの必要量と総じてかかる保守費用にかなり効果があります。

さらに、ここであまり議論しなかったもう一つの利点は、現在のディスクストレージの一部をコストの低いものに移動させるというものです。例えば、過去に、Lotus Dominoデータのストレージ要件として、データアクセス頻度と大きなメールファイルに伴うI/Oの必要量のため、できるだけ多くのアームのあるハイエンドなデータストレージを推奨していました。DAOSでは、添付ファイルをより低コストのディスク構成のものに移動することができるので、インフラにかかるコストを節約できます。添付ファイルはアクセス頻度が低い代表的なものであり、アクセスのために重いI/O操作が必要ではないためです。

他の利点は、DAOSディスクのI/O率です。これは、Lotus Dominoサーバーに要求される全体的なディスクI/Oの必要条件に関係してきます。多くのお客様は、メールファイルサイズのために、高いI/O率となり、"I/Oバウンド"な状況になっています。NSFの外に添付ファイルを移動させれば、I/O率が削減され、DAOSに関して必要となる相対I/O比率はかなり少なく、Lotus Dominoデータベースにより多くのI;Oが利用可能となります。

実際にあなたのLotus Domino環境で節約を確認できます。IBMでは、かなりのストレージスペースと操作時間を節約できました。DAOS Estimatorツールを実行し、コスト節約効果を見積もってみてください。

参考文献

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製品や技術を入手するために

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