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WebSphere Portal V6.0 コンテンツ公開パターンの実装

WebSphere Portal V6.0での、Web Content Management、Portal Document Manager、およびPersonalizationの成果物の公開

Olusola Omosaiye, Customer Enablement Services, IBM Workplace Web Content Management, IBM, Software Group
Olusola Omosaiyeは、ノースカロライナ州Research Triangle ParkにあるIBMのソフトウェア・エンジニアです。IBM Workplace Web Content ManagementおよびPortal Contentに関するCustomer Enablement Specialistです。
Charlene Frazier (cfrazier@us.ibm.com), Software Engineer, IBM
Charlene Frazierは、ノースカロライナ州Research Triangle ParkにあるIBMのソフトウェア・エンジニアです。現在は、Websphere Everyplace Accessのテスターとして勤務していますが、Websphere Transcoding Publisherのテスト・チームに所属していました。

概要: 

この記事では、すべてのポータル・コンテンツ成果物をステージング(開発)環境から実動サーバーへ公開(転送)するときの、コンテンツ・アーキテクトによる調整方法について説明します。ポータル・コンテンツ成果物とは、IBMR WorkplaceR Web Content Management (以降、Web Content Managementと表記)、Portal Document Manager (以降、Document Managerと表記)、およびWebSphere Portal Personalization (以降、Personalizationと表記)に保管されているものを示します。

この記事のシナリオは、実行時に文書ライブラリー内の既知のフォルダーから文書を返すパーソナライゼーション・ルールを参照するコンテンツを公開することを前提としています。ポータル・コンテンツ・リポジトリーに保管されているすべてのコンテンツを公開する方法を理解できます。

この記事を読むには、XMLおよびWeb Content Managementシンジケーションを理解していると役に立ちますが、必須ではありません。Web Content Managementシンジケーションの詳細については、WebSphere Portal V6.0 Information Centerを参照してください。

日付:  2006年 11月 29日
レベル:  中級 この記事の原文:  英語
アクティビティー: 1465 ビュー
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はじめに

まず、Web Content ManagementおよびDocument Managerによって管理されるコンテンツをWebSphere Portal V6に組み込んだ時点から説明を始めましょう。すでに、ポータル・ユーザー情報などのエンティティーで指定されたプロファイルに基づき、さまざまなユーザーおよびグループに向けてコンテンツを選別することにより、ユーザーのWebエクスペリエンスを高める設定を済ませています。また、ロケールおよびビジターのブラウザーによってアクセスできる他のユーザー情報に基づき、ターゲットに合わせてコンテンツを調整しました。

これで、開始する準備が整いました。ルール、文書、およびWebコンテンツをステージング・サーバーから実動サーバーに移動する、繰り返し可能なプロセスを定義します。

ポータルのパーソナライゼーション機能をサポートするために作成したルールの例を図1に示します。


図1. サンプル・ポータル用のパーソナライゼーション・ルール

このセクションでは、Document Managerライブラリー内のすべての文書をターゲットにします(図2参照)。


図2. Document Managerライブラリー内の文書

Web Content ManagementにはPersonalizationコンポーネントおよびDocument Managementコンポーネントと呼ばれるエンティティーがあり、これらはPortal PersonalizationルールおよびPortal Document Manager文書を参照します。これらの成果物は、Web Content Managementのインストール済み環境に対してローカルです。ルールと文書はシンジケーションの後でも実稼働環境では利用できないため、ステージング環境で開発する際に、ルールと文書の場所によって1つの課題が生じます。実稼働環境、つまり公開環境でコンテンツを利用可能にする前に、ステージング環境で品質保証テストを有効にします。

この記事では、繰り返し可能なプロセスを定義するパターンについて説明します。このプロセスにより、Portalコンテンツの転送を調整できます。まず、公開プロセスの説明から始め、次に、Portalコンテンツの成果物をエクスポートおよびインポートするためのWeb Content ManagementとPortalタスクの構成方法を説明します。そして、繰り返し可能なプロセスの定義でまとめます。


プロセスの概要

このパターンのプロセスは、以下の3つのステップに大きくわけられます。

まず、Web Content Managementを構成し、Personalization要素およびDocument Manager要素を含むWeb Content Managementコンポーネントの公開を制御できるようにします。

次に、文書ライブラリーとPersonalizationルール・フォルダーをエクスポートおよびインポートするWebSphere Portal構成タスクを追加します。これらのタスクは、ソースとターゲットのWebSphere Portalインストール環境に追加します。

最後に、ポータル成果物の3つのグループをすべて実動サーバーに転送するときに使用するプロセスを定義します。


Web Content Managementの構成

Web Content Managementの設計コンポーネント(Personalizationコンポーネントなど)は、デフォルトでライブ状態で作成されます。この記事のシナリオは、有効範囲が「ライブ項目」に設定されたシンジケーションに基づいています。設計コンポーネント(任意のPersonalizationコンポーネントおよびDocument Managerコンポーネントを含む)は、作成されると同時にライブ状態であるため、実稼働環境に転送されます。

デフォルトのシナリオの影響を調整するために、次の3つのステップを実行します。

  1. コンポーネントにワークフローを有効にする。
  2. このライブラリーで各コンポーネントを作成するときに使用する単純な承認ワークフローを作成する。
  3. 有効範囲がライブ項目に設定された特殊なライブラリーを使用して、シンジケーター/サブスクライバーのペアを作成する。

コンポーネントへのワークフローの有効化

ワークフローを有効にするには、以下のように操作します。

  • ステージング・サーバーの<WPS_HOME>/wcm/shared/app/config/wcmservicesで、WCMConfigService.propertiesファイルを開きます。
  • # control propertiessection」の部分に移動します。
  • control.Cmpnt=key」を「control.Cmpnt=com.aptrix.pluto.workflow.WorkflowControl」に変更します。

承認ワークフロー・プロセスのセットアップ

コンポーネントにワークフローを有効にしたので、Web Content Managementワークフロー・プロセスをセットアップします。このプロセスにより、いつ、どのような設計コンポーネントを実稼働環境へシンジケートつまり転送するのかを制御する能力が得られます。 このワークフロー・プロセスには、少なくとも2つのステージを含める必要があります。ワークフロー・プロセスの最初のステージは「ドラフト」ステージであるため、エントリーまたは実行ステップに関連するワークフロー・アクションを保持することはできません。最初のワークフロー・ステージの例を図3に示します。


図3. 最初のワークフロー・ステージである「ドラフト」ステージ

ワークフローの以降のステージは、ステージ・エントリーの実行に関連する公開アクションを保持する必要があります(図4参照)。


図4. 「ライブ」ワークフロー・ステージ

ワークフローに対応したPersonalizationコンポーネントを作成するときのWeb Content Management Authoringポートレットを図5に示します。これは、上記で作成したワークフローを示しています。


図5. ワークフロー対応の設計コンポーネントの作成

ワークフロー・プロセスのセットアップの詳細については、WebSphere Portal Information Centerを参照してください。

ステージングと実動間のシンジケーションのセットアップ

上記のステップではコンポーネントを作成しました。Web Content Managementのシンジケーション機能を使用してこれらのコンポーネントを公開するには、設計コンポーネントを実稼働環境に転送する特定のタイミングを制御する必要があります。この制御を得るには、ライブラリーをソースとして選択し、シンジケートされる項目の有効範囲を「ライブ項目」のみに設定します。シンジケーターを定義するには、「ポータル管理」ポートレットにアクセスします。シンジケーター/サブスクライバーのペアを作成する方法の詳細については、WebSphere Portal Information Centerを参照してください。


図6. 「ライブ項目」の有効範囲を持つシンジケーションの定義

シンジケーション選択の有効範囲をライブ項目のみに設定するには、以下のように操作します。

  1. ライブラリーの追加」ボタンをクリックします。
  2. 「PublishCompLib」を選択し、その「ライブ項目」ラジオ・ボタンをクリックします(図7参照)。

図7. ライブラリー・シンジケーションの有効範囲を「ライブ項目」に設定


Document ManagerおよびPersonalizationの構成

Web Content Managementをセットアップし、ステージング環境から実稼働環境へのコンポーネントの転送を制御できるようになったので、文書とルールの転送について調べてみましょう。

<WPS_HOME>/jcr/migration/confディレクトリーにある構成XMLファイルを更新することにより、既存のインポート/エクスポート・ユーティリティーを活用します。また、WebSphere Portal構成タスクに新規ターゲットを追加し、ソース環境とターゲット環境でインポート・タスクおよびエクスポート・タスクを起動できるようにします。

Portal Document ManagerおよびPortal Personalizationの転送用xmlの構成

ダウンロード・ファイルには、消費可能なWebSphere Portalタスク定義であるpzn-pdm-Import-Export.xmlが含まれています。このタスクは、文書およびルールのエクスポートとインポートの呼び出しを可能にします。<WPS_HOME>/jcr/migration/confディレクトリーにあるpzn_conf.xmlファイルおよびpdm60_s2p_conf.xmlファイルに適切な構成を指定する必要があります。

ご使用になる環境に合わせて構成をカスタマイズするには、以下の手順にしたがいます。

Portal Personalizationのエクスポートおよびインポート用xmlの構成

  1. サンプル・コードをダウンロードし、zipファイルからpzn_conf.xmlファイルを抽出します。
  2. 以下の要素を見つけて編集し、ご使用になるステージング環境と実稼働環境を指定します(図8参照)。

    SourceServerPort
    TargetServerPort
    ExportNode   refers to the path to your rules folder starting at “/”
    SourceExportData
    TargetExportData
    SourceRepositoryUserId
    SourceRepositoryPassword
    SourceWorkspace  should be RULESWORKSPACE
    TargetRepositoryUserId
    TargetRepositoryPassword
    TargetWorkspace

    重要:xmlファイルでは、Sourceはステージング環境を示し、Targetは実稼働環境を示します。

    図8. pzn_conf.xml要素の指定


  3. エクスポート・コマンドおよびインポート・コマンドに、正しいURIが含まれるようにします。正しいURIは次のとおりです。

    図9. pzn_conf.xmlのエクスポート/インポート・コマンドのURIの設定


  4. <WPS_HOME>/jcr/migration/confにある既存のpzn_conf.xmlファイルのバックアップを作成します。
  5. 手順1でダウンロードおよび構成したファイルで、pzn_conf.xmlを置き換えます。

Document Managerのエクスポートおよびインポート用XMLの構成

  1. ダウンロード・ファイルからpdm60_s2p_conf.xmlファイルを抽出します。
  2. 以下の要素を見つけて編集し、ご使用になるステージング環境と実稼働環境に一致させます(図10参照)。

    MigDirSource
    MigDirTarget
    SourceServerPort
    TargetServerPort
    ExportUserId
    ExportPassword
    ImportUserId
    ImportPassword
    DocLib - The document library containing your content. 



    図10. pdm60_s2p_conf.xml要素


  3. <WPS_HOME>/jcr/migration/confにある既存のpdm60_s2p_conf.xmlファイルのバックアップを作成します。
  4. 手順1でダウンロードおよび構成したファイルで、pdm60_s2p_conf.xmを置き換えます。

これらのxmlファイルの構成の詳細については、WebSphere Portal Information Centerのトピック「Staging to Production」を参照してください。

WebSphere Portal構成タスクの追加

  1. ダウンロード・ファイルから、pzn-pdm-Import-Export.xmlを抽出します。
  2. このファイルを<WPS_HOME>/config/includesディレクトリーにコピーします。
  3. タスクを追加できたので、以下の構成ターゲットを使用してコンテンツをエクスポートします。

    エクスポート: WPSconfig[.bat|.sh] export-pdm-pzn-data

    インポート: WPSconfig[.bat|.sh] import-pdm-pzn-data

コンテンツ転送プロセスでの考慮事項

インポート・プロセスでは、最初にポータル・コンテンツ成果物を実動サーバーに転送する必要があります。どの企業環境でも、階層つまりセキュリティー・ゾーン間でデータを転送するときのガイドラインが固有に定められています。たとえば、異なるセキュリティー・ゾーンのサーバー間でファイル共有が許可されているガイドラインもあれば、同じゾーン内のサーバー間でのみ転送プロトコルが許可されているガイドラインもあります。このため、転送の実行方法については、ご使用になる環境に合わせて設定してください。

検討事項には、以下のものが含まれます。

  1. ファイル共有
  2. Samba
  3. FTP

インポート・プロセスおよびエクスポート・プロセスはWebSphere Portalサーバーの稼働中に実行できるため、成果物のエクスポート、転送、およびインポートの実際の実行を自動化することができます。しかし、実際の組織では、リモート・アクセスによる方法や、自動化プロセスで用いられるパスワードのリストを保管したファイルが禁止されている場合もあります。このため、自動化の方法についても、利用者側で決めてください。

検討事項には、以下のものが含まれます。

  1. Antスクリプト(たとえば、FTPタスクの使用、rexecサービスの実行、cronジョブなどのジョブのスケジュール設定など)
  2. Shellスクリプト
  3. 自動化ソフトウェア

コンテンツの公開プロセス

これまでに、構成およびコンテンツの転送プロセスについて説明しました。ここでは、実動サーバーでデータを公開するときに繰り返される手順について見ていきましょう。

  1. Web Content Managementライブラリーで文書を作成します。
  2. (省略可能)手順1で作成された文書を選択するパーソナライゼーション・ルールを作成します。このシナリオでは、パーソナライゼーション・ルールを使用してこれらの文書を選択します。あるいは、Document Managerコンポーネントを使用するWeb Content Managementコンテンツを作成することもできます。
  3. 成果物を消費するWeb Content Managementコンポーネントを開発します。
  4. Web Content Managementをプレビューすることにより、コンポーネントが仕様に合致しているかソース・サーバーで検査します。
  5. 実際の組織で採用されている成果物の転送方法に沿って、ソース・サーバーおよびターゲット・サーバーで、Portal構成ターゲットexport-pdm-pzn-dataおよびimport-pdm-pzn-dataを実行します(『WebSphere Portal構成タスクの追加』参照)。
  6. ターゲット・サーバーで成果物を検証します。
  7. ターゲット・サーバーでWeb Content Managementコンポーネントを承認します。この手順を実行すると、コンポーネントがドラフト・ステージから公開ステージに移動します。
  8. Web Content Managementコンポーネントが含まれるライブ・サイトをプレビューします。

まとめ

この記事では、すぐに使用可能な機能を用いてビジネス・プロセスの構築を可能にするコンテンツ公開パターンを定義しました。文書とルールが保管されている場所に応じて、ステージング・システムおよび実動システムを1回、または必要な回数セットアップすることができます。そして、「コンテンツ転送」セクションで説明されている提案を取り入れ、手動または自動化されたプロセスをWeb Content Managementのシンジケーションと組み合わせることにより、コンテンツをステージングから実稼働環境へ移動できます。



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コードのサンプルcontent-transfer-xml.zip6 KBHTTP

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参考文献

著者について

Olusola Omosaiyeは、ノースカロライナ州Research Triangle ParkにあるIBMのソフトウェア・エンジニアです。IBM Workplace Web Content ManagementおよびPortal Contentに関するCustomer Enablement Specialistです。

Charlene Frazierは、ノースカロライナ州Research Triangle ParkにあるIBMのソフトウェア・エンジニアです。現在は、Websphere Everyplace Accessのテスターとして勤務していますが、Websphere Transcoding Publisherのテスト・チームに所属していました。

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ArticleTitle=WebSphere Portal V6.0 コンテンツ公開パターンの実装
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