IBM Rational Software Development Platform 製品群のトライアル・バージョンでの問題を回避するためには、一部のコンフィギュレーション・ファイルをアップデートすることが必須です。この記事では、こうしたアップデートについて説明し、パッチを使ってソフトウェアをアップデートする方法を解説します。
Rational Software Development Platform 製品群のトライアル・バージョン (例えば Rational Functional Tester V6.1 trial for Linux など) は、市販のバージョンと共存することができません。後者は、何らかのコンポーネントが既にインストールされている場合にのみ追加コンポーネントをインストールするように設計されています。Rational Data Architect や Rational Application Developer などの製品のトライアル・バージョンも、やはり別である必要があります。これを実現するために、Linux SEK のディスク 1 で影響を受ける Rational 製品それぞれに対する代替コンフィギュレーション・ファイルが、ディスクのパッチ・ディレクトリーに提供されています。この記事では、SEK を持っていない場合にソフトウェアのパッチを当てる方法についても説明します。
Rational Functional Tester の場合、代替となるのは /media/dvdrecorder/patch/RFT/.eclipseproduct です。ここで、/media/dvdrecorder は SEK ディスクをマウントするポイントを表します。インストールにデフォルト位置 (/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/) を使ったとすると、リスト 1 に示すように cp (copy) コマンドを使って、インストールされている .eclipseproduct ファイルを置き換える必要があります。バックスラッシュ (\) を後に続けると、コマンドを次のラインに続けられることに注意してください。この継続文字を省略して、全コマンドを 1 ラインに入力しても構いません。
リスト 1. .eclipseproduct ファイルを置き換える
cp /media/dvdrecorder/patch/RFT/.eclipseproduct \
/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/eclipse/.eclipseproduct |
ls コマンドを使ってパッチ・ディレクトリーの内容を表示する場合には、ls -a を使う必要があることに注意してください。これは、このファイルがピリオド (.) で始まるため、通常の ls コマンドの出力からは除かれてしまうためです。リスト 2 のコンソール出力は、ファイル位置を表示するための 2 つの方法 (ls を使う場合と find を使う場合) と、cp コマンドが使われているところを示しています。
リスト 2. .eclipseproduct ファイルの置き換えの例
lyrebird:~ # ls -a /media/dvdrecorder/patch/RFT
. .. .eclipseproduct
lyrebird:~ # find /media/dvdrecorder/patch/RFT
/media/dvdrecorder/patch/RFT
/media/dvdrecorder/patch/RFT/.eclipseproduct
lyrebird:~ # cp -i /media/dvdrecorder/patch/RFT/.eclipseproduct \
> /opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/eclipse/.eclipseproduct
cp: overwrite `/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/eclipse/.eclipseproduct'? y |
トライアル・バージョンをダウンロードしたものの SEK ディスクを持っていない場合には、単純に /opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/eclipse/.eclipseproduct を編集し、その内容を、リスト 3 に示すテキストで置き換えます。
リスト 3. .eclipseproduct ファイル用の置き換えテキスト
name=Rational Functional Tester Trial
id=com.ibm.rational.rft.trial
version=6.1
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インストールを別にすると同時に、ワークスペースも別にする必要があります。そのためには、製品が起動したら新しいワークスペース名をタイプするか、あるいは、/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/eclipse/configuration にある config.ini ファイルで新しいデフォルトを設定します。このファイルを編集し、#initial workspace dir を記述しているラインを見つけます。ワークスペース位置 workspaceFTTrial がリスト 4 のようになるように、2 番目のラインの最後に FTTrialを追加するようにお勧めします。
リスト 4. config.ini のデフォルト・ワークスペースをアップデートする
#initial workspace dir
osgi.instance.area.default=@user.home/IBM/rationalsdp6.0/workspaceFTTrial
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Rational Product Updater を使うと、Functional Tester 製品へのアップデートをチェックすることができます。このためにはインターネットへの接続が必要です。アップデーの中には非常に大きなものもあるため、高速接続を推奨します。
rpu は、リスト 5 に示すように、/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/updater/eclipse ディレクトリーの中にあります。
リスト 5. Rational Product Updater を起動する
/opt/IBM/Rational/FTTrial/6.1/updater/eclipse/rpu
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このコマンドを使うためには、ルート権限とグラフィカル・インターフェースが必要です。「Basic tasks for new Linux developers」の中にある説明、「Becoming superuser (or root)」と、「Using a GUI application as another user」に従って、ルート権限とグラフィカル・アクセスを備えたターミナル・ウィンドウを設定します。
あるいは、ルートとしてログインして Functional Tester を起動し、次に Help メニューから製品アップデーターを起動することもできます (Help > Software Updates)。ただし、Eclipse が実行していないことを要求するアップデートが多いため、この方法を使った場合には、アップデーターを継続する前にワークスペースを閉じなければなりません。ルートではないユーザーとして、ワークスペースからアップデーターを起動することもできますが、ルートとして実行していない限りアップデートは適用できません。
もしアップデーター自体にアップデートが必要な場合には、そのアップデートが最初に適用され、アップデーターが再起動されます。アップデートを探すには、Find Updates ボタンをクリックします。
図 1. Rational Product Updater
アップデートのリストが表示されます。利用可能なすべてのアップデートをインストールするには、Install Updates をクリックします。このプロセスには、かなりの時間とディスク・スペースが必要かもしれません。2006年8月の時点で、アップデーターによって Version 6.1.1.1 にアップグレードされます。このアップデートには、約 600 GB のディスク・スペースが必要です。
図 2. アップデートをインストールする
アップデート・プロセスの期間中、ライセンス条件に同意するよう求められるかもしれません。また、トライアルの残り有効日数に関する情報メッセージもいくつか表示されるかもしれません。
アップデーターが終了すると、メイン・ウィンドウがクリアーされるはずです。Rollbacks タブを選択すると、どのアップデートがシステムに適用されたかを見ることができます。何らかの理由でアップデートを削除する必要がある場合には、ここでそれを行います。
学ぶために
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Rational Functional Tester のホームページを訪れてください。
- 「Basic tasks for new Linux developers」(developerWorks、2006年2月) を読んで、Linux でタスクを実行する際の参考にしてください。
- 「Installing and Using Eclipse-based IBM Rational Products」(developerWorks、2006年3月) では、 Rational ソフトウェアの様々な製品バージョンがどのように相互に統合されるのかを説明しています。Rational ソフトウェア開発ツールのトライアル・バージョン同士は、互いに別々にインストールする必要があります。
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developerWorks の Rational ゾーンで、Rational 製品やニュースに関する最新情報を入手してください。
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developerWorks の Linux ゾーンには、Linux 開発者のための資料が他にも豊富に用意されています。
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developerWorks technical events and Webcasts で最新情報を入手してください。
製品や技術を入手するために
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無料の2枚組 DVD セット、SEK for Linux をご注文ください。DB2® や Lotus®、Rational®、Tivoli®、WebSphere® など、Linux 用の最新 IBM ソフトウェアの試用版が含まれています。
- 皆さんの次期 Linux 開発プロジェクトを、IBM trial software を使って構築してください。Rational Functional Tester V6.1 を含めて、developerWorks から直接ダウンロードすることができます。
議論するために
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Linux tech support discussion forum と Rational Functional Tester discussion forum で、皆さんの質問に対する答えを見つけてください。
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developerWorks blogs から developerWorks のコミュニティーに加わってください。

Ian Shields は、developerWorks Linux ゾーンの様々な Linux プロジェクトに関わっています。彼はノースキャロライナ州 Research Triangle Park にある IBM のシニア・プログラマーです。1973年にオーストラリアのキャンベラでシステム・エンジニアとして IBM に入社して以来、カナダのモントリオールやノースキャロライナ州 Research Triangle Park で、コミュニケーション・システムやパーベイシブ・コンピューティングに携わってきました。彼はいくつかの特許を保持しています。Australian National University にて純粋数学および哲学で学位を取得し、また North Carolina State University にてコンピューター・サイエンスで修士と博士を取得しています。