DB2 10.1データベース・サーバーのさまざまなエディションを比較する

DB2 10.1 for Linux, UNIX, and Windowsのサーバー・ファミリーのさまざまなエディションの2012年4月30日時点における基本的なライセンスの許諾条件、機能やフィーチャーの違いを比較表にして分かりやすく説明します。

William Kulju, Product Manager, DB2 for Linux, UNIX, and Windows, IBM

Photo of William KuljuWilliam Kulju(学士号、修士号、MBAの学位を保有)はIBM DB2 for Linux, UNIX, and Windows,の製品マネージャーであり、12年以上IBMのDB2グループに在籍しています。製品マネージャーになる前には、開発、顧客サポート、品質管理、業務といったさまざまな部門で重要な役職を歴任しました。製品マネージャーとしてのWilliamの仕事は、DB2 for Linux, UNIX, and Windowsの各バージョンが将来にわたってデータベース市場で中心的な役割を果たせるよう支援を提供することです。WilliamはDB2のライセンスの許諾条件とパッケージングに関しても卓越した知識を持ち、ユーザーから本記事に対する意見を是非聞きたいと考えています。Williamは、妻と子供とともにカナダのマーカムで暮らしています。



Steven Astorino, Senior Manager, DB2 for LUW - Install & User Technology, IBM

Steven Astorino photoSteven Astorino(コンピューター・サイエンスの学士号を保有)は、DB2の開発環境に関するシニア・マネージャーを務め、情報の管理、ユーザー・エクスペリエンス、DB2のインストール環境を担当しています。Stevenは、長年にわたってDB2をはじめとするさまざまなデータベースやデータベース・レプリケーションに関する業務を行っています。開発者としてスタートし、ソフトウェア開発や品質管理、から情報管理やユーザー・エクスペリエンスまで幅広い業務を経験しています。以前には、Stevenは通信キャリア業界で数年間ネットワークのテストを行うテクノロジーに携わり、VoIPのテストを行うソリューションの提供に大きな功績を残しました。お客様の満足度とエクスペリエンスを最大限に高めるためにStevenが力を入れているのは、製品の品質と効率を高め、お客様のニーズに基づいて製品を構築することです。



Paul Zikopoulos, Director of Technical Professionals, IBM

Paul Zikopoulos photoPaul C. Zikopoulos(学士号とM.B.Aの学位を保有)は、IBMのソフトウェア・グループのInformation Management 部門の技術者を統括するディレクターを務め、グローバルで競争力のあるデータベースを構築し、ビッグデータの営業実績を促進するチームのリーダーも勤めています。PaulはInformation Management部門に18年以上在籍し、数々の賞を得た書籍の著者であり、講演活動も行っています。最近、SAPからTwitter上でビッグデータに関する大きな影響力を及ぼす50名の1人に選ばれました。Paulは350を超える雑誌の記事と15冊の書籍の著者でもあります。著書には、“Understanding Big Data: Analytics for Enterprise Class Hadoop and Streaming Data”、“Warp Speed, Time Travel, Big Data, and More: DB2 10 New Features”、“DB2 pureScale: Risk Free Agile Scaling”、“Break Free with DB2 9.7: A Tour of Cost Saving Features”、“DB2 Certification for Dummies”、“DB2 for Dummies”などがあります。DB2 Certified Advanced Technical Expert(DRDAおよびクラスター)およびDB2 Certified Solutions Expert(BIおよびDBA)の資格を持っています。あらゆるスポーツを趣味とし、そのなかでも愛犬のChachiとのランニングと格闘技のトレーニングに熱中しています。Paulの娘のChloëによると、Paulは世界を探索することにも興味を持っています。



2012年 9月 28日

この記事を読む前に、留意事項をご参照ください。

ご注意

本記事で説明するライセンスの許諾条件とパッケージングに関する情報は、参照目的のためにのみ提供されます。DB2のパッケージングとDB2のライセンスに基づく権利と義務に関する詳細情報については、DB2のライセンス情報をご参照ください。


はじめに

"DB2 is DB2 is DB2."(どのDB2も共通のコードベースで提供される)という標語は、DB2が稼働する分散プラットフォーム、DB2の各エディション、および無償提供されるDB2 Express-Cパッケージすべてについて適用されます。

DB2が共通のコード・ベースであることによって、ビジネスが成長してもシステムの心配をする必要がなくなります。DB2のあらゆるエディション用に作成したアプリケーションをDB2がサポートするあらゆる分散プラットフォーム(Windows、Itanium上で稼働するHP-UX、x86およびSPARC上で稼働するSun Solaris、Linux、およびAIX)上で稼働するDB2データベース用に使用できます。さらに、クロスプラットフォーム開発のためのSQLリファレンスを活用することによって、共通のSQL APIを使用して、DB2 for z/OSおよびDB2 for iで起動できるアプリケーションを作成できます。

さらに、DB2 10.1は無償の IBM Data Studioのツールセット無償でダウンロード可能な標準のDB2管理ツール)に基づいて構築されています。DB2は、本ツールセットとInfoSphere Optimブランドの データのアーカイブや使用終了に至る統合データ管理ポリシーとツールセットと共に稼働します(一部のOptim製品は、DB2サーバーに無償で含まれています)。InfoSphere Optimという製品名には「DB2」という記載は含まれていませんが、本製品のツールセットは、アプリケーションのライフサイクル(設計、開発、実装、運用、最適化、および管理)全体をカバーする機能豊富なツールプラットフォームを提供し、対象製品として全てのIBMのリレーショナル・データベースと一部のIBM以外のデータベース・サーバーをカバーしています。本製品によって移植性のあるSQL APIが提供されるだけでなく、ビジネス・ロジックを実装するために有効なツールセットを社内全体で使用することができます。そのため、DB2 for Windowsのスキルを簡単にDB2 for z/OSに活かすことができます。この結果、スタッフのスキルをある問題領域から別の問題領域に柔軟に適用でき、コストのかかるデータベース・スキルの構築に労力をかけることなく、予算を効率的に活用することができます。

DB2ファミリー製品の価値をさらに高める要素として、DB2製品にはIBMのリレーショナル・データベースのポートフォリオ全体のフェデレーションを実現する機能が含まれています。フェデレーション機能を活用することによって、DB2 for Windows、DB2 for z/OS、またはInformixのようなあらゆる対応可能な組み合わせのデータベース間でデータを透過的に結合できる単一のSQL文を作成できます。さらに、情報統合のためのソフトウェアを導入することによって、DB2 SQL APIの機能を通じてIBM以外のリレーショナル・データベース(OracleやSQL Serverなど)へのアクセスを透過的に最適化し、非リレーショナルなデータ・ソース(XMLストリーム、スプレッドシート、メッセージ・キュー、VSAM、IMSなど)をリレーショナル・テーブルとして活用できるため、複数のベンダーのソリューションに基づいて情報統合を実現できます。その結果、全社的な共通のデータ・モデルを構築できるようになります。DB2を活用することによって、データがどこに存在する場合でも、データを現在するロケーションから移動することなくアクセスできるようになります。

DB2 10.1は頻繁に使用されるOracle DatabaseのPL/SQLシンタックス、データ型、その他の特性に対してネイティブ・サポートを提供します。ほとんどの企業は、アプリケーションを変更することなくPL/SQLコードの98%がDB2 10.1上で起動すると述べています。さらに、Oracle DatabaseからDB2へのアプリケーションの移行はたった1-2週間で完了できるという声も寄せられています。このような状況を考慮すると、コスト削減が最も重要な現在において、DB2がコストの増大を抑える救世主であることがお分かりいただけると思います。

DB2にはさまざまなエディションとパッケージがあります。DBAと開発者に最高レベルの機能(ストレージ機能、パフォーマンス最適化機能、およびその他の豊富な管理ツールと開発ツールを含む)を低コストかつ単一のパッケージングで提供するエディションとしては、DB2 Advanced Enterprise Server Editionがあります。

また、業界で非常に評価の高い無償パッケージであるDB2 Express-Cも提供されています。もしくは、非常に低コストでDB2 Expressの期間限定ライセンス(FTL)を入手することで、IBMから包括的な製品サポートを受けられるだけでなく、DB2 Express-Cでは提供されない追加機能も取得できます。細かな点ですが、DB2 Express-CはDB2の「エディション」ではなく、「パッケージ」と通常呼ばれています。DB2の全てのエディションとパッケージでは同じコード・ベースが使用されている一方で、さまざまなエディションとパッケージが存在するのは、適切な対象ユーザーに適切な価格でDB2が提供する機能、フィーチャー、メリットを提供するために、異なるフィーチャーとライセンスの条件を提供する必要があるためです。全てのエディションのベース・テクノロジーはDB2で共通しているため、どのエディションを選んでも、プログラムの移植性やシステムの使いやすさなどの機能は変わりません。DB2のエディションはロシアのマトリョーシカのようなもので、あるエディションに含まれている機能はより高いエディションにも通常含まれています。例を挙げると、DB2 Expressに含まれているセルフ・チューニング・メモリー・マネージャー(STMM)は、DB2のその他全てのエディションにも含まれています。つまり、無償のDB2 Express-Cパッケージ用にアプリケーションを作成すると、DB2 Express Edition (DB2 Express)、DB2 Workgroup Edition (DB2 Workgroup)、DB2 Enterprise Edition (DB2 Enterprise)、およびDB2 Advanced Enterprise Server Edition (DB2 Advanced)でも起動することができるのです。その結果、お客様から(IBM社内からも)、DB2のさまざまなサーバー・ソリューションに適用されるライセンス・ルール、フィーチャー、および機能の比較を行える最新の資料が必要であるという声が寄せられています。本記事では、簡単な比較表に基づいて本記事の発行日におけるDB2のエディションとパッケージを比較し、お客様から頻繁に寄せられる質問に対応します。なお、本記事ではDB2をコア・データベース・エンジンとして含んでいる特別パッケージ(InfoSphere Warehouseの各エディションなど)のことは考慮に入れていないことにご留意ください。

本記事と本記事が参照するエディションの比較表は、決して完璧な情報を提供するものではありません。本資料を通じて、IBMはお客様から寄せられる質問の8割程度に回答できるよう努力しています。(お客様が関心のあるシナリオが本資料に含まれていない場合は、電子メールでご要望をお寄せください。本記事の将来の改訂版に追加します。

注意:エディションの比較表においては、特段の記載がないかぎり、「サーバー」という用語は、DB2のソフトウェアが稼働している物理サーバー、またはIBMのテクノロジーがサポートする仮想化セッション(VMWare、Xen、LPARなど)のことを指しています。


簡易比較表

機能ごとにエディションを比較した表1を参照して、ユーザーにとって最適なDB2のエディションまたはパッケージを簡単に確認することができます。あるフィーチャーが表1に含まれていない場合は、当該フィーチャーが表1に含まれている全てのエディションに含まれていると考えてほぼ差し支えありません。DB2の各エディションに関するより詳細な情報が必要な場合は、Paul Zikopoulos、Steven Astorino、およびWilliam Kuljuによる「最適なDB2 10.1のエディションを選択する方法」をご参照ください。


まとめ

さまざまな企業はさまざまなニーズを持っています。しかしながら、全ての企業に共通しているのは、コスト効率が高く、堅牢かつ拡張性の高いソリューションが必要であるということです。DB2のさまざまなエディションやパッケージが提供されることによって、ユーザーは自社の強みを損なうことなく、自社にとって適切なDB2のフィーチャーを選択することができます。さらに、DB2が提供するさまざまなユニークな機能によって、どのエディションを選択した場合でも、将来においてライセンス・キーのアップグレードを行うだけで、DB2のシステムを自由に拡張し、機能を追加することができます。

製品のパッケージングは常に変化するため、本記事を頻繁に参照し、本記事の更新日をチェックされるようおすすめします。

比較表においては、さまざまなDB2のエディション(DB2 Express-Cを含む)間の相違点に関してIBMによく寄せられる質問をできるだけカバーしています。比較表にさらに追加を希望する基準がある場合や、より明確な説明が必要な場合は、paulz_ibm@msn.com、astorino@ca.ibm.com、またはwkulju@ca.ibm.comまで電子メールでお問い合わせください。


留意事項

本記事に含まれる情報は、著者の個人的な知識に基づいて適切と判断したものであり、IBMによる公式な見解を示すものではありません。本記事において不正確な情報があった場合でも、著者またはIBMは責任を負いません。

参考文献

学ぶために

製品や技術を入手するために

  • DB2を無償で使用することができます。コミュニティー用の無償のDB2 ExpressであるDB2 Express-Cをダウンロードできます。本製品はDB2 Express Editionと同じコア機能を提供し、アプリケーションの構築と実装に役立つ堅牢な基盤を実現します。
  • developerWorksから直接ダウンロード可能なIBMの試用版ソフトウェアを活用することによって、今後の開発プロジェクトに役立てることができます。

議論するために

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