この記事では、Windows オペレーティング・システム上で実行される IBM SmarterCloud Enterprise+ にソフトウェアをインストールする方法について説明します。ここで紹介する方法を使用すると、Windows 「スタート」メニュー上にあるショートカットの更新で生じる可能性がある問題を防ぐことができます。
Update Installer を使用した従来のインストール・プロセスでよく起こる問題は、Windows 「スタート」メニューにある Update Installer のショートカットが更新されていないために、インストール・プロセスが途中で停止するという問題です。ただし Windows の「コマンド プロンプト」を使用してインストールを試みると、インストールは順調に進み、エラーも発生しません。この記事では、この代わりとなるインストール方法について説明するために、WebSphere Application Server (WAS) を例として使用します。
WebSphere Application Server をインストールするには、Cygwin 環境と、SmarterCloud 対応の RDS (Rapid Deployment Services) と SPIN (Simple Package Installer technology) を使用します。これらの技術に馴染みがない読者のために、この記事の「まとめ」に簡単な解説を用意してあります。
ここで紹介する方法は、Windows システム上で Cygwin を使用してソフトウェアをインストールするために TPM (Tivoli Provisioning Manager) 製品や TSAM (Tivoli Service Automation Manager) 製品のスクリプトを作成する場合に役立つはずです。この方法では、Cygwin でもサポートされている、Windows ネイティブのタスク・スケジューリングの方法を使用します。
WebSphere Application Server をインストールする場合、Cygwin を通じて直接インストールするコマンドを呼び出す代わりに (通常は、Cygwin 内でコマンド・プロンプトを使用する Tivoli Provisioning Manager のワークフロー・スクリプトレットから WebSphere Application Server をインストールします)、WebSphere Application Server のインストール・コマンドを含んだバッチ・ファイルを呼び出すタスクをスケジューリングします。
このタスクをスケジューリングしたら、即座にそのタスクを実行します。すると WebSphere Application Server は適切にインストールされます。
インストール手順を終了する方法を理解するために、以下のコード・スニペットでインストール・ログを見てください。
scriptlet(bitNess,SoftwareInstallableFileName,spinDirCygwin,JAVA_HOME,decryptedPassword)
language=bash target=DCMQuery(/Server[@id=$DeviceID]) timeout=6000 <<EOS
cd $spinDirCygwin
#unzip WAS-V70-BASE-V10.zip
unzip $SoftwareInstallableFileName
installableFileWithOutExt=`echo $SoftwareInstallableFileName | sed 's/.zip//g'`
mv $spinDirCygwin/*UPDI*
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/spinPackage/software/was/v7/maint/
if [ $bitNess == "64-bit" ]; then
mv $spinDirCygwin/C1G2JML.zip
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/nd/
mv $spinDirCygwin/*.pak
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/maint/
mv $spinDirCygwin/*UPDI*
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/maint/
else
mv $spinDirCygwin/C1G2GML.zip
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/nd/
mv $spinDirCygwin/*.pak
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/maint/
mv $spinDirCygwin/*UPDI*
$spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/
spinPackage/software/was/v7/maint/
fi
cd $spinDirCygwin/$installableFileWithOutExt/spinPackage
echo "set PATH=$JAVA_HOME\bin;%PATH% " > install.bat
echo " cd C:\spin\\$installableFileWithOutExt\spinPackage\ " >> install.bat
echo " cmd /c sce-was-v7-base-install.bat " >> install.bat
echo "set PATH=$JAVA_HOME\bin;%PATH% " > installdmgr.bat
echo " cmd /c sce-was-v7-dmgr.bat " >> installdmgr.bat
echo "set PATH=$JAVA_HOME\bin;%PATH% " > installmanager.bat
echo " cmd /c sce-was-v7-managed.bat localhost " >> installmanager.bat
chmod -R 755 $spinDirCygwin
schtasks /create /tn "WASInstallSch" /tr
"C:\spin\\$installableFileWithOutExt\spinPackage\install.bat"
/sc daily /ru Administrator /rp $decryptedPassword
schtasks /run /tn "WASInstallSch"
EOS
|
以下の一連のコマンドによって、cron ジョブのスケジューリング、ジョブの即時実行、そしてジョブ実行後の削除を行います。
そのジョブを毎日、現在の時刻に実行するようにスケジューリングするには、以下のようにします。
schtasks /create /tn "Test Cron Job" /tr "C:\test.bat" /sc daily /ru administrator /rp passwd |
そのジョブを即座に実行するには、以下のようにします。
schtasks /run /tn "Test Cron Job" |
そのジョブを削除するには、以下のようにします。
schtasks /delete /tn "Test Cron Job" /f |
最後の結果フィールドを読み取るには、以下のようにします (「0」が得られた場合はインストールが成功しています)。
schtasks /query /fo LIST /v |
Cygwin ソフトウェアと SSH 接続を使用してソフトウェアをインストールしようとすると、ここまでで説明したような何らかの潜在的な問題を示すソフトウェアのインストールには、この記事で紹介したインストール方法を実行することができます。
無料でオープンソースの Cygwin は、Windows 用の UNIX ライクな環境およびコマンドライン・インターフェースを実現しており、Windows ベースのアプリケーション、データ、その他のシステム・リソースを UNIX ライクな環境のアプリケーション、ソフトウェア・ツール、データとネイティブ統合することができます。例えば Cygwin 環境から Windows アプリケーションを起動したり、Windows の動作コンテキストで Cygwin のツールやアプリケーションを使用したりすることができます。
Cygwin は以下の要素で構成されています。
- POSIX API 機能の主要部分を提供する API 互換レイヤーとしての DLL (Dynamic-Link Library)
- UNIX ライクなルック・アンド・フィールを実現するソフトウェア・ツールとアプリケーション
IBM の Rapid Deployment Services は一連の統合サービスであり、複数の製品から成る複雑なデプロイメントを支援するために設計されており、自動化されたパターン駆動の手法や、包括的なテストおよび検証の方法を使用することにより、デプロイ時間、エラー・レート、特殊スキルの必要性を低下させることができます。
学ぶために
- developerWorks のクラウド・コンピューティング・ゾーンを訪れてください。コミュニティーで行われている貴重な議論を見つけることやクラウドに関連する新しい技術リソースについて学ぶこともできます。
- さまざまな IBM 製品や IT 業界のトピックに焦点を絞った developerWorks の Technical events and webcasts で最新情報を入手してください。
- developerWorks Live! briefing に参加して、IBM の製品およびツールについての情報や IT 業界の動向についての情報を迅速に把握してください。
- Twitter で developerWorks をフォローしてください。
- developerWorks On demand demos をご覧ください。初心者のための製品インストール方法やセットアップのデモから、上級開発者のための高度な機能に至るまで、多様な話題が解説されています。
製品や技術を入手するために
- 皆さんに最適な方法で IBM 製品を評価してください。製品の試用版をダウンロードする方法、オンラインで製品を試す方法、クラウド環境で製品を使う方法、あるいは SOA Sandbox で数時間を費やし、サービス指向アーキテクチャーの効率的な実装方法を学ぶ方法などがあります。
議論するために
- developerWorks コミュニティーに参加してください。ここでは他の developerWorks ユーザーとのつながりを持てる他、開発者によるブログ、フォーラム、グループ、ウィキを調べることができます。
Bhanuprakash はこれまで 8 年以上、ソフトウェア業界でさまざまな技術と製品に取り組んできました。今まで扱ってきた技術と製品には、Pocket PC でのアプリケーション開発、Web ベースのアプリケーション、動画配信ソリューション、そして Tivoli Workload Scheduler、WebSphere Data Interchange、Tivoli Service Automation Manager、Tivoli Provisioning Manager などがあります。IBM SmartCloud Enterprise の一員として、クラウド・インフラストラクチャーおよびハイパーバイザーに関する豊富な知識を培ってきました。