電力業界のためのサービスの仮想化と検証のプラクティス

ソフトウェアの制約を取り除き IT リスクを軽減して、エネルギー供給に最新の技術を適用する

電力業界は、最新のビジネス要件や規制要件を満たすために、IT リソースや旧来の時代遅れの技術に最新の技術を適用することで、電力網全体の的確な把握と制御ができるようになることが求められています。特に大きな課題は Advanced Metering Systems です。この記事では、現在導入されているスマート・メーターやスマート・グリッドが抱える問題に対処する上で、いかにサービスの仮想化が開発チームや QA チームの役に立つかを明らかにします。

Jason English, Vice President, Marketing Communications, iTKO

Jason English は、技術系企業や消費者向け企業 (HP、IBM、EDS、Delphi、TaylorMade、Sun、Realm、Adaptec、Motorola、Sprint など) に対するマーケティング計画の実行、顧客向けビジネス・プロセスの設計などを長年経験してきました。彼は i2 Technologies の in2action インタラクティブ・コンサルティング部門の Executive Producer として、急激な成長期における社外向けメッセージ発信を担当し、また顧客と直接協力しながら、B2Bコラボレーション・システムに対する習得しやすいワークフローやフロントエンドを構築してきました。それ以前には最初の「情報アーキテクト」の 1 人として、Agency.com において、Fortune 500 社に選定された顧客企業に対してカスタマー・エクスペリエンスの管理を行っていました。また従来方式の広告やテレビ・コマーシャルを制作した他、国際的にリリースされたコンピューター・ゲームをいくつか作成し、成功しています。



Chris Kraus, LISA Product Manager and Director, EMEA Practice, iTKO

Chris Kraus はテストとアーキテクチャー戦略の専門家であり、エンタープライズ・ソフトウェアに関するコンピューター・ソフトウェア開発、プロダクト・マネジメント、販売サポートを 17 年間経験しています。彼は iTKO の LISA SOA テスト・ソフトウェア・スイートのプロダクト・マネージャーとして、プロジェクト管理とプロジェクト開発両方の経験を生かし、ソフトウェア・デリバリー・ライフサイクル全体をとおして顧客の品質ニーズに最も適するよう、LISA の機能を改善しています。彼は以前、エンタープライズ・ソフトウェア・プラットフォーム企業である webMethods の小売および製造業界担当マネージャーとして、年間売上げ 1600 万米ドルのグループの要件、顧客へのプリセールス、トレーニングを管理していました。彼はサプライチェーン・ソフトウェアを提供する i2 Technologies のインフラ・グループの一員として、ビジネス・プロセス、ワークフロー、モニタリングのエンジンのリリースを担当していました。i2 の前には、software AG でクロスプラットフォーム製品のインストールと管理を専門としていました。彼はソフトウェア・エンジニア、プロジェクト・マネージャー、そしてソリューション・アーキテクトとして、Citi、TD Ameritrade、Lenovo、Tandy、Rubbermaid、TI、TxDoT などの企業との業務をとおして得た非常に幅広い業界知識を持っており、高品質なアプリケーションをデリバリーするためのライフサイクルに貢献しています。



2010年 9月 02日

今日の電力会社は、コストを抑えつつ信頼性の高い優れたサービスを利用者に提供することを迫られています。何十年も前に導入された技術の重荷に苦しむこの業界は、最新のビジネス要件や規制要件を満たすために、IT リソースと旧来の時代遅れの技術が混在する現状に最新の技術を適用することで、電力網全体を的確に把握し、制御できるようになることが求められています。

こうした電力会社に最大の難題を突きつけているのが、Advanced Metering Systems (AMS) と、新しいスマート・グリッド・アーキテクチャーの制御を実現するためのソフトウェアです。ここでは、それらの解決しなければならない問題に焦点を絞り、iTKO LISA™ が、コストやスケジュール超過のリスクを抑えつつ、これらのシステムの導入を推進する上でどのように役立つかを検討します。

世界中のエネルギー業界全体にわたり、ネットワーク・レベルと利用者レベルの両方で、エネルギー・インフラ最適化への圧力が高まっています。各国政府は、効率化への取り組みを義務づけており、その取り組みでは、利用者が負担する使用料と政府による助成金の両方から資金を得ています。その総額は、米国連邦議会行政監査局 (GAO) によると、2009年に米国でのスマート・グリッド・プロジェクトへの政府助成金が 34 億 US ドル、世界全体では 214 億 US ドルです。こうしたエネルギー効率と透明性の改善への取り組みにもかかわらず、安定したサービスを確実に利用者に提供することが、相変わらず電力会社の主要な目標となっています。

この記事では、以下の内容について説明します。

  • スマート・メーターとスマート・グリッドに最新の技術を適用する上での課題
  • サービスの仮想化により、動的なエンタープライズ・アプリケーションの効率的な開発とテストがどのように促進されるか

電力業界の開発チームや QA チームは、サービスの仮想化を通じて、デプロイされたソフトウェア資産の動作を取り込むのに加え、まだ存在していないソフトウェア資産の動作を仮想化します。そうすることで、ソフトウェア・ライフサイクルにおける依存関係や制約を少なく抑えることができます。つまり、安定したサービスを確実に提供する上で、サービスの仮想化は一役買っているのです。

エネルギー管理ソフトウェアのインフラに最新の技術を適用するリスク

図 1 に示すさまざまなアーキテクチャーの例は、数多くの新技術と従来技術で構成されています。これらの技術は、分散 IT 環境の要求を満たすように統合されます。

図 1. 電力設備の IT アーキテクチャーは複雑です
電力設備の IT アーキテクチャーは複雑です

スマート・メーターとスマート・グリッドの取り組みを機能させるには、電力会社は信じられないほど多くのソフトウェアの相互接続性と、レガシー・システムの使用可能性に対処しなければなりません。何百万台もの新しい機器を電力網に設置すると、電力会社がこれまでサポートする必要のなかった何千件もの新たな統合作業をしなければならなくなります。

さらに事態を困難なものにしているのは、電力会社は命じられた厳しい実施スケジュールに合わせ、高度な計量技術とスマート・グリッド技術を展開しなければならず、しかもそれは、絶対に信頼できるものでなければならないことです。

以下に、AMS とスマート・グリッド・システムの導入を推進する上でリスクとなりうる要素を挙げます。

  • 新しいエンドポイントと新しいシステム: iTKO 社の顧客である電力会社の 1 社は、最初の 1 年間のパイロット期間中に、80 万台の新しいスマート・メーターを設置しなければなりませんでした。この作業は、このプロジェクト用のメーター、ファームウェア、およびソフトウェアの構成の組み合わせが 600 通りを超える複雑な作業でした。しかしそれは、始まりにすぎません。
  • 市場の規制撤廃: 米国のほとんどの電力市場は規制が撤廃されているため、何十という新たな小売業者が市場に参入しており、単に価格だけではなく、エネルギーの使用を管理する Web ベースのカスタム・システムや家庭内のカスタム・ユニットによって利用者へのサービスを差別化しています。そのため、検証しなければならない新しい利用者の使用事例が増えてしまいます。
  • レガシー・システム: 電力会社の既存の IT インフラは時代遅れで、インフラを構成する多くのコンポーネントが 10 年から 20 年前に配備されたものである可能性があります。これらのコンポーネントは、通常の計量や課金のための測定などのように、電力網から限られた種類のデータを得たり、電力網に対して大雑把な制御をしたりするように設計されています。エネルギー使用パターンをもっと把握しやすく、柔軟で制御しやすくする、最新の技術を使った多層的な手法を求める動きはありますが、たいていの場合、レガシー・システムは、システムのリソース要求に対応するのが困難です。

新しいスマート・グリッドや AMS のシステムを強引に導入し、期限に間に合わせようとした場合、システムが不正確なデータを提供したり、停止してしまったりしたらどうなるのでしょう。実際に稼働中のシステムで障害が発生すると、ネットワーク全体のパフォーマンスと信頼性に疑問が持たれ、最終的には電力会社の収益に影響したり、電力会社が規制機関と争議になったりする可能性があります。


スマート・メーター/スマート・グリッドに最新の技術を適用する際の課題

電力設備は、あまり多様性がない上にデータ量の少ない IT 環境から、すべての利用者のメーターがネットワーク化されたコンピューターである環境へと移行しつつあります。利用者のメーターは、制御ポイントとして新しいデータをグリッドにプッシュし、ベースとなっているレガシー・システムにデータを伝播させます。これに伴い、すべてのエネルギー企業において、その企業の IT システムや IT インフラで処理する必要のある技術、計算、およびデータ量が、指数関数的に増加しています。

典型的なエネルギー管理ソフトウェアのアーキテクチャーをかなり単純化した図で見てみましょう。図 2 では、極めてリスクが高く、解決しなければならない新たな問題を強調表示しています。これらの問題は、スマート・グリッドとスマート・メーターのシステムの取り組みを軌道に乗せる上で解決しなければならないものであり、これらの問題を解決することで、新たなレベルの制御と予測可能性がもたらされます。

図 2. 利用できないシステムや不完全なシステムが、いかに新しい「スマート」技術を展開する上で障害となり得るか
利用できないシステムや不完全なシステムが、いかに新しい「スマート」技術を展開する上で障害となり得るか

この単純化した図は、エネルギー企業の典型的なソフトウェア・アーキテクチャーを示しており、その結果として生じる新しい技術を展開する上での制約を示しています。

完全には構築されていない、または完全には利用できないソフトウェアが相互に依存する環境を持つ大規模な事業を、開発グループはごくわずかな期間で、いかにして展開できるのでしょうか。

現在、電力会社の IT チームが苦しんでいる、事業を展開する上での問題を以下に挙げます。

  1. 利用できないシステムや制約の多いシステムへの高い依存状態
  2. 統合やテストの作業に影響があるデータの複雑さとばらつき
  3. 電力網全体にわたってシステムに影響するトランザクションの急激な増加
  4. 精度、そしてサービスのパフォーマンスに関して、エンド・ツー・エンドでシステムを検証することが不可能な点

では、これらの問題を詳しく調べてみましょう。

問題 1: 高い依存状態

開発チームが、新しい使用シナリオをサポートするために、分散された複雑なシステムを理解するのは簡単ではありません。具体的には、以下の通りです。

  • メーターから利用者への 1 つのトランザクションは、さまざまなメッセージ・プロトコルに変換され、多くの記録システムやサービスのシステムと通信する可能性があります。しかし、AMS をサポートするシステムの開発や統合を行っている間は、そうしたシステムにほとんど、あるいは全くアクセスすることができません。
  • 運用チームが、重要なシステムへのアクセスを制限すると、開発チームは、1 週間に 2 時間しかシステムを利用できないかもしれません。
  • システムは、チームが制御できないサードパーティーのサービスやシステムと通信する必要があります。
  • 使用する必要のあるコンポーネントのいくつかが、まだ開発されていない場合があります。

ユーザーの観点から見ると、開発チームと QA チームは、何千件ものトランザクション・シナリオをシステムの中で検証する必要があります。しかし、1 つのチームが環境を使用するたびに、他のチームにとっては環境内のデータが損なわれてしまうことになります。

問題 2: データの複雑さ

電力会社の IT チームは、実際に運用中のシステムに対して、また不安定なトランザクション・パターンに対してソフトウェアを作成する必要があります。しかしこの作業には、ソフトウェア・ライフサイクル全体をとおして機能する、現実的で堅牢なテスト・データのモデリングが難しいという問題があります。具体的には、以下の通りです。

  • 利用者のデータやエネルギー管理トランザクションのデータは常に変化する上、ステートフルなトランザクションの追跡を、実際に運用中のシステム全体にわたって行う必要があるため、アプリケーションに対して AMS の実装のテストを自動化するのは不可能に思えます。
  • 利用者アカウントの機密情報や実行中のトランザクションのデータは、規制遵守に関する問題やデータ破損の問題が生じるのを避けるために、テスト・チームや開発チームからは見えないように、しっかり管理する必要があります。
  • 開発チームやテスト・チームは多くの場合、特定のデータ・シナリオの検証や再設定を行うために、データの準備と削除、他のチームへの電子メールや電話などによる連絡に、テストのライフサイクルの 60 パーセント以上を費やしています。このレベルの非効率性とコストは受け入れられません。

テスト・データによって及ぼされる、運用中のシステムへの影響や、このアーキテクチャーに関わっている他のソフトウェア・チームへの影響を軽減できるようでなければなりません。

問題 3: トランザクション量の増加

何千もの新しいスマート・メーターのエンドポイントが、通常はまだ構築中のスマート・グリッドの実装に追加されるため、システムの信頼性が極めて不確かなものになります。具体的には、以下の通りです。

  • 大量のメーターが故障した場合にはどうなるのでしょう。故障したメーターは正確に故障をレポートするでしょうか。何百万台ものメーターが毎時間ごとに使用量のデータをシステムに送信した場合、グリッドの応答はどのようになるのでしょう。TPS (Transactions Per Second) の値が何万にもなる場合、インフラにどのような影響があるのでしょう。
  • 電力会社は、新しいスマート・メーターのエンド・ポイントから送信される膨大なデータを受信する際のシステムの信頼性を、文字通りテストするために、数台の本物のメーターを制御盤に固定し、ネットワーク上で動作させたり、あるいはそうしたメーターをシミュレートするスタブ・ソフトウェアを手動でコーディングしたりしています。しかし、このプラクティスには十分なスケーラビリティがないため、考え得るあらゆる使用例を明らかにしたり、必要とされるトランザクション量を明らかにしたりすることはできません。

従来の電力設備の IT インフラは、これまでこのレベルの使用量に対応する必要はありませんでした。

問題 4: エンド・ツー・エンドでのシステム検証が不可能

最新の技術を適用した電力設備のシステム全体にわたって、数多くの技術階層と技術の相互依存があるため、ソフトウェアの実行結果の信頼性を検証する難易度とコストが増大しています。具体的には、以下の通りです。

  • ユーザー・インターフェース・レベルであれ、あるいは 1 つのエンドポイントであれ、電力業界では手動によるテストが日常的に行われています。こうしたテスト手法では、問題の根本原因を詳細に調べることはほとんどできません。
  • 検証も通常は手動による作業です。テスターは、結果を電話で確認しようとしたり、想定されるデータの結果を記録システムから手動で探したりすることに時間を費やす可能性があります。
  • 誤検知や擬似故障は、よく起こります。例えば、実際にはヘッド・エンドで何も状態変化が起きていないのに、トランザクションの発生を「確認した」と通知する Web サイトやサービスがあるかもしれません。

開発チームやテスト・チームは、コマンドがエンド・ツー・エンドで正確に処理され、想定されたポリシーに従って各中間階層にデータが送信されたかどうかを自動的に確認できる必要があります。


ソリューション: 依存関係を仮想化し、信頼性を検証する

iTKO LISA

IBM Partner Ecosystem のメンバーである iTKO は、顧客がエンタープライズ・アプリケーションからクラウドに移行するための支援を行っています。LISA の仮想化および検証ソフトウェアは、複雑なアプリケーションをソフトウェア・ライフサイクル全体にわたって最適化し、常に変化する環境下でのアジリティーを改善しながら、コストのかかる制約や欠陥を取り除きます。

iTKO のソリューションである LISA Virtualize、LISA Test、LIAS Validate、および LISA Pathfinder は、クラウド・コンピューティング、SOA、BPM、および統合スイートを活用する最新の分散型アプリケーションの依存関係を解消し、信頼性を高めます。

詳しくは、http://www.itko.com/ibm または http://blog.itko.com をご覧ください。

サービスの仮想化は、電力会社のソフトウェア (企業内になく、クラウド化されていないというソフトウェア) の制約に対するソリューションであり、ハードウェアの仮想化を超える次のステップとして、相互依存するサービスやアプリケーションの動作、パフォーマンス、およびデータを仮想化することで実現されます。さまざまなチームがこの仮想化のプラクティスを使用することで、相互依存するアプリケーションの動作を仮想化したり、データ・シナリオを自動化したり、あるいはまだ存在しないシステムのモデルをテスト可能なモデルとしてモデル仕様から構築したりすることができます。

サービスの仮想化は、以下のようなハードウェアの仮想化の制約に対処するソリューションを提供します。

  • 条件どおり、サービスのエンドポイントへのアクセスを常時提供
  • システムやソフトウェアの容量による制約の除去
  • 分散システム全体にわたるデータの不安定さへの対応
  • 本番環境以外でサードパーティー・システムを呼び出す際にかかるコストの削減あるいは除去

サービスの仮想化は、制約付きのコンポーネントや利用できないコンポーネントをシミュレートするために使用されますが、サービスを仮想化することで、電力業界の IT チームは、リスクとプロジェクト全体のコストを低く抑えながら、厳しいスケジュールのなか、サービスを提供することができます (図 3)。

図 3. ソフトウェア・ライフサイクルにおいて、開発とテストの依存関係を自動化することで、電力設備の制約を取り除くことができる
ソフトウェア・ライフサイクルにおいて、開発とテストの依存関係を自動化することで、電力設備の制約を取り除くことができる

電力業界の開発チームや QA チームは、サービスの仮想化を活用することで、ソフトウェア・ライフサイクルの依存関係や制約を軽減することができます。こうした依存関係や制約は、プロジェクトを遅延させたり、アプリケーションのパフォーマンスを低下させたりする可能性があります。表 1 は、現在導入されているスマート・メーターやスマート・グリッドが抱える問題に対処する上で、サービスの仮想化というプラクティスをどのように用いることができるかを示しています。

表 1. 問題を回避するためのプラクティス
問題ソリューション
利用不可能なシステムまたは制約のあるシステムへの依存仮想サービス環境により、開発チームやテスト・チームは、制約のあるサービスやコンポーネントの動作を仮想化することができます。そのためには、トランザクションのデータやコンテキストを取り込んだ上で仮想サービスを提供します。この仮想サービスは、ソフトウェア・ライフサイクルでの開発やテストを行えるように、実際のサービスやコンポーネントと同じように見えたり動作したりします。
データの複雑性と変動性仮想サービスを使用して、データ管理をテストします。システム全体にわたるデータ・トランザクションの複雑さを取り込むことで、堅牢で安定した仮想データ・シナリオを得ることができます。このデータ・シナリオでは、利用者とのセッションの複雑な動作や、ステートフルなトランザクション、日時などを現実的にシミュレートした有効なレスポンスを返すことができます。開発とテストの期間中は、セキュリティー・ポリシーやプライバシー・ポリシーを侵害しないために、利用者の重要なデータやシステム・データをわからないようにしておく必要があります。
トランザクション量の増加仮想化されたパフォーマンス・テストは、TPS の値が何千にもなるほどのトランザクションをシステムにプッシュする膨大な数の仮想メーターを構成したり、中間にあるコンポーネント (メーター制御システムやメーター・データ管理システムなど) を実際に負荷がかかった状態で動作しているようにシミュレートしたりします。この方法を使用することで、AMS の取り組みに必要なトラフィックを持つシステムをスケーリングできることがわかります。
エンド・ツー・エンドでの検証が不可能継続的なサービスの構築と検証により、サービス・ベースの複合アプリケーション・タイプのテストを、エンド・ツー・エンドで実施することができます。複雑なエンド・ツー・エンドのワークフローをそのままテストすることができ、また指定のビジネス・プロセスに貢献する各コンポーネントが、想定どおり動作しているかどうかを直接検証することができます。

サービスの仮想化と継続的な検証のメリット

この記事で示した例は、AMS およびスマート・グリッドの取り組みに限定されています。したがって、サービスの仮想化と継続的な検証によって大きなメリットをもたらすことのできる、電力設備の利用者のシナリオをすべて示しているわけではありません。それでもこの例を適用することで、複雑で常に変化する環境に新しい機能を展開する上での課題を軽減できる可能性はあります。AMS とスマート・グリッドのカテゴリーにおいて、iTKO 社と IBM の共通の顧客は、短期間で以下のような驚くほど素晴らしい成果を上げています。

  • 並列に行われる開発に対するシステムの制約を解消しました。
    • 実現、テストされたソフトウェア機能が最大で 68 パーセント増加
    • 開発期間の短縮 (3 ヶ月のサイクルの中で 10 週早いサービスの提供)
  • テスト・データのシナリオを自動化し、常時利用できるようにしました。
    • テスト・データ管理のコストを最初の 2 週間で 80 パーセント削減
    • 変化するデータを固定し、セットアップや削除作業が不要に
  • 何百万台もの新しいエンドポイントによる影響をシミュレートしました。
    • 大規模なシミュレーション環境の展開を自動化
    • テストの実験環境の作成コストを最大で 90 パーセント削減
  • ほとんど失敗のない継続的な検証を実現しました。
    • エンド・ツー・エンドのワークフローを完全に透明化
    • サービス・レベルのパフォーマンスと品質の改善により、顧客満足度が高まり、違約金が減少

電力会社は、最新のビジネス要件や規制要件を満たすために、IT リソースや旧来の技術に最新の技術を適用しなければならないという課題に直面しています。この記事では、サービスの仮想化によって、AMS のための動的エンタープライズ・アプリケーションの開発とテストがいかに容易になるか、さらには新しいスマート・グリッド・アーキテクチャーの制御を実現するためのソフトウェアの実装がいかに容易になるかを示しました。こうしたサービスの仮想化によって、効率的で安定したサービスの展開を確実に行えるようになります。

参考文献

学ぶために

製品や技術を入手するために

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Zone=Cloud computing, Industries
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