PureData System for Transactions と PureApplication System を統合する

PureApplication System で pureScale データベース・パターンを作成する

この記事では、IBM PureData System for Transactions と PureApplication System を統合する方法を、短いいくつかのステップで紹介します。そのなかで PureApplication System の既存のパターンまたは新規パターンに対して PureData System のデータベースを使用する方法を説明します。

Shivaji D. Bhosale, Advisory Software Engineer, IBM

Photo of Shivaji D. BhosaleShivaji Bhosale は、インドのプネにある IBM India and System Technology に勤務する IBM 認定クラウド・アーキテクトです。この 4 年間、Shivaji は IBM クラウド・テクノロジーの顧客に携わる業務をしてきました。彼の現在の役割は、IBM Systems and Technology Group において、システム、ストレージ、データベース、およびアプリケーション・サーバーの管理に関与するものです。Shivaji は、インドのコールハープルにある Shivaji 大学でコンピューター管理の修士号を取得しています。



2013年 10月 10日

はじめに

この記事では、PureData System for Transactions (以下、PureData と略します) とPureApplication System (以下、PureApplication と略します) を統合するためのステップバイステップの手順を説明します。この手順に従うことで、PureApplication の既存のパターンまたは新規パターンに対して PureData のデータベースを使用できるようになります。この手順に従うメリットとしては、以下に挙げるものがあります。

  • ミッション・クリティカルなデータ: 最適化されていて継続的に使用可能なミッション・クリティカル・データベースを PureApplication のミドルウェア・アプリケーションで使用している場合には、PureApplication と PureData を統合することにより、ビジネスでそれらのデータベースを使用できるようになります。
  • PureApplication のトランザクション・データの高可用性: PureData は、複数のクラスター・ノードに分散された組み込みデータベース・クラスターを提供することができます。DB2 pureScale では、制限のないキャパシティー、ロード・バランシング、アプリケーションの透過性が提供されます。こうした特徴によって、データは常時使用可能な状態に保たれます。ソリューションのフロントエンドとしての PureApplication とバックエンドとしての PureData は、結合されたプラットフォームとして連係動作します。PureApplication には、このプラットフォームにデプロイされたアプリケーションを対象とした高可用性 (HA) プロキシー・サーバー、アプリケーション・サーバー、キャッシング・サーバーが用意されています。PureData には、このプラットフォームを対象とした高可用データベース・サーバーおよびストレージ・リソースが用意されています。
  • 高速性: PureApplication は、アプリケーションをデプロイするための極めて効率的なプラットフォームです。PureApplication と PureData を一緒に使用すると、アプリケーションがより高いレベルのスケーラビリティー、可用性、パフォーマンスを要求する場合などに、要件を指定することができます。このソリューションを使用すれば、パフォーマンスを容易かつ動的に高めることができます。
  • オンデマンドでのリソース割り当て: PureApplication は、ハードウェアとミドルウェアの完全なシステム・プラットフォームです。システムの事前構成されたミドルウェア・エンジン (IBM DB2 データベースと IBM WebSphere Application Server を含みます) にアプリケーションを組み込むと、需要の急増に合わせたシステム・リソースの動的な再割り当てを自動的に行うことができます。仮想環境やクラウド環境でアプリケーションとリソースの最適なデプロイおよび管理をするために、複数のアプリケーション・パターンとデータベース・パターンがシステムの一部として提供されています。
  • 複数のアプリケーションを対象としたデータベースの一元管理: これらのシステムは、データベース・サーバーを一元管理します。個々のデータベース・サーバーの管理を気にする必要はありません。単一インターフェースによって、多数のアプリケーションで使用されているデータベースの管理がより容易になります。
  • スケーラビリティー: このシステム統合により、スケーラビリティーもスムーズに実現されます。管理者は、アプリケーションに変更を加えることなく、より多くのノードを追加することができます。小さく始めて、容易に拡張できるため、余分に購入したり、余分にプロビジョニングしたりする必要がなくなります。

PureData と PureApplication を統合する前に、以下のステップを完了する必要があります。物理的な接続と SSL 証明書は、IBM Customer Engineer (CE) によって扱われなければならないことに注意してください。

  1. PureData と PureApplication との接続を構成する。
  2. PureData と PureApplication とのネットワーク接続を構成する。
  3. PureData と PureApplication との信用証明書を構成する。
  4. PureData を PureApplication に登録する。
  5. PureApplication System Workload Console への管理者アクセスを構成する。
  6. PureData 用に既存のユーザー ID とパスワードの情報を構成する。
  7. PureData を使用するユーザーは、セキュリティー管理者ロールを持たなければなりません。

PureData を PureApplication に登録する

PureData を PureApplication に登録するには、以下の内容を実行します。

  1. PureApplication System の Web コンソール (https://<IP アドレスまたはホスト名>) を開きます。
  2. ウェルカム・ページの上部にある「Workload Console (ワークロード・コンソール)」タブをクリックし、PureApplication 上でワークロード・コンソールを開きます。
  3. System (システム)」タブをクリックします
  4. 表示されるドロップダウン・リストから、「PureData System registration (PureData System の登録)」を選択します。
  5. 図 1 に示すように、PureData のフィールドに IP アドレス、ユーザー名、パスワードを入力します。
図 1. PureApplication System の Web コンソール
PureApplication System の Web コンソール

pureScale データベース・パターンを作成する

PureApplication を使用して PureData から pureScale データベース・パターンを作成するには、以下の内容を実行します。

  1. PureApplication System の Web コンソール (https://<IP アドレスまたはホスト名>) を開きます。
  2. Workload Console (ワークロード・コンソール)」をクリックします。
  3. ワークロード・コンソールのページでは、図 2 に示すように「Working with databases (データベースの操作)」セクションを展開し、「Deploy database (データベースのデプロイ)」をクリックします。
    図 2. PureApplication に pureScale データベースをデプロイする
    PureApplication に pureScale データベースをデプロイする
  4. Deploy database (データベースのデプロイ)」をクリックすると、データベース・パラメーターを構成するための新しいウィンドウが表示されます。以下に、このウィンドウで入力する必要があるフィールド (図 3 を参照) についての説明を記載します。
    • Database name (データベース名): データベース名を入力します。データベース名は、先頭がアルファベット文字でアンダーバー (_) を含む 8 文字未満の文字列でなければなりません。他の特殊文字 (「?」、「!」、「*」、「@」など) を含める必要はありません
    • Database description (データベースの説明): ここにはデータベースに関する説明を入力することができますが、必須ではありません。
    • Availability / scalability (可用性 / スケーラビリティー): このフィールドには、「Standard (標準)」と「High (高)」という 2 つの選択肢があります。PureData の pureScale データベースには、「High (高)」を選択します。
    • Source (ソース): 「Apply a default database workload standard (デフォルト・データベース・ワークロード標準を適用)」を選択する必要があります。これを選択すると、デフォルトの OLTP データベースが自動的に選択されて、オンライン・トランザクション処理 (OLTP) で使用されます。このデータベースは、トランザクション・アプリケーション向けに最適化されています。
    • Default user (デフォルト・ユーザー): ユーザー名を入力します。「Password (パスワード)」フィールドには、デフォルト・ユーザーのパスワードを入力します。
    • Database size (GB) (データベース・サイズ (GB)): データベースのサイズを入力します。この例では、20GB にします。
    • Database compatibility mode (データベース互換モード): デフォルトの互換モードは、「DB2」です。リストから使用可能なデータベース (「DB2 (Default) (DB2 (デフォルト))」、「Oracle」など) を選択することができます
    • Database version (データベース・バージョン): ドロップダウン・リストからバージョンを選択することができます。ここでは、「DB2 Version 10.1 for Linux (DB2 V10.1 for Linux)」を使用します。バージョンのリストは、「DB2 Version 10.1 for Linux (DB2 V10.1 for Linux)」のように、データベース・バージョンとサポートされているオペレーティング・システム・プラットフォームで構成されています
    • Database level (データベース・レベル): ドロップダウン・リストから、データベース・バージョンおよびフィックス・パック・レベルとともにサポートされているオペレーティング・システムを選択することができます。ここでは、「DB2 Version 10.1 Fix Pack 2 for Linux (DB2 V10.1 フィックスパック 2 for Linux)」を使用します。
    • DB2 pureScale Instance (DB2 pureScale インスタンス): PureData 上にすでに作成されている、DB2 pureScale の既存のインスタンス名を選択します。
    • Schema file (スキーマ・ファイル): このフィールドはオプションです。いずれかのスキーマ・ファイルを使用することにした場合に、スキーマ・ファイルを参照して指定することができます。
    図 3. PureApplication のダイアログ・ボックスで pureScale データベースをデプロイする
    PureApplication のダイアログ・ボックスで pureScale データベースをデプロイする
  5. Advanced Options (拡張オプション)」を選択してフィールドを展開すると、ドロップダウン・リストから以下のフィールドの選択肢を選択することができます。
    • Pagesize (ページ・サイズ): データベースのページ・サイズをドロップダウン・リストから選択することができます。ここでは、ページ・サイズとして「4」を使用します。
    • Code Set (コード・セット): 標準文字コード・セットを選択します。ここでは、「UTF-8」コード・セットを使用します。
    • Collating Sequence (照合シーケンス): ドロップダウン・リストから、データ・ソースの標準的な照合シーケンスを選択することができます。ここでは、「SYSTEM (システム)」を使用します。
  6. すべての必須フィールドに情報を入力したら、「OK」をクリックします。
  7. 「OK」をクリックしたら、データベースのデプロイメント・プロセスが開始されます。図 4 に示すように、デプロイ対象データベースへの要求の状況を確認することができます。
    図 4. 起動中の状態にある、pureScale データベースのデプロイ状況
    起動中の状態にある、pureScale データベースのデプロイ状況

    データベース・インスタンスの状況が「Launching (起動中)」から「Running (実行中)」に変わると、図 5 に示すようにデータベース・インスタンスに関する以下の情報が表示されます。

    • データベース・インスタンスの名前
    • データベース・インスタンスの IP アドレス
    • データベース・インスタンスのポート番号
  8. Log (ログ)」をクリックして、ログを表示します。図 5 には、データベース・パターン作成の状況が示されています。ここで「Log (ログ)」をクリックすると、ログにエラーがあるかどうかと、データベース・パターン作成に関連する情報とを確認することができます。
    図 5. データベース・インスタンスの状況
    データベース・インスタンスの状況

まとめ

この記事では、PureData System for Transactions と PureApplication System を統合する方法について説明しました。そのなかで、PureData System を PureApplication System に登録する方法や、pureScale データベース・パターンを作成する方法についても説明しました。これらの単純なステップは、PureApplication System の新規パターンまたは既存のパターンに対して PureData System のデータベースを使用する上で役に立つ可能性があります。

参考文献

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ArticleTitle=PureData System for Transactions と PureApplication System を統合する
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