Windows のコマンド・ラインを使用して IBM Cloud にインスタンスを作成する

Windows のコマンド・ラインを使用して IBM SmartCloud Enterprise 環境にインスタンスを作成する方法を学びましょう。この記事では、Windows のコマンド・ラインを使用するようにインスタンスを構成する方法、そしてコマンド・ラインを使用してインスタンスを作成するためのステップについて説明します。また、単純なスクリプトを使用して複数のインスタンスを作成する方法についても説明します。

Boas Betzler, Senior Technical Staff, IBM

Boas Betzler はシニア・テクニカル・スタッフ・メンバーであり、IBM Academy of Technology のメンバーでもあります。彼は、パブリックな IBM Compute Cloud と IBM Shared Private Production Cloud の両方のイメージ・センターをワールドワイドに担当しています。



Du Li Juan , Staff Software Engineer, IBM

Du Li Juan は IBM GTS Platform Integration and Deployment Services の L3 チーム・リーダーとして IBM に入社し、Lotus Domino 技術をベースとするサービス自動化ソリューションの開発とサポートを担当してきました。彼女は現在、IBM Smart Business Development and Test Cloud のベスト・プラクティスに関する業務を行っています。



2011年 12月 02日

IBM SmartCloud Enterprise では、企業向けにオン・デマンドの開発およびテスト用インフラストラクチャー・サービスを提供しています。この環境により、企業の組織はプロジェクトのインフラストラクチャーのセットアップや実行が必要なくなるため、開発やテストの作業に要するコストと時間を削減することができます。またこの環境には、インスタンスのプロビジョニング、イメージの作成、ストレージ・ボリュームの作成、IP アドレスの追加といった管理を容易にする機能も用意されています。

IBM Cloud (IBM Smart Business Development and Test Cloud) とインターフェースを取る手段としては、GUI (Graphical User Interface)、HTTP REST API、CL (コマンド・ライン) ツールの 3 つが用意されています。

  • GUI は最もよく使われる手段です。
  • HTTP REST API はプログラミング言語として機能します。この API を使用して独自のアプリケーションやサードパーティーのアプリケーションからの呼び出しを作成し、クラウドを操作することができます。
  • CL ツールは、管理タスク、特に反復的なタスクを実行するための効率的な手段です。

この記事では、Windows で CL ツールを使用する方法について説明します (CL ツールは Windows と Linux の両方をサポートしています)。Linux でコマンド・ラインを使用する方法については別の記事を参照してください。この記事では、CL ツールを使用するようにインスタンスを構成する方法、CL ツールをインストールする方法、そして CL ツールを使用して他のインスタンスやリソースを管理する方法について説明します。また CL ツールのコマンドをベースにスクリプトを作成し、コマンドを繰り返し実行する方法や、複数のインスタンスを作成するためのサンプル・スクリプトも紹介します。

コマンド・ライン・ツールを使用できるようにインスタンスを構成する

インスタンスを構成する手順は以下のとおりです。

  1. IBM パブリック・クラウドの Web サイトの「サポート」タブからコマンド・ライン・パッケージをダウンロードし、皆さんのインスタンスにコピーします。

    Windows のインスタンスで Internet Explorer (ブラウザー) を開き、IBM Cloud にログインします。「サポート」タブで「コマンド・ライン・ツールのリファレンス」をクリックし、それが開いたら左側にあるメニューの「コンテンツ」をクリックして DeveloperCloud_CMD_Tool.zip をダウンロードし、皆さんのインスタンスに保存します。
  2. このパッケージを新しいフォルダーに解凍し、スクリプト・ファイルに実行許可を設定します (つまり拡張子を .cmd にします)。
  3. Java の Web サイトから IBM 版の Java をインストールします。
  4. Java コードの正確なパスを確認し、スクリプト・コマンドが適切に実行されるように、そのパスをエクスポートします。

    JAVA _HOME パスを以下のように設定します。
    C:\> set JAVA_HOME=C:\Program Files\Java\jre

    以下のように、PATH 環境変数に Java の bin ディレクトリーが含まれるように設定します。
    C:\> set PATH=%PATH%;%JAVA_HOME%\bin

インスタンスを作成する

以下の手順によって、バッチ・スクリプト・コマンドを使用して手動で処理を行うインスタンスを作成することができます。

コマンド・ラインを使用してインスタンスを作成するためには、以下の手順に従います。

  1. コマンド・ライン・ツールを使用するクライアント・システム上にパスワード・ファイルを作成する
  2. データ・センターの ID を入手する
  3. インスタンス・タイプを入手する
  4. インスタンスを作成する

パスワード・ファイルを作成する

コマンド・ライン・ツールを使用する前に、まずパスワード・ファイルを作成し、コマンド・ラインにパスワードを入力する際にパスワードが盗まれないようにする必要があります。

コマンド・ラインに以下のコマンドを入力します。

#./ic-create-password.cmd -u <user name> -p <password> -w unlock -g C:\keys\pass.txt

すると以下の内容が表示されるはずです。

Executing action: CreatePassword ...
Password File created successfully!
Path : C:\keys\pass.txt
File Name : pass.txt
Please do not edit this file!
Created password successfully.
Executing CreatePassword finished

データ・センターの ID を入手する

データ・センターというのは、イメージとインスタンスが置かれている場所です。

コマンド・ラインに以下のコマンドを入力します。

#./ic-describe-locations.cmd -u <username> -w <passphrase> -g <password file>

すると以下の内容が表示されるはずです。

Executing action: Describe Locations ...
4 locations!
----------------------------------
ID : 41
Location : RTP
Name : RTP
State : ONLINE
Description : RTP  usrdtsa0a1ccxra
----------------------------------
----------------------------------
ID : 61
Location : EHN
Name : EHN
State : ONLINE
Description :
----------------------------------
----------------------------------
ID : 82
Location : us-co-dc1
Name : us-co-dc1
State : ONLINE
Description : BLD main DC
----------------------------------
Executing Describe Locations finished

インスタンス・タイプを入手する

以下のコマンドを入力すると、ID とインスタンス・タイプの ID を入手することができるので、コマンド・ラインに以下のコマンドを入力します。

#./ic-describe-images.cmd -u <username> -w <passphrase> -g <password file path>

すると以下の内容が表示されるはずです。

ID : 20003155
    InstanceType ID : BRZ32.1/2048/60*175
    InstanceType ID : COP32.1/2048/60
    InstanceType ID : GLD32.4/4096/60*350
    InstanceType ID : SLV32.2/4096/60*350
ID : 20007821
    InstanceType ID : BRZ32.1/2048/60*175
    InstanceType ID : COP32.1/2048/60
    InstanceType ID : GLD32.4/4096/60*350
    InstanceType ID : SLV32.2/4096/60*350

インスタンスを作成する

インスタンスを作成する際には、以下のパラメーターをコマンドと組み合わせて使用します。これらのパラメーターの情報を必ず入手しておく必要があります。

  • -u: ユーザー名
  • -w: パスフレーズ
  • -g: パスワード・ファイル
  • -t: インスタンスのタイプ
  • -k: イメージの ID
  • -L: データ・センターの ID
  • -n: インスタンスの名前
  • -d: インスタンスの説明
  • -m: ユーザー名とパスワード

コマンド・ラインに以下のコマンドを入力します。

#./ic-create-instance.cmd -u <username> -w <passphrase> -g <password file path> 
-t <instance type>  (for example, COP32.1/2048/60) -k <image id> (for example, 20010002) 
-L <datacenter ID> (for example, 61)
-n <instance name> (for example, Windows_2003_R2_32bi) -d "CMD line instance" 
-m <configuration> (for example, {UserName:user,Password:password})

独自のスクリプト・ファイルを使用して複数のインスタンスを作成する

以下のサンプル・スクリプトを利用すると、GUI を使用せずに IBM Cloud 上に複数のインスタンスを作成することができます。

このスクリプトでは、while ループを使用して 2 つのインスタンスを作成することができます。ただし、さらに多くのインスタンスを作成するように変更することもできます。

for /L %%A in (0, 1, 1) do ic-create-instance -u user@ibm.com -w unlock 
-g C:\keys\mykey.txt -t COP32.1/2048/60 -n Windows2003R2NEW%%A -k 20013858 
-d CMD_Instance -m {UserName:Name,Password:Password} -L 61

インスタンスの数を変更するには、(0,1,1) というコード部分を変更します。(0,1,1) のままの場合には、インスタンス 0 とインスタンス 1 という 2 つのインスタンスが作成されます。さらにインスタンスを増やすためには以下のようにします。

  • 3 つのインスタンス (i0-i2) を作成する: (0,1,2)
  • 3 つのインスタンス (i1-i3) を作成する: (1,1,3)
  • 4 つのインスタンス (i0-i3) を作成する: (0,1,3)
  • 4 つのインスタンス (i1-i4) を作成する: (1,1,4)
  • 5 つのインスタンス (i0-i4) を作成する: (0,1,4)

その他の場合も同様です。

このスクリプトを .cmd という拡張子のファイルに保存し、そのファイルをコマンド・ライン・ツールのフォルダーに保存します。このファイルのパーミッションに実行権限を設定しておく必要があります。

このスクリプトを使用する場合、以下の 2 点に注意する必要があります。

  1. スクリプト・コマンド・フォルダーにスクリプトを保存する必要があります。
  2. このスクリプトを作成する前に、ic-create-instance コマンドを使用して、インスタンスを作成するために必須のパラメーターをすべて認識しておく必要があります。

このインスタンスを使用するプライベート・イメージを作成する

インスタンスの中でコマンド・ライン・ツールを適切に構成できたら、そのツールをプライベート・イメージとして保存することができます。このイメージには、このコマンド・ライン・ツールのために作成した構成がすべて含まれています。コマンド・ライン・ツールを使用するインスタンスを作成したい場合には、このイメージを使用してインスタンスを作成すると、コマンド・ライン・ツールが自動的に追加されます。

コマンド・ラインに以下のコマンドを入力します。

#./ic-save-instance.cmd 
 -u <username> 
 -w <passphrase> 
 -g <password file path> 
 -l <instance id> (for example, 42828)
 -n <image name> (for example, "Windows with Command Line Tool") 
 -d <description> (for example, "A Windows image installed command line tool")

まとめ

コマンド・ライン・ツールを使用すると、非常に効率的かつ容易にインスタンスを管理することができ、GUI を使用する場合のように何度もクリックする必要がありません。

Linux のクライアント・システムについては、「Linux のコマンド・ラインを使用して IBM Cloud にインスタンスを作成する」を参照してください。

参考文献

学ぶために

  • コマンドとパラメーターについての詳細は、開発&テストのページの「サポート」タブを参照してください。また、資料ライブラリーの「コマンド・ライン・ツールのリファレンス・カード」と「コマンド・ライン・ツールのリファレンス」を参照してください。
  • リリース 1.2 の詳細については Brian Snitzer 氏のポッドキャストを聞いてください。
  • developerWorks でクラウド開発者のためのリソースを調べてください。クラウドにデプロイするためにプロジェクトを構築しているアプリケーション開発者やサービス開発者の知識や経験を発見し、共有することができます。
  • 次のステップとして、IBM SmartCloud Enterprise にアクセスする方法を学んでください。

製品や技術を入手するために

  • IBM SmartCloud Enterprise で利用可能な製品イメージを調べてみてください。

議論するために

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ArticleTitle=Windows のコマンド・ラインを使用して IBM Cloud にインスタンスを作成する
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